[研修医~医学生]NHK 「総合診療医ドクターG」で診断力を磨け!

こんにちは.編集Mです.
昨年8月,NHK BSの実験企画で
「総合診療医ドクターG」という番組が一回だけ放送されたのをご存じですか?
http://www.nhk.or.jp/tamago/program/20090818_doc.html

研修医が回答者になって,
進行役の医師が出題する症例ビデオを観たあとに鑑別疾患を挙げ,
ディスカッションした後に,追加ビデオをみて最終的な診断名を回答する

という知的医療エンターテイメントです.

研修医が本当に悩みながら回答するレベルですから,
一般視聴者は自分が解答を考えるというより,診断に行きつく過程を楽しむ,
という感じになるのですが,研修医や医学生はガチで楽しめたはず.
番組内でかわされる研修医と先生の会話は,臨床実習や研修レベルです.

しかも,お試し版の進行役の先生は,総合診療界の革命児,
スーパースターと言っても過言でない千葉大学教授・生坂政臣先生でした.
人選もばっちりです.

鑑別診断って結局,何百という疾患各論が頭に入っていないとできませんから,
一般視聴者は解答に参加できない.
だから,いくらなんでもシリーズ化されないだろうなぁ…と思っていたんですが…

なんと!この番組,好評につきシリーズ化されることになったんです!
すごいぞ,NHK!
第1回放送は,NHK BSハイビジョンで,3月29日(月)夜9時半~10時.

この話を聞きつけ,さっそく撮影現場に取材にいってきました!

僕が取材した回は4月後半の放送予定の回.
進行役は,生坂先生と双璧をなすスーパースターといってもいい,
福井県立病院の林寛之先生です.
「レジデントノート」や「研修医ご法度」,ケアネットのDVDなどで有名ですね.

出題された症例については書きませんが,
林先生のお話,ほんとうに勉強になりました.

日本の医学生は,疾患各論のインプットといったタテ切りの学習は得意でも,
鑑別診断の列挙など,症候から診断までのヨコ切りのトレーニングは
ほとんど積んでいません.

この辺が日本の医学教育の弱点といわれているんですが,
この番組,考えながら観れるので,こういう疾患想起のトレーニングにうってつけです.

特に林先生はERの旗手らしく,
症候から疾患を列挙するときも「よくみられる疾患」と
「頻度は低いが絶対見落としてはいけない疾患」を繰り返し強調され,
現場さながらの熱さで研修医にレクチャーなさっていました.

お試し版の回の生坂先生も,

「物をつかもうとするとき,小脳の障害なら,
目標に対して手はオーバーシュートする(目標を超えてしまう)けど,
この場合はそうじゃないから小脳は否定的だよね」

というような感じでぐっとくるポイントをどんどんしゃべっていました.
このレベルがこの番組では普通に展開されるんです.

研修医・医学生のための番組としか思えない「ドクターG」.
疾患各論が頭に入ってきた4年生,臨床実習中の5年生,
研修を意識してきた6年生,そして当直がドキドキの研修医…
どの段階でも楽しめると思います.

もうこれは全回録画して永久保存しておくしかありません!
BS観れない人は友達に頼もう!
毎週,NHK BSハイビジョン月曜夜9時30分から.毎週ですよ!!

第1回の放送予定
●進行役はまたまた生坂先生だそうです.必見!
●NHK BSハイビジョン:3月29日(月)夜9時半~10時まで.
●再放送は,翌日火曜日,7時~7時半まで.
●さらに再放送は,BS2で,木曜日20時~20時半など
とのことです.


第1回放送の様子です.楽しみですね!

(編集M)

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