[5年生向け]春から始める国試対策◆第2回◆実習でこう使え!!1周目問題を制するものは実習を制する!
5年生のみなさん,こんにちは.編集部のKSです.
『春から始める国試対策』を全四回に分けてお送りしております.
今回はその第2弾!
実習でこう使え!!1周目問題を制するものは実習を制する!をお送りいたします.
☆春から始める国試対策(全4回)☆
●その1 『QB』はいつ買うべきか?
http://web-informa.com/benkyo/qb/20130409-2/
●その2 実習でこう使え!!1周目問題を制するものは実習を制する!
●その3 国試対策では“過去問演習”が最も重要!?
●その4 QBオンラインで実戦力を身につけよ!
第1回では『QB』をいつ買うべきか?についてお伝えしました.
http://web-informa.com/benkyo/qb/20130409-2/
おさらいすると,2013年2月にあった「107回医師国試」受験生8569人中4295人(全受験生の約半数)に行ったアンケートで“みなさんの先輩達の多くが5年生の4~5月に『QB』を買っていた”という結果がでていましたね.
そしてその大きな理由が,医学生さんの忙しさ,つまり,5年生から卒業までにマッチング,卒業試験,国家試験と大イベントが目白押しで,国試対策をする時間が限られているためにありました。
だからこそ,『QB』を5年生の春から実習とあわせて解くのが主流になっていたんですね。
第2回では,実習と国試対策を両立するためのコツを,すでに国試に受かった先輩たちのお話をもとに説明していきたいと思います.
☆実習と国試対策を両立させろ!☆
多くの医学部の臨床実習では,1つの科を2週間ずつラウンドしていきますが,
実はこの2週間が勝負どころなんです.
この短期間で,いかに実習とあわせて『QB』を解くか?ということが6年生以降のイベントを乗り切るためのカギとなります.
では,先輩たちはどのように『QB』を使ってきたんでしょうか?
実習での『QB』の使い方を,できるだけシンプルにしておくのが,長続きするコツだそうです.まずは下の流れをみてみましょう.
☆実習中の理想的な流れ☆
1.担当患者が割り当てられる
2.『イヤーノート』,『病気が見える』で担当患者さんの疾患について調べる
3.実習で診察,検査,治療の見学,先生のレクチャー
4.フレッシュな知識で『QB』を解く
1.担当患者が割り当てられる
担当患者さんに関しては,現病歴から身体所見,検査結果,治療方針,入院後経過までカルテでしっかりみておくことにしましょう.
2.『イヤーノート』,『病気が見える』で担当患者さんの疾患について調べる
『病みえ』や『イヤーノート』などで基本知識を身につけておきましょう.教科書的なことがわかっていると,どういった知識が実習でしか学べないのかがわかるので,必要なことを効率よくメモできるようになります.
3.実習で診察,検査,治療の見学,先生のレクチャー
手技やエコー検査,カテーテル治療など,医療行為をライブで見学する機会は大チャンス!実習後では静止した画像しかみられません!
また先生からのレクチャーも超重要!医師ならではの臨床的常識を身に付けるよう集中して耳を傾けましょう.
4.フレッシュな知識で『QB』を解く
実習中に調べたり,体験したことをすぐにアウトプット!実体験とともに演習することでより理解を深め,リアルな印象として残すことができます.
そもそも臨床実習は,国試で問われる疾患に触れる“最後のチャンス!”.
実習での経験が,そのまま国試の正解に直結するんです.
例えば,PSVTの患者さんにATPを注射して頻脈が治まったところをみていれば,PSVTの心電図も治療法もリアルな印象として残るでしょう.
このホットな状態で問題演習をすると,はっきり言って知識の定着量が段違いなんです!!しかも,近年の国試には実習でしか学べない実践的な問題が増えてきています.
ですから国試の問題を実習中にみておけば「これが出るかも!」というふうに,国試のポイントに自然と注意がいくようになるんです.
これを繰り返せば実習が充実したものになるのは間違いない!?わけですが,そうは言っても実習中は忙しい…
おまけに同級生や先輩後輩たちの付き合いも大事ですもんね.
1つの科目だけでも『QB』の問題数はなかなかのボリュームで,2週間で全部を終わらせるのはかなりの労力を要します.
ゆえに,できるだけ効率よく勉強するようにしないと,中途半端に終わってしまい,あまり効果的でないかもしれません.
ではどうすれば効率的か??
⇒ここで1周目問題の出番なんです!!
【1周目問題】とは,ドクターと学生の意見を参考にセレクトした問題のことで,
その選別方法は,下のようになっており,
これらの問題が というマークで示されています.
ひと言で言ってしまうと,
国試の全体像をつかむために,最初に解いておきたい問題が1周目問題というわけです.
(ちなみに1周目問題は,QB全体の50~60%の問題量)
ここで下の写真をみてください.
左の写真が『QB』計22冊を積み重ねたもので,右の写真がvol.1に収録されているA章(消化器)の1周目問題のページ数に相当します.
これだけなら消化器をラウンドする2週間でも終わらせられそうじゃありませんか?
ただし,ラウンドする科によって,
忙しい科があったり,空き時間が比較的多い科があったりするので,
科によって自習時間が大きく異なります.
そこで賢い先輩たちは次の3パターンを使い分けて実習にあわせて『QB』を解いていたようです.
☆実習中の『QB』の使い方 3パターン☆
1.時間がない人
⇒担当患者さんの疾患に関する問題だけでもすべて解いておく!
2.少し余裕がある人
⇒ラウンドしている科の1周目問題も解く
3.頑張る人
⇒1周目問題以外も解いてみる
1~3いずれの方法でも,今後の勉強につながっていくはずです。
ですが,時間的に厳しい場合でも,なるべく2の「ラウンドしている科の1周目問題」は解いておくことをオススメします.
というのも,5年生の早いうちに国試レベルの問題を演習しておくと,同レベルの知識を要求されるマッチングの筆記対策,卒業試験対策がずっと楽になるからなんです.
そして最後の最後の砦“医師国試”も,なるべく早くから演習しておくに越したことはありません.
なんといっても国試対策は『QB』などでの『過去問対策』が不可欠かつ確実な方法です!!
では今回はここまで.
次回4月18日のメルマガでは,なぜ国試対策で過去問対策が不可欠か?をアンケート結果と過去問の分析結果を用いて,お届けしたいと思います.