[新刊]絶賛発売中!『イヤーノート2014』大改訂の内容とは?(免疫・アレルギー・膠原病編)
こんにちは!編集Aです.
『イヤーノート2014』,全国の書店にて発売中です.
今年の表紙カラーは青です!
『イヤーノート』は昨年も大改訂しましたが,
さらに今年も,各章で大幅な改訂やメンテナンスを行いました.
ぜひ書店で手にとってみたり,
身近に購入してくださった人がいたらちょっとお借りして(笑),
中身をいろいろ見てみてほしいのですが,
特に今回見てほしい部分の一つが,大改訂したF章(免疫・アレルギー疾患・膠原病)です.
今日は,F章がどんな改訂をしたのか,ご紹介します.
1.『免疫学総論』を大幅改訂!
基礎医学的な免疫の知識は,国試で毎年必ず数問は出題されています
(前回の国試でも.貪食能をもつ血球や,Th2細胞に関する知識が出題されました).
特に“臨床につながる”基礎医学の知識”は,試験だけでなく,
臨床に進む上でも最低限はおさえておきたいですよね.
そこで今回は『免疫学総論』の章を,力を入れて全面リニューアルしました!
イラストや図表を一新してよりわかりやすくしたほか,
「サイトカインに関連した薬剤」「出生後の免疫系の発達」など,
臨床を意識した項目を新設.
今さら聞けない(?!)免疫系臓器の特徴から免疫寛容まで,
手軽に免疫学の基礎をおさえられるよう工夫しました.
基礎分野とはいえ無視できない,内容の濃いページです.
2.血管炎症候群の最新情報をいち早く反映!
2012年の国際会議(Chapel Hill会議)で,
血管炎の分類基準が18年ぶりに改訂されたことはご存知でしょうか.
実は,分類の改訂だけでなく,
「Wegener肉芽腫症」「アレルギー性肉芽腫性血管炎」と呼ばれていた疾患の
名称変更も行われたんです.
(以前,WEB INFORMAでもご紹介しました!↓)
http://web-informa.com/benkyo/20120712-2/
『イヤーノート』では,どの参考書よりも早くこの動きに注目.
厚労省や日本医学会の判断を受け,2014年版から
最新の疾患和名(多発血管炎性肉芽腫症,好酸球性多発血管炎性肉芽腫症)に変更しました.
この新しい和名はすでに多くの学会でも承認され,一般に使われ始めています.
ですので,『何だこの疾患!』とか『疾患名が他の本と違う…!』と思っても,
安心して使ってください.
3.特徴的所見から考える視点を重視!「膠原病総論」を全面書き換え
膠原病は,多様な全身症状をふまえて疾患名を想起する必要がありますよね.
国試の臨床問題でも,膠原病の問題では
長―い問題文中から複数のキーワードを拾って診断していかなければなりません.
そこで今回の改訂では,『膠原病の診断』を重視.
『膠原病総論』の章を全面的に書き換え,
特徴的な皮膚症状や消化器症状,心血管・肺症状などから想起される膠原病を
表にまとめて整理しました.
(↑画像をクリックすると拡大表示します)
他にも,膠原病に共通の検査所見や,膠原病以外の様々な疾患に関わる自己抗体についても
この章で見やすくまとめています.
お役に立てれば嬉しいです.
4.注目疾患「IgG4関連疾患」を新設!
IgG4関連疾患,最近耳にすることも増えてきたのではないでしょうか.
日本から世界へ積極的に発信している新しい疾患概念であり,近年注目が集まっています.
昨年の医師国試ガイドラインにも新しく明記されましたね.
(その記事はこちら↓)
http://web-informa.com/benkyo/20120702-2/
そこで今回,専門の先生ご監修のもと,IgG4関連疾患の項目を新設しました.
イヤーノートならではの簡潔な文章でまとめていますので,
『IgG4関連疾患って何?』という方,ぜひ一度読んでみてください.
5.その他,下記の項目の大規模な改訂,修正を実施!
●原発性免疫不全症
●アレルギー性疾患
●膠原病各論
(関節リウマチ,SLE,抗リン脂質抗体症候群,強皮症,PM/DM,
MCTD,線維筋痛症,血清反応陰性脊椎関節症,川崎病…etc)
●薬剤(ステロイド,NSAIDs,抗リウマチ薬,生物学的製剤…)
…全部ですね.
気合いを入れて大改訂したので,ぜひチェックしてくださいね!
(編集部A)