[5年生・6年生向け]緊急対談!『クエスチョン・バンク』に新たなライバル登場!?

編集部Mです.こんにちは.
おかげさまで,昨年度『クエスチョン・バンク』(『QB』)は
過去最高クラスの売上部数を達成しました.

新コンテンツ“1周目問題”が大好評をいただいて,
強気に全国医学部6年生と浪人生の総数と
ほぼ同数の部数を印刷したにもかかわらず,
「vol.5 マイナー編」以外が発行10ヵ月以内に品切れになるという,
予想以上の結果となりました.
全国の医学生の皆様,ありがとうございました!!

ところが,そんな絶好調の『QB』に
新ライバル登場というウワサが!!
さっそく編集TとアルバイトAが予想・分析してみました.

(登場人物)
編集T:某医大卒業後,メディックメディアに入社.
    国試対策書籍から『みえる』シリーズまで幅広く活躍.

学生A:都内私立医大6年生.104回国試を受けたばかり.
    国試後にメディックメディアにアルバイトに来てくれました.

 
★ 新ライバルは難易度別に分冊化 ★

T:他社の問題集で新しいシリーズが出るみたいですね.
  今(2010年2月)の時点でわかっている情報では,
  このライバル本,
  難易度(正答率)で問題集を分冊にしているみたいだよ.

  『QB』は神経なら神経で1冊になっているし,
  その1冊の中でも問題が疾患別に整理して収録されていて,
  その中で近年5回分の問題や重要問題に
  “1周目問題”の印が付いている,っていう特徴がある.

  対して,今回のライバル本は神経1科目でも難易度別
  『Level 1:基本問題編』『Level 2:難問編』『Level 3:超難問編』と
  分冊にするらしい.
  去年,『QB』の“1周目問題”が好評だったから,
  他社も優先してやるべき問題の分別をやってくるだろう,とは
  編集部でもみんな言ってたけど,予想以上に大きく変えてきたみたいだね.

A:これ,シリーズ名まで変わってますよね.
  今までのあのシリーズはどうなるんでしょう….

  受験生が使う本の選択肢が増えるのはいいことですが,
  僕の国試体験からいえば6年生の最初って
  国試がどんなものかよくわかってなかったし,
  最近だと5年生で『QB』を買う人も多いみたいですから,
  なおさらわかってないはずですよ.
  そんな状況ですから,後輩たちはそれぞれの本の特徴を
  詳しく知っておきたいと思うはずです.

 
★ 全体像をつかめる『QB』 ★

T:ライバル本は難易度別の分冊らしいから,
  「基本問題編」だけ解きたい人には使いやすいかもしれないね.
  でも,メディックメディアが僕たち国試受験後の医学生の意見をもとに
  作ってきた勉強法とは,なんか違うような気がするんだよなあ.

  難易度で一つの科を分冊化してしまうと,
  その科を習得する!っていう感覚を持ちにくいんじゃないのかな?

  たとえば『QB』の場合,科目の全問題が1冊になってるから,
  “1周目問題”だけを先に解いても,解いてない問題も含めた
  その科目のボリューム感がちゃんとつかめる.

  つまり,“1周目問題”だけでも神経を1冊やれば
  神経という分野全体の白地図がイメージできて,
  「“1周目問題”で基本箇所を塗りつぶしたけど,
  まだ塗ってない部分がこれくらいあるな」
っていう感覚が持てるんだけど,
  分冊式だとその感覚を持ちにくいんじゃないかな,って.

A:確かに.
  飛ばした問題でも,「飛ばした」っていう感覚が実体験であると
  2周目に行きやすくなるんですよね.
  「塗り足りなかった,あの分野を塗りつぶしにいこう」みたいな.

  で,2周目で神経っていう白地図をだいたい塗り終わってからも,
  まだ間違える問題=「塗り残し」があるから
  直前までにそこを重点的に塗りつぶそうっていう感じで,
  「自分の理解が足りない部分」を意識しながら勉強できるんですよ.
  これは,神経は神経っていう1冊になってるからこその感覚ですね.

 
★ 実習や勉強会での使いやすさは? ★

T:一つの科目を難易度別に分冊していると,
  その科目が,またはその疾患が過去にどう問われたか,
  っていう全体像が把握しにくいんじゃないかな?

A:そうですね.僕たちは国試対策をかねて,
  5年で臨床実習にあわせて『QB』を解いたり,
  勉強会で『QB』を使ったりしていたんですが,
  難易度別に分冊化されていると,
  疾患別の出題状況の全体像をつかみにくいと思うんです.

  『QB』はSAHならSAH,Parkinson病ならParkinson病で
  問題がまとまっていて,問題の順番も「症状→検査→診断→治療」
  というように時系列順になっています.
  さらに疾患がまとまったあとにMINIMUM ESSENCEがあって
  知識を整理できるから,『QB』は問題演習をしながらも
  その疾患の全体像や流れをインプットするのに向いてる気がします.

 
★ 難易度ってどこまで大事? ★

T:ライバル本は正答率が掲載されている数が『QB』よりも多いですよね.
  だから難易度別に編集できたのだと思います.
  でも95回~99回の5回は問題が回収されていたから,
  正答率データは取れてないと思うんだけど,どうしてるんだろう….

