[4,5年生]4年生からはじめる病院見学のススメ(その1)

みなさん,こんにちは.
夏真っ盛りですね.
夏休み,海に山に,部活に,アルバイト….
忙しく過ごしているのでしょうか.

その夏休みに,しておきたいこと.それは病院見学.
将来の研修病院選びで失敗しないために,
1度は病院見学にチャレンジしてみてはいかがでしょうか.

そこで夏休み再放送企画として,
いまは医師として活躍されているTさんが,
2009年に病院見学について書いてくださった記事を再度ご紹介いたします.

◇―◇―◇―◇―◇―◇―◇

もと医学生 T です.こんにちは.

今回は,5年生はもちろん,4年生にもぜひ読んでいただきたいのです.

「でも…マッチングのことを考えるのって,
5年生になってからでいいって聞きましたよ.
そもそも周りで病院見学に行っている同級生なんていませんし.
早すぎるでしょ?」

さて,果たして本当に早すぎるでしょうか?
“マッチング”とは,医師になるための“就職活動”です.
(マッチングについて詳しく知りたい方は
医師臨床研修マッチング協議会のサイトをご覧ください)

卒後の大事な初期研修病院だからこそ,
いくつも見てから,じっくり見てから,決めたい.
ですよね?

そこで,実際に5年生からはじめた場合,
“病院実習”のチャンスはどれくらいあるのかをイメージしてみましょう.

某大学医学部を例にとると,

● 5年生の夏休み(2ヵ月)
● 5年生の冬休み(2週間)
● 5年生の春休み(3週間)
● 6年生の夏休み(4週間.8月は各病院の試験がはじまる)

という具合です.

どうですか?
みなさんの学校も,これと大きく違わないはず.

人によっては東医体・西医体があったり,想定外にも追試で休みが短くなる,
なんてこともあったりするでしょう.
年末年始に見学,というわけにもいきませんよね.

実際に「じっくりといろいろと病院をみる時間はあったよ」
と言っている先輩は,ほとんどいないのではないでしょうか.

ならば! ということで,
ひと足早く4年生の夏から,
“病院実習”ならぬ“就職活動”に繰り出してみましょう.

「でもまだ大学の実習も始まっていないし,
そもそも何を持っていけばよいのかすらわかりません…」

当然です.
でも,そんな4年生の皆さんでも,
これを読んだら,不安解消・やる気上昇,間違いなし!

もちろん,「これから病院見学に行くぞ!」という5年生にも
参考になると思いますので,ぜひ,読んでみてください.

◆◆ 第1回:前準備!

さぁ,まずは病院を決めなければなりません.

特に興味がある病院がなければ,肩慣らしの意味も含めて,
今住んでいるところや実家の近くで,
物理的にアプローチしやすいところがいいのではないでしょうか.

今,自分が興味をもっている科が有名なところなんかも動機としてはアリです.
先輩から情報を得るのもいいでしょう.

とにかく決まったら,前もって,実習希望先に連絡をします.
その病院のホームページ上で実習の依頼方法が載っていることも多いので,
まずはそれを確認しましょう.

見学希望の連絡をメールで送る場合,遅くても1週間前には送信しましょう.

メールの書き方のポイントは,
①件名は必ず入れる
②宛名は部署名,肩書きまで入れる
   「●●病院初期臨床研修ご担当者様」もしくは「●●病院●●課御中」など
③本文ではまず名乗る
④要件は簡潔に
⑤署名を入れる

そのメールの一例は以下です.

———————————————————————–

●●病院

初期臨床研修ご担当者様

はじめまして.
突然のメールにて失礼いたします.
私,△△大学医学部6年生のメディック太郎と申します.

貴院のホームページを拝見し,研修内容に魅力を感じました.
是非、貴院の病院概要や研修内容についてさらに詳しく知りたいと考えております。
差し支え無ければ,ぜひ貴院に見学にお伺いしたくお願い申し上げます.

日程につきましては,夏休みの期間である,
●月●日~●月●日の間で3日間お伺いしたいのですが,
貴院のご都合はいかがでしょうか.

また,貴院は○○科に力を入れていると伺っております.
ぜひ,○○科を見学する機会をいただけますよう,お願い申し上げます.

お忙しいところ,お手数をおかけいたしますが
何卒よろしくお願い申し上げます.

**************
メディック 太郎
△△大学医学部 6年

〒○○●-●○○
東京都港区3-1-31
Tel: 090-000-1111
e-mail: medic@medic-u.ac.jp
**************

———————————————————————–

ただし,実習時期や学年などの制限がある場合もあります.
障壁があれば,他の病院を探すってのもありです.
電話の場合,事務の方にテクニカルに断られる可能性も高くなります.

それでもその病院を見に行きたければ,
手紙(これがベスト)
アドレスがわかればメール等で依頼してみましょう.
文面ならば,実習を担当されている先生などの目に触れて,許可が下りることもしばしば.
会いたい先生がいれば,その先生宛にお送りするのも有効な手段です.

あともう1つ.

電話の場合も,必ず名乗りましょう.
「お世話になっております.
私,△△大学医学部6年生のメディック太郎と申します.
病院見学についてお話をお伺いしたいのですが,ご担当の方はいらっしゃいますでしょうか.」

メールでも同様ですが,名乗らない人って,印象がとても悪いのです...

次に決める必要があるのは,交通手段と宿泊先です.
遠方であれば,旅行会社の出張パックなどを利用すると安くなります.
その場合には,ある程度,前もって予約をしなければならないので注意してください.

宿泊先は,病院が提供してくれることもあります.
特になさそうでも,寝るところにこだわりがなければ,一度聞いてみましょう.
もちろん,遠慮がちに.
当直室,空いている研修医寮・看護師寮,
近くの賃貸アパートなどを提供してくれることもあります.

最後に,持っていくものを確認.

● 白衣
(1) コートタイプなら,白基調のワイシャツにネクタイ.
ズボンもそれなりのもの(ジーンズは×).
靴は革靴(ただしカツカツ音の出ないもの).
髪はまとめる.
ストッキングは予備を持っておくと安心.
(2) ケーシータイプならスニーカー(白基調が好ましい).
中に着るシャツは色物・柄物は避けましょう.

● 聴診器

● 学生証・メモ帳・筆記用具

その他,宿泊先を提供してもらえる場合は,
バスタオル,石鹸などの用意も必要です.ホテルじゃないんで.

以上,これでとりあえず“病院実習”に行く準備はO.K.です.

次回は,実習期間などについてアドバイスします.

(もと医学生 T)

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