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[低学年から国家試験まで]第118回医師国試【体験記】病みえで知識を定着させる方法!

本日は器官別講義(臓器別講義)から国試まで,6年間にわたって『病気がみえる』を使って勉強してきた先輩の体験記をご紹介します.
特に,『病気がみえる』を買ったもののどうやって活用していけばいいの?と悩んでいるそこのあなたに!読んでいただきたい体験記です!


病みえで知識を定着させる方法!
(I大学Uさん)


『病気がみえる』(以下病みえ)は,イラストや表が多く使われていて,内容のまとまりも良く,どんな参考書よりも読みやすいです.また,内容も基礎医学の内容から,国家試験に必要な内容まで網羅的に掲載されていて,とても実用性の高い参考書です.
しかし,そうは言っても最初から全部読むのはキツイ…そんな人も多いのではないでしょうか.そこで,私が具体的にどのように病みえを使っていったかを紹介していきたいと思います.

低学年から活用して,基礎作りを!

私の大学は,大学1年の3学期から器官別講義(臓器別講義)が始まりました.最近はカリキュラムが前倒しになっていて,1年や2年から器官別講義がある大学も多いのではないでしょうか.基礎医学もまだ習ったばかりで知識がしっかり定着できておらず,全然まとまってもいないのに,専門的な内容の授業が始まって大変だ…
そんなときに役に立ったのが病みえでした.

私は,大学の器官別講義で出てきた疾患について,病みえの該当している範囲を補助的に読むというように使っていました.そうは言っても全てを読むのは大変です.まずは,大学の器官別講義で取り扱われた疾患の『intro』と『MINIMUM ESSENCE』の内容をしっかり押さえるようにしていました.この2つを読むことで疾患の大枠と最低限覚えるべき内容を把握することができます.

そして,それ以降の疾患の詳しい説明は軽く目を通していき,大学の講義で扱っていた内容や,病態生理が分からないとき,気になる画像があったときなどに,詳細については追加で読むというように使っていました.軽く目を通して記憶の片隅に置くことで,後から気になったときに思い出して読み直すことができました.
例えば、膠原病などの症状が多く覚えるのが大変な疾患は,病みえの症状がまとまっているイラストがとても役に立ちます.このイラストを見ながら症状を視覚的に覚えることができました.

『病気がみえる vol.6 免疫・膠原病・感染症』第2版 p.96
『病気がみえる vol.6 免疫・膠原病・感染症』第2版 p.96
『病気がみえる vol.4 呼吸器』第3版 p.332
『病気がみえる vol.4 呼吸器』第3版 p.332

実はこれらは,SLEの好発年齢である若年女性のイラストで記載されていたり,肺分画症の好発部位である左肺のイラストで描かれていたりと,細部にもこだわっているようです.

また,器官別講義の授業を復習していると,基礎医学で習った解剖学や生理学などの内容が気になることがあると思います.そのときは,病みえの最初の方にある基礎医学の内容が掲載されているところ※を読むことで,基礎医学の復習をすることもできました.
※編集注:病みえは基本的に,解剖・生理(基礎医学),症候,検査,疾患各論や治療という章構成になっており(巻によっては構成が異なります),基礎と臨床をつなげて学ぶことができます.

このように,器官別講義のときは病みえを補助的に読んでいき,疾患や病態生理の大枠と最低限覚えるべき内容を掴み,この辺のページに載っていたなぁ〜ということを何となく頭に残していきました.

CBTの対策にも活きる!

3年生や4年生はCBTが迫ってくる時期です.大学入学後の初めての総合試験といった感じで不安に思う人も多いと思います.
私はCBTの勉強ではとりあえず医学共用試験CBT版QBオンラインを解いていき,問題や解説で出てきた内容を病みえで確認するというように使っていました.
この際に,器官別講義の時期に病みえに軽く目を通していたのが役に立ったと思います.CBTのQBオンラインは,病みえと同じMEDICMEDIA社のコンテンツなので,解説に記載してある表やイラストが病みえから掲載されていることが多いです.病みえのグラフや表に見覚えがあるため,膨大な解説への拒絶反応を抑えたり,『この辺に載っていたこの内容だ!』とわかるため,解説の該当箇所の病みえをすぐに読み返すことができました.また,『病みえに載っていたあの内容気になるな!』といった関連した内容が頭に浮かんでくるようになります.その内容を,病みえでさらに知識を深めることができました.
このようにして,自然と繰り返し病みえに目を通し,知識をだんだんと定着させていくことができました.
しかし,この勉強法はオーバーワークで,かつ非効率な勉強法だったと思います.

個人的には,まずはQ-Assist(CBTに関連するところ)などの動画講座を一通り見て,あまり理解できなかった内容や自分なりに足りないと思った内容を,病みえを読み返して補助的に使用し,そして動画講座を見終わった後にCBTのQBオンラインを解いていくのが効率が良かったのではないかと感じます.

いよいよ国家試験対策…

5〜6年になると臨床実習も始まり,もっと深い知識が必要になったり,国家試験対策の勉強を始めたりする人も多いのではないでしょうか.
私はCBTの勉強の際に動画講座を見なかったことを後悔して,CBT・OSCEが終わった直後から国家試験対策のQ-Assist動画講座を見始めました.動画講座を見るときにも今まで病みえを繰り返し見てきたことが役に立ちました.
動画講座を見てあまり理解できなかった内容や,自分なりに足りないなと思った内容を,病みえの表やイラストなどをコピペしてQ-Assistの動画講座のレジュメに貼り付けるといったように活用していきました.そうすることで,自分なりの理解しやすい,まとめノートを作成することができました.

実際につくったまとめノート

なお,病みえには国家試験に出題される内容はほぼ網羅的に掲載されているので,Q-Assist動画講座を見ていて,病みえの内容が足りないと感じることはほとんどありませんでした.
5年生までに動画講座を見終わった後は,QB医師国家試験を解き始めました.QB医師国家試験もCBTのQBオンラインと同様に,解説に病みえのイラストや表がたくさん掲載されているので解説を読む際にあまり嫌悪感なく読むことができました.

このように,低学年のときから6年生まで,同じイラストや表を何度も繰り返し目に入れることで,知識を少しずつ定着していくことができました.

6年間病みえを信じた!

器官別講義が行われている低学年の時期から,軽くでも良いので病みえに目を通す癖をつけていたことや,色々な書籍に手を出さずに病みえシリーズを信じて何度も該当箇所を読み返したことで,6年間の医学の勉強を参考書に困ることなく進めることができたと感じました.

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