[Dr.Pの研修医日記]第9回:痛みを訴える患者への問診(その2)

こんにちは,研修医Pです.
前回から,痛みを訴える患者への問診に役立つ語呂合わせ「OPQRST」のお話をしています.
前回,OとPを紹介しました(※記事はこちら).

今日は,QとRについてです.

◆Q:Quality ~痛みの質,性状◆

どんな痛みかを聞きます.
チクチクなのか,絞めつけられるような痛みなのか,鈍い痛みなのか,などなど.

Open questionで患者さんに聞いても,表現が難しいと感じる人もいるので,
こちらから言葉を提示して聞いてみてもいいかもしれません.

…ですが,たまに,どう聞いても「はい」と答えちゃうような人もいるので,
患者さんの答えが信頼できるものかどうか検討することも必要です.

◆R:Region & Radiation ~痛みの部位&放散痛◆

特徴的な痛みの部位として典型的なのは,
●McBurney点の圧痛→虫垂炎
●右季肋部痛→胆嚢炎
●腹痛&背部痛→急性膵炎
●CVA叩打痛→腎盂腎炎
…などですね.

何度も言いますが,痛みの場所が違うからといって
疾患を除外することはできません.

あと,表面が痛いのか,中の方が痛いのか
実は帯状疱疹,なんてこともあるので,皮膚をよく観察することも必要です.

radiationは放散痛.有名なのは,
●胆嚢炎→右肩痛
●心筋梗塞→歯痛,左肩痛
…とかですね.

ただ,これも個人差があるので要注意です.
胆嚢炎で左肩が痛くなった人もいました.

次回は最後,SとTについてです.

(研修医P)

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