[5・6年生向け]国試体験記:情報のまとめ先として何を選ぶか~イヤーノートの例~(N大学 M.Oさん)
僕が『イヤーノート(以下YN)』を購入したのは5年に進級する頃でしたが,
まだまだ勉強なんて身が入らなかった時期で,
実際にちゃんと使い始めたのは,6年になってからでした.
当初は文字の羅列のように思え,使いにくいと思っていましたが,
実際に頻繁に使うようになってからは,そのありがたみがわかってきました.
まだYNを活用しきれていないという人の参考になればと思います.
◆卒試対策やマッチングで活用しないのはもったいない!
6年になる頃,いよいよちゃんと勉強しようと思い,
卒試の過去問を見つつ,YNで知識を補完しようとしました.
そのときになって初めて気づいたのですが,
類似疾患が表でまとめてあったりして,これが本当に便利でした.
個人的には先天性心疾患のページがとても使えました.
比較の表もかなり使い込みましたし,
シンプルな図で,解剖学的な違いの理解をたすけてくれました.
手術法も,大事なものについてはしっかり記載されていて,
特に青字になっているところ(編集注:青字は国試既出事項を意味します)は
重要であるということがわかりやすいので,真剣に確認しました.
術式やTNM分類など,国試ではあまり問われないものの,
卒試やマッチングでは出題されやすい,という知識は多くあります.
YNはそのあたりのレベルにも触れられていると気づきました.
解剖のページも,それぞれの分野で重要な部分を抜粋してくれています.
僕はこれらを活用し,解剖は自分で図示できるよう,YNのイラストを見て何度も描きました.
類似疾患などの比較表も,自分でも完全に再現できるように繰り返しました.
これで卒試の記述試験や,マッチングにおける筆記試験を乗り越えられました.
◆すべてを一冊にまとめ,繰り返し見る!
ポリクリやネット講座で聞く情報はYNでは省略されていることも多いので,
自分で書き込んで,なるべくこの一冊にまとめるようにしました.
このとき,他の冊子やネット講座からの情報は,あとで修正できるように,
フリクションペンを使って書くのがおすすめです.気楽に書き込めます.
また,どんな情報も,強調されていると感じたものは,
YNで青字か黒字かを問わず,自分で下線を引いて,
そのページに付箋をはり,YNの上に出るようにしました.
そして,その付箋のページは,繰り返し見るように意識しました.
それでも,何回見ても覚えきれない部分がどうしても出てきます.
そのときはゴロを頼りました.
YNの中にもときどきゴロが載っていますし,
自分でもちょうどよいゴロを見つけたり考えたりしたので,
それをYNに書き込んで,横にはみ出るように付箋を貼りました.
こうして,
★書籍の上に出ている付箋…重要なポイント
★書籍の横に出ている付箋…重要だけれど覚えきれないから語呂で覚えるポイント
として分けて,直前期に利用しました.
◆まとめ先は何でもいい
こうして僕は,卒試やマッチング,国試もなんとか乗り切れたと思っています.
もしこれからYNを買うかどうか考えている人がいるとしたら,僕はアプリとの併用をおすすめします.
僕はけっきょく最後まで紙媒体のYNしか使いませんでしたが,
友人はアプリを使っていました.
アプリでは「QB」とリンクしているということが,非常に便利だと思います.
「QB」をやっていて,どうしてもわからない部分が出てくるわけですが,
つねに両書籍を持ち歩くことは大変で,実習の空き時間や移動中に勉強がしにくくなります.
アプリであればそれが可能ですし,いつでもどこでも気軽に過去問を解くことができるし,
わからないことがあればYNに飛べばよい,というのは本当に便利です.
もし両方そろえられるなら,情報を書き込むのは紙媒体にして
(そのほうが“一冊にまとめた感じ” がするので…),
移動中や病院内での勉強は,アプリでQBを解いてYNで知識を確認する,
みたいなことができて,非常に効率よいと思います.
ネット講座や参考書などは,もちろん買うだけで多くの情報が得られますが,
自分にとって一番情報が得られ,それを繰り返し活用できる形をつくっていければ,
自分の中でさらに良いものができあがって,研修医になっても使えるものになると思います.
僕は情報のまとめ先として最後にYNを選びましたが,
ノートでもアプリでも予備校のテキストでも,自分にとって良い形であれば
それが一番だと思います.
最初はどれがよいかわからないと思うので,早めに試行錯誤を始めたほうがよいと思います.
がんばってください!
(N大学 M.O)