[6年生]公衆衛生特集 近年の国試でよく出ている問題とは!? その2
さて今回は,
近年の国試でよく出ている公衆衛生問題,第2回です.
◆◆ 予防医学 ◆◆
予防医学では,ズバリ「一次・二次・三次予防」の違いが頻出です.
具体的には,
一次予防はどれか.
a 健康診断
b 理学療法
c 予防接種
d 人間ドック
e 機能訓練
というような問題です(ちなみに,正解はcの予防接種).
過去によく問われているのが,
一次予防 = 予防接種
二次予防 = 健康診断
三次予防 = リハビリ
の組合せですが,他にも何パターンか出題例があるので
『サブノート』p.185または『QB公衆衛生』p.209の
一覧表を確認しておきましょう.
ちなみに,106回では一次予防,
103回では三次予防を選ばせる問題が出題されています.
(★『QB公衆衛生』p.209~211を解いて確認してみましょう!)
◆◆ 母子保健(児童虐待) ◆◆
お次は,母子保健で毎年出題される「児童虐待」の問題です.
何度も繰り返し問われているポイントは,
「児童虐待を発見したら,児童相談所に通告(届け出る)」です.
『児童虐待防止法』第6条では,
虐待の通告は「福祉事務所もしくは児童相談所に行う」としていますが,
国試ではいつも「児童相談所」の方が聞かれています.
しかし,106回では「虐待の通告は福祉事務所あるいは児童相談所に行う」を
正答として選ばせる問題が出題されましたので,両方押さえておきましょう.
102~105回では,
「癒合した肋骨骨折を認める」「発育は標準以下」「熱傷瘢痕が3個みられる」
といった児童の所見から児童虐待を疑わせて,
医師の対応(児童相談所に通告)を問う症例問題が出題されています.
また,103回では「被虐待児の対応に関与しない施設」として,
104回では「高齢者虐待の通報先」として,
地域包括支援センターを選ばせる問題が出ました.
「高齢者虐待を発見→市町村(が運営する地域包括センター)に通報」も
ポイントなので,ぜひ一緒に覚えておいてくださいね.
(★『QB公衆衛生』p.250~255を解いて確認しましょう!)
◆◆母子保健(働く女性の休暇・給付)◆◆
近年よく出る母子保健ネタが,児童虐待以外にもあります.
ズバリ「働く女性の休暇・給付」についてです!
最重要ポイントは,「産前休暇は6週間,産後休暇は8週間」ということ.
103回ではこの週数が問われています.
ただし,産前休暇は「本人が休業を請求した場合」です.
106回では事業者が行う措置を選ぶ問題で,
「出産予定日の6週前になったので,休業させた」
に約2/3の受験生が誤って○をつけてしまいましたので,気をつけてください!
また,104回では出産・育児に関する給付を知っているかを問う出題がありました.
以下の3つを覚えておきましょう.
(1)出産育児一時金(1児ごとに42万支給)
(2)出産手当金 (産休中の生計費補助)
(3)育児休業給付金(育休中の生計費補助)
※カッコ内は覚えなくても大丈夫です.理解の助けにしてください.
また,妊産婦は事業主に,
休日・深夜労働の制限,労働時間の短縮,軽易業務転換などを
請求する権利があります.
この辺りは一般常識で解けるかも知れませんが,
『サブノート』p.222下の一覧表を確認しておけばバッチリです.
(★『QB公衆衛生』p.233,245~248を解いて確認してみましょう!)
次回がラストです!
(編集部 F)