[6年生]公衆衛生特集3近年の国試でよく出ている問題とは!?

さて,「近年の国試でよく出ている問題」の公衆衛生編,
第3弾にして最終回です.
今回は必修の内容も多いので,目新しい内容ではありませんが,
「うんうん,そうだよね」と頷きながら読んでいただければと思います.

早速いってみましょう!! 

 
◆◆ 患者の権利・義務 ◆◆

必修問題として,毎年必ず1問以上出題されている
「インフォームドコンセント」
まんべんなく問われる必ず全問解いておいてもらいたいのですが,
特によく聞かれる内容をピックアップしてみました.

医療法で定められている.(医師法とのひっかけ!)
●患者の自己決定権>医師の裁量権
●手術等を行う場合と行わない場合の危険性を説明する.
●緊急時で時間的に余裕がないときは省略してもよい.

また,以下の言葉が出てきたら×なので要注意.
●説得を行う→×(強制的であるため)
●免責文書を作成する→×(医師の免責目的ではない)

(★『QB公衆衛生』p.8~14を解いて確認してみましょう!)

 
◆◆ 医療の質と安全の確保 ◆◆

医療事故対策について,国試でも毎年1問程度出題されています.
以下を確認しておきましょう!

クリニカルパス(診療スケジュール表)
PCDA(製品や業務の「質改善の方法論」)
インシデント(ヒヤリ・ハット)も報告書を提出する

(★『QB公衆衛生』p.22~28を解いて確認してみましょう!)

また,これも毎年1問出題のある臨床試験については,
以下の内容をチェック!

ヘルシンキ宣言(ヒトを対象とする医学的研究の倫理的原則)に基づき,
  被験者の利益>科学的・社会的利益
GCP(医薬品の臨床試験の実施の基準)では,
(1)説明・同意は口頭ではなく文書で行う
(2)IRB(倫理審査委員会)を置く.

(★『QB公衆衛生』p.18~21,23を解いて確認してみましょう!)

 
◆◆ 死亡診断書・死体検案書 ◆◆

患者の死亡を確認した際の医師の取るべき行動として,
「死亡診断書の作成」「死体検案書の作成」「警察署へ届出」
の中から正解を選ばせる問題が,
臨床問題として毎年2問ほど出題されています.

103回では,「死亡診断書の作成」を選ぶ問題が2問,
「死体検案書の作成」を選ぶ問題が1問出題されました.

ポイントはこの4つ.
(1)異状死体(病死や老衰以外)⇒24時間以内に警察署へ届出
(2)患者の死亡に立ち会った⇒死亡診断書
(3)〃立ち会わなかった⇒死体検案書
(4)(3)の例外:受診後24時間以内に病状進行で死亡⇒死亡診断書

混同しないように覚えてくださいね.
(★『QB公衆衛生』p.47~48,58~63を解いて確認してみましょう!)

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以上,いかがでしたでしょうか.

そういえば先日,読者葉書で「公衆衛生も1周目問題を設定してほしい」
というご意見をいただいたのですが,ここでお答えしておきます.

他科のQBでは全体の約5~6割の問題が1周目問題となっていますが,
QB公衆衛生は,より重要な問題だけに絞って掲載しているため,
1周目問題を設定しようとすると,
全体の約8~9割の問題が1周目問題になってしまいます.
それでは意味がないということで,1周目を設定していないのです.

では,なぜ問題を絞って掲載しているのでしょうか.
公衆衛生といえば,「国試500問中60問も出る」けれど
「対策に時間をかけたくない」分野.
これを1冊にギュッとまとめることで,
直前の短期間で一気に習得できるようにしているのです.

1周目問題がないかわりに,
近年5回分の問題(全体の約4割)は青の囲みで目立たせていますので,
そこに絞って1周解いて,近年の傾向を探るのも有効な手かと思います.
この記事でご紹介してきた内容ももちろん出てくるので,
そこはばっちり正解してもらえると嬉しいです(笑).

国試まであと1週間….勉強も大詰めかと思いますが,
ここからが踏ん張りどころです!
最後まで応援していますので頑張ってくださいね!!

(編集部D子)

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【関連記事】

公衆衛生特集1 近年の国試でよく出ている問題とは!?

公衆衛生特集2 近年の国試でよく出ている問題とは!?

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