もはや国試対策には欠かせないツールとなったQBオンライン。
ここでは、QBオンラインをフル活用して110回国試に合格したK大学のK.Sさんの活用方法をご紹介します。
(K大学K.S)
QBオンライン最大のメリットは、オーダーメイドに国試対策ができる点です。
さまざまな検索機能や学習記録機能があり、少しでも多く使用することで、学習効率は格段にアップします。
参考までに、私が実際に行った使い方をご紹介します。
【前提】
・5年までは……ポリクリでメジャー科、産婦、小児科を回るので、それに合わせて対応科のQB(本)を解いた
・6年の夏までは……5年で終わらなかったメジャー科のQB(本)と、苦手な箇所のみ予備校のネット講座を見た
QBオンラインの「ミニテスト」で1日500問以上、毎日解き続ける!
〈目的〉診断できない疾患をなくす
→本では疾患がわかってしまい、診断力がつかないと思ったから
〈方法〉未演習 と × で絞り込む
10問か20問と少なめに設定 → 飽きない
〈補足〉ノートなども作らず、机・布団・外・どこでもひたすら解いた
全く知らないと思った疾患も調べない
しかし…、模試直前(3日前)に、まんべんなく解けていないことに気づく
QB「1周目問題」ローラー作戦!
〈方法〉A章から順番に「1周目問題」の「未演習」を抽出
→シャッフルで、A章~X章まですべて解く
模試!
模試が近づいたら、検索条件に「1周目問題のみ」や「過去5年分」などを追加するのもおすすめです。
1周目問題だけなら、早ければ1週間もかからず終わるので、ぜひ模試の前にやってみてください。
私はベッドの上でやっていましたが、思ったより知識が定着していました!
夏模試での点数が春よりかなり上がったため、さらにいろいろな機能を使用しました。
私がよく使い、友だちにも賛同を得られた使い方の例を紹介します。
予備校のビデオ講座で習った疾患を「疾患検索」
〈目的〉疾患の全体像を知った後、①問題対応力をつける ②最低限覚えることをチェック
→ 予備校の先生は折にふれて「出た」とか「大事」とか言うが、だいたいは既出なのか、
既出でないが常識なのか、先生の出題予想トピックなのか、わからないので確認する
疾患のガイドラインを読んで、キーワードを「全文検索」
〈目的〉正確な知識を知りたいと思ってガイドラインを読むが、国試的なポイントが掴めないので、既出かどうかを調べる
→ 予備校の先生は「既出」というのには「問われていなくても問題文や除外選択肢にあると後々出題される」と言っていたので、全文検索で確認した
〈検索例〉「高血圧ガイドライン」を読む
→ 基礎疾患で血圧の管理の値が違う
→ 全部覚えるべきか?
→ 検索ワード「高血圧 75歳」「高血圧 糖尿病」「高血圧 収縮期 管理」など
→ 既出の内容だったらイヤーノートにメモorアンダーライン
症候学として勉強するため、キーワードを「全文検索」
〈検索例〉 「嘔吐」「下痢」「呼吸困難 喀痰」などで検索
→ 問題文の最初の1行で鑑別を挙げる練習をする
模試で出て「本当かな」と思う微妙な問題・選択肢を検索して確認
〈出題例〉
「先天性食道閉鎖症でみられるのはどれか」
a 多呼吸 b チアノーゼ c 泡沫状喀痰
d double bubble sign e 非胆汁性嘔吐
正解:abc
→ eも病態的に起こりそう…
→ 「先天性食道閉鎖症」で疾患検索 11件ヒット
→ 症候だけ読む
→ すべてにabcはあっても、eはない
→ そういうものだとナットクする
全文検索で「疾患名」「年齢・性別・検査方法・薬・治療法などの単語」を入れ、「AND」を選択し検索すると、問題文と解説にこれら両方が含まれている問題のみが出てきます。
大体の場合、どんなに多くても10問前半です。
そして、問題を解かずに問題文と解説をさっと見ながら自分が今知りたい情報をピックアップします。
これでかなり効率よく知識と問題対応力がつきますよ。
新しく得る知識を取捨選択するため、検索して確認
〈検索例〉ビデオ講座で「McCune-Albright症候群でcafe au lait斑」と当然のように言われる
→ 覚えるべきか?
→ 「McCune-Albright cafe au lait」で検索 1件ヒット
→ 除外選択肢の解説のみにある
→ 自分の中で「重要度Bくらい」と規定する
→ すっきりして次のテーマに移れる
模試での弱点を「ミニテスト」でつぶす
〈演習例〉秋の模試で必修がダメ → 「必修」に絞ってミニテスト
産婦の臨床がダメ → 「産婦 臨床」でミニテスト
冬の模試でマイナー一般がダメ → 「マイナー 一般」でミニテスト
〈補足〉 だいたい10問ずつ、2時間くらい集中して解いた
何もやる気が起きないとき、「これならやれる」というのを抽出
〈演習例〉
・「×」のみを解く
・好きな科目の一般だけを解く
・順位を上げるのを楽しみに、未演習を解く
・友だちと話していて気になったキーワードを検索
・最近の問題だけを解く などなど
秋以降に毎日勉強していると、何もやりたくない日もあるでしょう。
こういうときはまず、とても低いハードルを飛び越えると勉強のペースが戻ります。
スマホだけを持ち外のベンチなどに行ってとりあえず10問解いてみたりすると、1つは気になることが出てきて、少しは勉強する気が湧きました。
機能 | メリット・デメリット | |
全文検索 | 問題文~選択肢解説までの全文を検索 (単語は完全一致の必要あり) |
○ 症状・検査・治療なども検索可能 △ 除外選択肢もヒットしてしまう |
疾患検索 | 真にその疾患が問われた問題を検索 (疾患名はあいまい検索に対応) |
○ 除外選択肢を省くことができる △ 現在、疾患名のみに対応 |
問題番号検索 | 問題番号を指定して検索 | |
詳細検索 | 全文検索 × 章・回・形式などで検索 | ○ 過去5回などに絞って検索可能 △ 設定がやや面倒 |
既に模試の点数は安定して取れていたが、当然やらなければ忘れる
この時期はモチベーションの維持が中心
1日のはじめに 一般20問(ミニテストで解く)
→ 臨床40問
→ 一般40問
→ 臨床20問
→ 必修一般20問
→ 必修臨床20問
午後…午前に解いた問題の中で忘れていると思ったことを重点的に解く
「×」と「未演習」をつぶす
100回~107回の必修問題すべてを解く → ほとんど間違えていないことを確認(ホッ)
108・109回は、それぞれ2回は解いていたので良しとした
以上、私のQBオンライン活用術でした。
基本的には本のQBで1周目 → QBオンラインで繰り返す、という人が多いと思います。
本で解くことのメリットは、似たようなことを一度に解くので頭の区分けによい(ので1周バーッと解くのによかった)、目が疲れない、「書いてある場所」という覚え方ができる、ということでしょうか。
対してオンラインのメリットは、「知りたいことが知れる」こと。
「国試に必要なことのみを勉強する」には最強のツールだと思います。
けれども、無料のブルーライトカットソフトを使っても目は痛かったです…苦笑。
特に、ある程度勉強してわかることの方が多くなってきた方は、これからどうやって自分の弱点や知識の穴を埋めていくか、と悩みはじめると思います。
「記憶」の生理を勉強しながら、記憶力が上がる方法を生理的に考えてしまったりもするでしょう。
「こういうふうに勉強ができたら、もっと知識が定着するのにな…」と思ったときがQBオンラインの使いどきです。
ぜひ創意工夫をしてQBオンラインを使ってほしいです。