[5・6年生] 医療ニュースから予想する国試第8回:総集編
みなさん,こんにちは!
編集部のT.Kです.
“医療ニュースから予想する国試”シリーズの第8回をお届けしたいと思います.
前回まで7回に分けて,今後の国試で出題されそうなトピックスをご紹介してきましたが,
今回はいよいよ最終回,“総集編”ということになります!
さて総集編では,今までご紹介してきたトピックスのポイントを簡単にまとめていきたいと思います.
第1回は“intro”としての要素が強いので,
第2回から第7回の計6回分に関してダイジェストをお送りしたいと思います.
それぞれの記事を読みたい方はコチラ!
第1回:今年注目の医療ニュースは?
http://web-informa.com/kokushi/20130607-2/
第2回:風疹・先天性風疹症候群
http://web-informa.com/kokushi/20130618-3/
第3回:結核
http://web-informa.com/kokushi/20130621-3/
第4回:ダニと感染症
http://web-informa.com/kokushi/20130626-3/
第5回:不妊・不妊治療
http://web-informa.com/kokushi/20130704-2/
第6回:遺伝性乳癌・卵巣がん
http://web-informa.com/uncategorized/20130712-3/
第7回:熱中症
http://web-informa.com/kokushi/20130726-2/
★第2回:風疹・先天性風疹症候群★
2013年は風疹が大流行!!
2012年では2,392例の報告があり,過去5年間では最も多い報告数でしたが,
2013年は3月末時点で,2012年の報告数を上回るほど,風疹の大流行がみられております。
みなさんもご存知のように,風疹は妊娠初期に罹患すると,
生まれてくる赤ちゃんに先天性風疹症候群をきたす怖れがあります.
そしてこの“先天性風疹症候群”の患者数も例年と比べて非常に多い…
ゆえに“風疹・先天性風疹症候群”は次回国試で最もマークしておく疾患の一つではないでしょうか?
教科書的な知識は割愛して,本メルマガのポイントを整理しておくと,
1.現在パートナーの男性から女性への感染も重要視されている.
2.特に20~40歳代の男性,つまり妊婦さんの夫世代は,風疹の免疫を持っていない人が多く,
風疹患者数が最も多い集団といわれている(日本産婦人科学会ホームページ参考).
3.風疹緊急対策として,妊婦さんの夫への予防接種を助成している自治体もある.
ということになります.
詳しくは第2回の記事をお読みください!
http://web-informa.com/kokushi/20130618-3/
★第3回:結核★
毎年,複数問出題される結核…
もう出題のパターンは出尽くされているのでは?と思われる方もおられるでしょう.
ですが,107回の国試107C11では,必修問題にもかかわらず,
正答率が46.5%と受験生の半数が間違えた問題もありました.
まだまだ要注意な結核の問題.
今後の国試に向けて注目したいのはこの2点!
1.インターフェロンγ遊離測定法
2.既感染者の再燃
上記の知識が曖昧な方や,もう一度確認しておきたい方は是非第3回をお読みください!
http://web-informa.com/kokushi/20130621-3/
★第4回:ダニと感染症★
今年1月に国内で患者が初めて確認され話題になっている新興感染症の,
『重症熱性血小板減少症候群(Severe fever with thrombocytopenia syndrome: SFTS)』
SFTS自体が国試に出題されることはまだないでしょうが,
関連して色々なダニ媒介感染症や,ダニ刺咬症の対応についての問題が出題される可能性は十分あるでしょう.
また春~初夏は北陸・東北地方でのツツガムシ病のピークなのですが,
秋田県では昨年を上回る数の患者が発生し,死亡者も出るなどのニュースが報じられています.
よって,ダニと感染症のテーマも要チェック!
以下の2点は次回国試に向けておさえておいた方がよいでしょう.
1.日本紅斑熱
2.ダニ刺咬症の処置
詳しくは第4回へ!
http://web-informa.com/kokushi/20130626-3/
★第5回:不妊・不妊治療★
テレビでも知名人の不妊治療や高齢出産がしばしば報道されていますね.
近年,不妊症の頻度は増加しており,その背景には,晩婚化,挙児希望女性の高齢化が挙げられています.
ここ数年で不妊治療が普及してきましたが,それに伴い,不妊治療の合併症も非常に注目を浴びてきました.
さて,不妊治療の1つである人工授精,この合併症として重要なのが多胎妊娠.
胚移植の際に移植する胚の数が多いと,多胎妊娠のリスクが高まります.
それを受けて2008年,日本産婦人科学会が多胎妊娠を防止するために,
“原則として移植する胚は1つ”という見解を示しました.
その結果,わが国の多胎妊娠が減ったという事実があります.
こういった内容は,まだ国試で問われないかもしれませんが,
1つのトピックスとして知っておいて損はないでしょう.
詳しくは第5回の記事へ!
http://web-informa.com/kokushi/20130704-2/
★第6回:遺伝性乳癌・卵巣がん★
今年の5月に女優のアンジェリーナ・ジョリーさんが予防的乳房切除を行ったことを公表し,
「遺伝性乳癌・卵巣癌」という疾患名を耳にする機会が増えたのではないでしょうか.
今までの国試にこのテーマが出題されたことはありませんが,
このように学会やニュースで話題になっており,今後の国試でも出題される可能性があります.
ポイントは癌抑制遺伝子のBRCA1,BRCA2!
この両方,もしくはいずれかに変異があると,遺伝性乳癌が発生しやすくなり,
さらに,卵巣癌を合併する確率も増えることがわかっています.
詳しくは第6回のメルマガへ!
http://web-informa.com/uncategorized/20130712-3/
★第7回:熱中症★
では最後に熱中症.
毎日のように,熱中症で搬送・死亡,というニュースを耳にしますね.
研修医になってから出会う疾患の中でも,
熱中症は,健康人であっても致死性となりうるCommon disease.
また,一般の方にも広く存在を知られている疾患で,
最近ではマスコミでもたびたび啓発の特集が組まれています.
つまり,今後の国試で狙われやすいテーマの一つであると言えます.
この機会に,ぜひおさえておきましょう.
本メルマガのポイントはコチラ!
・熱中症となった場所は,住宅などの室内が最も多い.
・年齢別の熱中症患者数は,65歳以上の高齢者が半分近くを占める.
「炎天下で水も飲まずに運動をしていると,熱中症になる」
という認識は,最近では一般の人々の間でも当たり前になってきましたが,
「高齢者は自宅で熱中症になる危険がある」という認識は,まだまだ足りない状況です.
また第7回の記事では過去問分析と対策も掲載していますので,
熱中症の知識が曖昧な方は,ぜひ第7回の記事を!!
http://web-informa.com/kokushi/20130726-2/
さて,総集編では各記事のポイントを簡単に説明しました.
コレが絶対に出る!とは断言できませんが,
次回国試でどれが出題されてもおかしくはないと思います.
マッチングや国試対策で大変でしょうが,
時間が空いたときや勉強で疲れたときに,気分転換を兼ねて各記事を読んでみてはいかがでしょうか?
では“医療ニュースから予想する国試”もここまで.
最後まで読んでいただき,ありがとうございました!
まだまだ大変な時期が続くでしょうが,最後まで頑張ってくださいね!!
(編集部T.K)