A:それは僕に聞かれても…(笑).
  ライバル本のほうが正答率のデータ数が多いのは確かですし,
  そりゃあ,受験生は正答率が多いほうが少ないより嬉しいと思います.
  でも,正答率の重要性って難易度で分類することなんでしょうか?

  実際に国試を受けてみて思ったんですが,
  どんな難問でも一回過去問で出てしまうと,その後の国試で
  同内容が出題されても,受験生はみんな解けてしまうんです.

  逆に,問われた知識は基本的だけど問題の作り方が下手で
  正答率が低い,ってこともよくありますよね.
  そういう問題を「基本問題」とするか「難問」とするかは,
  その問題の内容によってケースバイケース
で,
  必ずしも正答率で分けていいものではないと思うんです.

T:確かに,正答率が高い問題=「基本問題編」って,
  客観的データに基づいていてよさそうだけど,
  過去問中心の受験生の勉強方法と国試の性質を考えると,
  疑問が残るところだね.

A:さっきも言いましたが,
  それまで出てなかった疾患が出題されてその正答率が低くても,
  1度国試に出てしまった以上,みんな問題集で対策するから,
  その後に出題されると正答率は高くなってるはずで,
  そこまで正答率がモノサシとして万能なわけじゃないんですよね.
  『QB』に掲載されてた難易度マークよりは
  マシっていうのはありますけど(笑)

T:じゃあ,正答率は別になくてもいいと?

A:いえ,あった方がいいのは間違いないです.
  でも,僕は難易度別に編集ができるという意味で,
  学生にとって正答率がそこまで重要とも思えないんです.

  僕が受験した実感として感じる正答率の良さって,
  問題を解いた後の自分の感情の動きが大きくなって
  問題の知識が印象に残りやすくなる
ことだと思うんです.

  たとえば,正答率が90%くらいの問題を間違えたら
  「自分ヤバい!」と思って焦るし,
  正答率が50%くらいの問題を解けると思わずニヤリ…みたいな.
  そうやって,正答率を見て「ヤバイ!」とか「ニヤリ…」と
  思うことで,学んだことが記憶に残りやすくなっていくんです.

編集部注:ちなみにこの強い刺激によってシナプス結合が増強し
  それが長期間続く現象,つまり記憶が強化される現象を,
  LTP(長期増強)といいます.

T:なるほど!
  僕が国試受験生のときは正答率はなかったから,
  それは体感してないけど,わかる気がするな.

  でも,それって掲載されている問題の正答率に落差があるから
  味わえるんだよね.
  同じような正答率の問題をまとめてしまうと,
  いちいち正答率を見なくなって,
  正答率が載ってないのと究極的には同じ感覚になっちゃうかもしれない.

A:そうかもしれないですね.
  それに「難問編」「超難問編」っていう巻も,初めから「基本編じゃない」
  って,身構えなきゃいけなくなって解くときに気が重くなるかも.
  かといって,
  「正答率が低めの問題=対策しないでいい問題」ってわけじゃないから,
  どこまでやるか悩みそうですね.

T:まだ本が出てないから,出たものを見たらまた違うのかもしれないね.
  何にせよ,ライバル本が変わることで,
  僕たちも国試対策をあらためて考えるいい機会になりました.

  あと,『QB』の特徴ということで,最後にいくつか触れておきますね.
  『QB』は,「前半に臨床問題→後半に一般問題」っていう
  問題の掲載の仕方にしています.

  この掲載順どおりに臨床問題を先に,一般問題を後に勉強すると,
  “タテ切りのあとにヨコ切り”っていう,
  メディックメディアが推奨する勉強法にマッチしやすいんです.

  この編集方針もおそらくライバル本と違うはずです.
  いずれ,もう少し詳しく解説したいと思いますので,
  そちらも読んでみてくださいね.

A:あとメシュランも『クエスチョン・バンク』に入るんですよね?

T:そうです! 昨年,フリーペーパー版の『INFORMA』や
  『レビューブックfor medical』で掲載したメシュラン,
  ついに『クエスチョン・バンク』にも掲載されるんです!

 (メシュラン,まだ知らない方はこちらをお読みください)
  http://web-informa.com/books/20090915/

  くわしい話は,また別のメルマガでお伝えしますね!

A:僕は,『QB』の産科なんかで,『病気がみえる』のまとめの表が
  たくさん転載されているのがすごく便利でした.
  『QB』が『イヤーノート』と『病気がみえる』と同じ出版社だから
  図版の転載がたくさんあるっていうのは
,強みかもしれないですね.

T:そうですね.ライバルの新しいシリーズも,『病気がみえる』や
  『イヤーノート』の参照ページをつけるっていうウワサですけど,
  図版はさすがに許可が必要だから載せられないでしょう.

  『イヤーノート』や『病気がみえる』を使っている人は,
  『QB』は使いやすいと思う.
  実習中に『病気がみえる』でみた表が『QB』にも登場すると,
  やっぱり繰り返し効果で記憶に残りやすくなる
だろうし,
  いちいち『病気がみえる』を参照する回数が少なくなって楽だし.

  それでは,いろいろ考えてみましたが,
  あとは書店で見比べてみてください!
  その上で『QB』を選んでいただけら嬉しいです!m(__)m

  (編集部 M)

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