実習

【体験記】海外実習って実際どんな感じ?フランス1ヵ月実習記

こんにちは,メディックメディア編集部のYです.

皆さんは海外実習と聞いて,どんなイメージを持ちますか?
「ハードルが高そう」「英語や現地の言葉がペラペラじゃないと無理」「手続きが大変そう……」と,興味はあっても二の足を踏んでしまう方も多いのではないでしょうか.

そんななか,今回レポートを寄せてくれた先輩は,志望する神経内科の本場・フランスへ1ヶ月間の実習に飛び込みました!

日本との医療文化や教育体制の違いや,言葉の壁を越えて現地の学生と学び合う日々.さらに,週末の思い出まで…


「海外の病院で日本の教材は役に立つの?」

「ぶっちゃけ,言葉はどうしたの?」

そんな疑問に答える,リアルなフランス実習記をお届けします.読み終わる頃には,あなたの「行きたいリスト」に海外実習が加わっているかもしれません!


海外実習って実際どんな感じ?
神経づくしのフランス1ヵ月実習記


みなさん「海外実習」についてどのくらいご存知でしょうか?
先輩や同級生から「行ってきたよ」という話をたまに聞くことがある方もいるかもしれません.でも,「実際のところどうなの?」「言葉の壁は?」「ぶっちゃけ楽しいの?」など,気になることも多いですよね.

そこで今回は,私がフランスで経験した1ヵ月間の実習のリアルな様子をレポートしたいと思います!

医局の窓からみえる町並みの景色.きれいですね.

1. 海外実習に踏み出した理由・きっかけ

将来,医師として働く中で,日本と海外の医療の違いや,それぞれの国が持つ長所・短所を実際に知り,自分の視野を広げたいという思いがあり,以前から漠然と海外で実習をしてみたいと考えていました.

その中でも,私は脳神経内科を志望しており,神経学発祥の地の一つであるフランスで学べることに大きな魅力を感じ,今回の実習先として決めました.

・・・と,真面目な理由を語りましたが,本音を言えば「純粋に海外に行ってみたい!」というのが一番大きな理由でした.医療の現場はもちろん,医療以外の文化にも触れたり,海外の友達を作って自分の世界や環境を広げてみたいという思いが強かったです.

2. 実習先と1日の流れ(例)

時間活動
09:00朝カンファ(症例・検査計画の共有)
10:00病棟回診:問診・神経診察,バイタル測定を補助
12:30職員食堂で昼食(フランス料理やパスタ)
13:30手技見学:腰椎穿刺や神経伝導検査を間近で見学
15:30放射線科と合同でMRI・CT読影ディスカッション
17:00実習終わり→ 近所のスーパーで夕飯や朝食を買って帰宅
職員食堂でのランチも美味しかったです.

日本との違い

  • ● 腰椎穿刺前の麻酔は注射ではなく,30分間程度,局所麻酔シールを貼っていた.
  • ● 医学生も先生と同様に腰椎穿刺を実施していたことは一番衝撃を受けた.
  • ● 電子カルテの音声入力率が高く,記録業務の効率化が進んでいた
  • ● 神経放射線科という放射線治療科の中でも神経領域に特化した診療科があった.

特に,学生の裁量の大きさをすごく感じました.医学生も先生と同様に腰椎穿刺(ルンバール)をガンガン実施していたのが一番の衝撃です.回診も学生が主体となって行うことがありました.実習を通して感じたのは,手技が中心となる外科系は海外実習にとてもおすすめだということです.実際,一緒に行っていたメンバーも心臓外科や産婦人科志望など,将来外科を考えている人が多かったように思います.

手技は「見て学べる」部分が大きいので,言葉が完全には分からなくても十分についていくことができます.一方,内科系は問診など患者さんと直接コミュニケーションをとる場面が多く,フランス語が必須になるため,言語の壁がかなり厚く感じました.

実習で得たもの

学生の主体性学生を見学者ではなく,準戦力として手技や診療の場を積極的に参加させていた
AI活用AI翻訳を活用して,言語の壁を越えて情報共有を迅速に行うことができた

3. 「病気がみえる」が思わぬ威力を発揮した瞬間

①イラストは言語フリーの共通語

学生同士で「この疾患にはどんな特徴があるのか」となれば病みえを開いて指さすだけで,かなりの内容が共有できました.神経経路やMRI所見なども,文章で説明するより視覚的に示す方が早く,絵で分かる教科書の強みを実感しました.

特に印象的だったのは,現地の学生と「顔面神経麻痺の中枢性と末梢性の鑑別って,どこで見るんだっけ?」と話題になった時のこと.病みえの該当ページを一緒に見ながら確認し合うことで,言葉が通じきらなくても理解し合えました!

②英語表記が潜在的な助け舟

病みえには各疾患名の英語表記も併記されているため,普段から使っているうちに自然と医学英語に触れていたことを,海外実習に来て実感しました.
実際,フランス語の医学用語は英語と共通する部分も多く,フランス語から英語,そして日本語へと頭の中で変換する作業が比較的スムーズにできました.

ページ下部の英語表記

③オフライン検索は無敵

病院内や地下の部屋では電波が不安定なことも多く,インターネットが使えない場面が少なくありませんでした.そのような環境でも,オフラインで検索できる病みえの電子版は非常に頼りになり,必要な情報をその場で確認できる心強い存在でした.

4. まとめ

言語への不安や,留学手続きの煩雑さから,出発前まではなかなか一歩を踏み出せずにいました.しかし,実際にフランスで1ヵ月間過ごしてみると,日本とは異なる医療文化や教育体制に触れられただけでなく,自分自身の価値観や将来の医師像を見つめ直す大きな機会になりました.

自分の志望科である神経学をゆかりの深いフランスで学べたことは非常に貴重な経験でした.また,実習だけでなく,週末の旅行を通してヨーロッパの多様な文化や歴史に触れられたことも,この1ヵ月をより特別なものにしてくれました.

海外実習は,語学力や準備の面でハードルが高く感じられるかもしれません.しかし,実際に飛び込んでみると,それ以上に多くの学びと発見があります.今回の経験を,今後の医師人生にしっかりと生かしていきたいと思います.

この体験記が,少しでも海外実習に興味を持っている方の背中を押すきっかけになれば嬉しいです!

5. 番外編:(週末旅行)

実習先の病院は土日がしっかりお休みだったため,週末はアクティブに旅行を楽しむことができました.

週末 行き先 & ハイライト  
第1週 パリ:ルーヴル,エッフェル塔  
第2週 マルタ共和国:ブルーラグーン  
  ペルージュ:中世の街並みがある村  
第3週 マルセイユ:フリウル諸島,本場のブイヤベース  
  スイス縦断:ジュネーブ→グリンデルワルド
→ユングフラウヨッホ→ツェルマット→ベルン
 
第4週 ニース,モナコ,エズ:ニース旧市街,モンテカルロでカジノ  
第5週 GW イタリア&バチカン:ミラノ→ヴェネチア→ローマ,バチカン  

ツェルマット(スイス)
ロープウェイでマッターホルンを見たときのこと

ペルージュの町並み

モナコ

ミラノ
4月に実習に行ったので,最終週はGWと重なり,イタリアも旅行で行ってきました.

スイス グリンデルバルト


1ヵ月の実習期間中に,週末を利用してヨーロッパ各地を巡れたのは本当に最高の思い出です.

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