[6年生]必修対策は『QB必修2011』&『RB必修・禁忌』で決まり!! 必修特集2011(全5回)第2回:『必修脳の鍛え方』

みなさん,こんにちは.
『QB 必修 2011』担当のM美です.

先週からお送りしております「必修対策 2011」.
まだ第1回を読んでいないという方はこちらをクリック!
http://web-informa.com/books/20101018/

さて,第2 回は「必修脳を鍛える」と題して
必修対策のキモである“必修脳”について詳しくお伝えしていきますので,
最後まで読んでいただければ幸いです.

まずは簡単に前回の復習.
必修落ちには3つの原因がありました.
1)絶対基準が8割(難易度に関わらず,これを下回れば不合格)
2)独特の出題傾向(必修では『臨床的常識』が問われる)
3)普段あまり勉強しないテーマの出題(保健医療,医療面接,診察・手技など)

このうち2)独特の出題傾向に慣れるためには
必修脳を鍛えることが重要」と第1回で説明しましたが,
具体的にどのように必修脳を鍛えればよいでしょうか.

実は,これはとても単純なことで,
「そんなの当たり前じゃん!」と思われるかもしれませんが,
QB必修』などの必修問題集を用いて
必修問題だけをまとめて解きまくる」ということにつきます.

「『QB』のメジャーやマイナーにも必修問題が掲載されているから,
それで大丈夫!」と考えている方もいらっしゃるかもしれません.

しかしながら,それだけでは「必修脳を鍛える」ことにはならないのです.

というのも,一般・臨床問題とあわせて必修問題を解いていると,どうしても「細かな知識」や「マニアックな疾患」も同時に勉強することになるので,必修問題を解く上で必要な思考回路,つまり「必修脳」を集中して鍛えることができないのです

ひとまず以下の例題2問をみてください.

まず例題1.
2歳の男児.4時間前に紙巻きタバコを約1cm誤飲したため来院した.症状はない.
最も適切な対応はどれか.
a 胃洗浄を行う.
b 水を飲ませる.
c 牛乳を飲ませる.
d 緩下薬を投与する.
e 無処置で観察する.

次に例題2.
72歳の男性.肺結核による胸郭成形手術を行い,長年にわたり在宅酸素療法を行っている.通常酸素投与量は0.25l/分である.担当医の指示どおり,パルスオキシメーターを購入し.労作時や労作後の酸素飽和度を自己測定し,経皮的動脈酸素飽和度〈SpO2〉が90%以下に低下したときは,90%以上に戻るまで酸素吸入量を一時的に調節する自己管理を行っていた.本日夕方から,SpO2が80%近くに低下したので酸素吸入量を0.5l/分に増やし1時間様子をみていたが,SpO2は90%以上を超えなかった.呼吸困難の程度は普段と変わりなかった.
 電話で相談を受けた当直医の指示で正しいのはどれか.
a「苦しくなければ心配ありません」
b「絶対に安静にして様子を見て下さい」
c「すぐに来院するようにして下さい」
d「次回の予約日に外来を受診して下さい」
e「酸素吸入量4l/分へ上げて吸って下さい」

例題1では
小児が4時間前にタバコを1cm飲んだけど,特に症状がない状態.

例題2では
SpO2が90%以上を超えないものの,呼吸困難の程度は普段と変わりないという状態.

2題とも必修問題の定番,「経過観察か否か」問題です.
経過観察が正解になる場合も,何らかの対応が正解になる場合もあるのですが,必修本番において選択肢を選ぶのには結構勇気が必要なんです.

なぜなら,実はこの2題,経過観察をするかしないかで,
場合によっては禁忌となる可能性があるからなんです.

詳しい解説は『QB必修』に譲るとして,
簡単に解説すると,

例題1の場合,
1cmのタバコを誤飲後,症状なく4時間が経過していますので,
胃洗浄の必要もなく,正解は「e無処置で観察する」となります.

ここで
症状がなくてもタバコを飲んでいるし,何もしないよりかはニコチン濃度を薄めるために水を飲ませておこう
と考えてしまうと,まんまと必修のワナにはまってしまいます.

というのも,この状態で水分を摂取すると,ニコチンの吸収をむしろ促し,
状態を悪化させる恐れがあります.つまり禁忌肢の可能性があります.

例題2の場合,
臨床医であればとっさに
自覚症状がなくても,実際に診察しないと不安!と感じたり,
SpO290%未満は文句なしに来院!と考え,
「cすぐに来院するようにして下さい」を選択するでしょう.

しかし,深読みしてしまう医学生は
問題分の最後にわざわざ
呼吸困難の程度は普段と変わりなかった」とあるため,
「経過観察で大丈夫だろう!」と思ってしまい,
貴重な3点を落としてしまうことになります.

また,選択肢e「酸素吸入量4l/分へ上げて吸って下さい」は,
CO2ナルコーシスを引き起こす危険があるため,
禁忌肢として扱われてもおかしくはないでしょう.

それどころか,経過観察ですら「禁忌肢」となる可能性もあります
というのも,もし実際の現場で,こういった患者さんに対して経過観察してしまうと,貴重な3点どころか,患者さんの命までも落としてしまうことになるからです.

以上,2つの例題をみてきましたが,
このような問題を,試験本番で迷わず正解できるようになるためには,
「必修脳」を鍛えておくことが非常に重要であり,
また,この必修脳を鍛えるためには,
このような問題だけを連続して解いておくこと必要不可欠となります.

試験後,必修で高得点だった受験生の多くが
必修本番のときは頭を切り替えている」とおっしゃるように,
みなさまも試験直前に徹底的に必修脳を鍛え,
確実に8割を突破できるよう万全の準備をしておくことをオススメします.

では,このへんで第2回を終わりとさせていただきます.
次回は必修対策本として長年受験生に支持されている
『QB必修』の使い方と特長についてお伝えしていきますので,
ぜひぜひ読んでくださいね!
(編集部M美)

 関連コンテンツ

 関連する記事

新着記事カテゴリー


 すべて

 国試

 CBT・OSCE

 動画・アプリ

 実習・マッチング

 研修医・医師

 コラム

 その他