薬がみえるシリーズ
[新刊]『がんがみえる』医学部各学年の使い方
こんにちは,編集R.Yです.
この春,『病気がみえる』シリーズに『がんがみえる』が加わりました!
『病気がみえる』といえば,”イラストや写真が豊富”,”病態から理解できる”と好評をいただき,医学生の定番テキストとして浸透していますね.『がんがみえる』も『病気がみえる』の特徴を活かした”わかりやすい”コンテンツになっています!
今日ご紹介するのは,『がんがみえる』には医学部の全学年で役立つ情報が入っているってこと.
「3・4年生で臨床講義が始まってから」「5・6年生で臨床実習が始まってから」って考えるのはもったいないのです!(もちろん,臨床講義,臨床実習にも役立ちますよ!)
そもそも『がんがみえる』ってどんな本?
ざっくりいうと,各臓器のがんの知識だけでなく横断的な総論知識まで,がんを理解するのに必要な知識を1冊にまとめた本,です.
各論編:肺がん,胃がん,大腸がん,乳がん,などなど,主要臓器のがんの病態・検査・治療を解説
総論編:がんの生物学,病理学,薬物療法,放射線療法,などなど,全てのがんに関わる横断的な理論を解説
1・2年生の「基礎医学」に役立つ
大学によっては,1年生から「生化学」「病理学」「薬理学」「放射線医学」といった医学部専門科目の講義が始まると思います.「『がんがみえる』ってがんの教科書だから,こういった科目には関係ないよね」と思っているあなた!がんの病態解明や治療の進化は,基礎医学研究の結晶なのです!だから,「生化学」「病理学」「薬理学」「放射線医学」と,「がん・腫瘍学」には切っても切れない縁があります.『がんがみえる』は臨床医学の理解に役立つ基礎医学の知識を”逆算”して解説しているため,それぞれの科目を学ぶ目的,意義を見据えて読み進むことができます.
3・4年生の「臨床講義」「CBT対策」に役立つ
本格的に各科の臨床講義が始まる学年ですね.呼吸器内科・外科,消化器内科・外科など,臓器別診療科の多くの授業でがんを学ぶ必要があります.また,最近では腫瘍内科,臨床腫瘍学といった,臓器横断的にがん診療を学ぶ講義にウエイトを置く大学も増えてきています.そんなとき,主要臓器のがんの情報がまとまった『がんがみえる』が1冊あればバッチリです.また,1・2年生で学んだ基礎医学の知識と関連づけながら学習できるので,自然にCBT対策ができちゃいます!
5・6年生の「臨床実習」に役立つ
さあ,いよいよ病棟に出て実習開始.様々な科をローテーションするわけですが,卒業するまでに,がんの患者さんを1度も受けもたないってことは考えられませんよね.「この患者さんのステージは?」「この検査所見の読みは?」「なぜこの治療法が選択されたのか?」これまで培った知識をフル活用して,目の前の患者さんを理解しなければなりません.カルテには講義で習ったレベルを越える専門用語が羅列され,圧倒されることもあるでしょう.『がんがみえる』は,各臓器のがんの病期分類はもちろん,豊富な写真を交えた検査所見の解説,合併症や副作用まで考慮した治療法の解説を掲載しています.講義やCBT受験までには読み込むことができなかった項目も,受けもち患者さんに対応させて読んでみれば,生きた知識が身に付くのではないでしょうか.
以上,医学部全学年の皆様に役立つ本を目指して作成した『がんがみえる』,こちらから立ち読みもできますので,ぜひチェックしてみてください.
(編集R.Y)