薬がみえるシリーズ
その他
2021/7/30
【抗菌薬】略称一覧
アルファベット順 抗菌薬の略称一覧
略称 | 一般名 | 分類 | 投与方法 | 備考 |
ABPC | アンピシリン | ペニシリン系 | 静注 | |
ABPC/SBT | アンピシリン/スルバクタム | ペニシリン系 | 静注 | βラクタマーゼ阻害薬配合 |
AMK | アミカシン | アミノグリコシド系 | 静注 | |
AMPC | アモキシシリン | ペニシリン系 | 経口 | |
AMPC/CVA | アモキシシリン/クラブラン酸 | ペニシリン系 | 経口 | βラクタマーゼ阻害薬配合 |
AZM | アジスロマイシン | マクロライド系 | 静注・経口とも | |
AZT | アズトレオナム | モノバクタム系 | 静注 | |
CAM | クラリスロマイシン | マクロライド系 | 経口 | |
CAZ | セフタジジム | セフェム系 | 静注 | 第3世代 |
CEX | セファレキシン | セフェム系 | 経口 | 第1世代 |
CEZ | セファゾリン | セフェム系 | 静注 | 第1世代 |
CFPM | セフェピム | セフェム系 | 静注 | 第4世代 |
CFPN-PI | セフカペンピボキシル | セフェム系 | 経口 | 第3世代 |
CLDM | クリンダマイシン | リンコマイシン系 | 静注・経口とも | |
CMZ | セフメタゾール | セフェム系 | 静注 | 第2世代 |
CPFX | シプロフロキサシン | ニューキノロン系 | 静注・経口とも | |
CTM | セフォチアム | セフェム系 | 静注 | 第2世代 |
CTRX | セフトリアキソン | セフェム系 | 静注 | 第3世代 |
DAP | ダプトマイシン | リボペプチド系 | 静注 | |
DOXY | ドキシサイクリン | テトラサイクリン系 | 経口 | |
EM | エリスロマイシン | マクロライド系 | 静注・経口とも | |
GM | ゲンタマイシン | アミノグリコシド系 | 静注 | |
LVFX | レボフロキサシン | ニューキノロン系 | 静注・経口とも | |
LZD | リネゾリド | オキサゾリジノン系 | 静注・経口とも | |
MEPM | メロペネム | カルバペネム系 | 静注 | |
MFLX | モキシフロキサシン | ニューキノロン系 | 経口 | |
MINO | ミノサイクリン | テトラサイクリン系 | 静注・経口とも | |
PCG | ベンジルペニシリン | ペニシリン系 | 静注 | |
PIPC | ピペラシリン | ペニシリン系 | 静注 | 緑膿菌への抗菌活性あり |
PIPC/TAZ | ピペラシリン/タゾバクタム | ペニシリン系 | 静注 | βラクタマーゼ阻害薬配合 |
VCM | バンコマイシン | グリコペプチド系 | 静注・経口とも |
略称を使用する際の注意
略称を目にする頻度の高いものを,独断と偏見でまとめています.
この表にない抗菌薬ももちろんあるので,気になる方は『薬がみえる vol.3』(第1版)の巻末にある 略語一覧(主なもの) で調べてみてくださいね!
また,抗菌薬の略称を使う際には,
【あくまで日本化学療法学会が制定した略称であり,世界共通のものではない】
という点について,十分理解しておくことが必要です.
抗菌薬を学ぶ上でのポイント
抗菌薬の分類などを学ぶ際には,
【どういう経緯でその抗菌薬が作られたか】
をベースにすると,より理解しやすくなると思います.
『薬がみえる vol.3』(第1版)の184~185,196~197ページのマンガを読むと,
ペニシリン系,セフェム系の分類の理解が深まるのでオススメです.
なお,抗菌薬の選択の仕方を学ぶ際には,
【患者さんの背景から,何の病原体を想定するか(免疫状態+生活状況)】
【病原体は体内のどこにいるのか(臓器レベル+細胞レベル)】
を考えることが重要です.
抗菌薬を起点に学ぼうとすると,悩む部分が多いように思います.
各感染症の診療ガイドラインなども併用しながら,勉強するようにしてみてくださいね!
また,抗菌薬の投与経路についてですが,
【静注・経口ともある薬剤だからといって,両方同じ効果を示すわけではない】ことに注意が必要です.
経口薬が点滴薬と同じ効果をもつかどうかは,その薬剤の【バイオアベイラビリティ】によって決まります.
このあたりは『薬がみえる vol.3』(第1版)の168ページで詳しく説明しているので,
よかったらぜひ読んでみてくださいね!