レビューブック 産婦人科 2022-2023
第113回 医師国家試験【体験記】:産婦人科が苦手な人達へ送る対策法!
こんにちは,編集部のK.Kです.
今回は113回医師国家試験に合格した先輩から,「産婦人科」の勉強法について教えていただきました.
ぜひ,ご一読ください!
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第113回 医師国家試験【体験記】
産婦人科が苦手な人達へ送る対策法! (J大学 Sさん)
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「産婦人科の勉強」というと覚えることも多く複雑で,
後回しにしてしまおう…と思ってしまう人も多いかと思います.
確かに産婦人科の勉強は大変です.
ですので,今回は産婦人科対策として有用だと私が考える方法について紹介します.
■なぜ産婦人科を勉強すると良いのか■
そもそもなぜ産婦人科をしっかり勉強することが必要なのか.
それは,国試だけを目標にして言うなら,
国試では産婦人科の問題数が多く,勉強すればそれだけ得点源になるからです.
むしろ苦手なままだと産婦人科の問題で,周りとかなりの得点差が出てしまいます.
それを防ぐことが産婦人科を十分に対策しておくべき理由です.
■産婦人科こそしっかり実習を!■
では具体的にどう対策すればいいのでしょうか.
まず一つ目に重要なことは,
しっかり実習で経験しておくということだと思います.
私は6年の選択実習で産婦人科を選択しました.
その経験を踏まえると,産婦人科の勉強は,
実際に実習で経験する方が,問題集を解くよりも圧倒的に効率的です.
メジャーの内科など,実際に見ていなくても解けてしまう科もありますが…
産婦人科では,検診の器具や使い方,エコーでの胎児評価,腫瘍の画像や治療方針など,
一度自分の目で見て先生に解説してもらえば,簡単に理解できてしまう内容が多いと思います.
そのため,まだ選択実習を決める前の方は,
産婦人科を選択することを強くお勧めします!
■Q-Assist×QBで産婦人科を攻略しよう!■
とはいえ,「産婦人科を回らなかった!」「座学だけでなんとかしたい!」という人も多いでしょう.
そんな人はとにかくQ-Assist×QBの組み合わせで
学習をすすめると良いと思います.
たとえば,産科であれば,妊娠週数ごとに起こる疾患をまとめたり,分娩の流れを覚えたり,
婦人科であれば腫瘍の診断法と治療の流れを掴む…などなど.
そういった体系的な理解は一人で問題を解いていてもなかなか身につかないので,
動画を見て復習することが産婦人科攻略への近道だと思います.
どこの動画でも学習はできますが,
私は直前期はQ-Assistを使いました.
Q-Assistは項目ごとに分かれていて,一動画が10分前後と短いので
苦手な項目だけ見たいときに見るのによく,コスパよく学習ができました.
とはいえ,動画を見ただけでは知識は身につきません.
動画で学習した後は,QBで問題演習をして,さらに詳しく知りたい内容については
『RB産婦人科』や『病気がみえる』で学習しました.
それでも頭に入らない知識は,evernoteに保存!
たとえば,妊娠糖尿病の診断基準など覚えるべきことは
レビューブックの内容やQB onlineの画像(卵巣癌の病理画像,胎児心拍陣痛図など)や表(Bishop scoreなど)とともにevernoteに保存し,
電車の中など,どこでも参照できるようにしました.
毎日みていると,苦手意識が少しずつ消えてきます….
「このcall exner小体やhobnail細胞の画像はなんて色鮮やかで美しいんだ!」
「新たな生命の誕生を予感させるBishop score素晴らしい!」
などと自分に言い聞かさせて,
より記憶に定着させることができるようにしました.
■どうしても苦手なら平均を目指せ!■
それでも産婦人科が得意になれないという人もいると思います.
ですが,苦手だからといって産婦人科の勉強を放っておいて
国試直前に時間を割いて詰め込もうとすると,
他のメジャー科目などの知識が確実に抜けるので,あまり得策ではありません.
むしろ冬に入る前までに苦手意識だけ無くすことが重要です!
おおよその目安としては,秋や冬の模試で平均点を取れれば良いと思います.
国試対策の上では初めにも述べたように,
産婦人科が苦手で周りと差がついてしまうことが最も大きな問題なので,
しっかり平均点が取れていれば正直問題ありません.
この他にも,産婦人科対策の方法としては,
産婦人科が得意な友人に,分からないところを解説してもらうというのも良いと思います.
この方法も含め,どれでもいいので自分にあった勉強法を見つけ,
それを実践することが重要なので,
今回のお話が少しでもそのヒントになれば良いなと思っています.
勉強だけでなくたまには息抜きをして,これから頑張ってくださいね!
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いかがでしたか?
皆さんもこの先輩のように、苦手分野を得点源にできるといいですね!
Sさん,貴重な体験記をありがとうございました.
(編集部K.K)