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[6年生向け]○○から予想する109回国試第5回:研修医が予想!【造影剤ショック】

こんにちは,編集部A.Mです.
今回で「○○から予想する109回国試」シリーズも5回目となりました.
前回までの内容はこちら↓をチェック!
第1回:http://web-informa.com/benkyo/20140804/
第2回:http://web-informa.com/benkyo/20140819/
第3回:http://web-informa.com/benkyo/20140822-3/
第4回:http://web-informa.com/benkyo/20140829-2/

夏休み企画としてお届けしていましたが,
気がつけばいつの間にか9月になっていました.
授業や実習が再開した学校がほとんどだと思いますが,
後期も引き続き頑張ってくださいね!

さて,今回は研修医の先生からお題をいただいてきました.
学生のうちにもっとしっかり勉強しておくべきだったと感じたことの1つに,
造影剤ショック】に対する対処法,があったそうです.
研修医にとって必要な知識は,医師国試で問われる可能性が高いため,
もしかしたら今後の国試で周辺知識を含め問われるかも?!

せっかくなので勉強していきましょう!

第5回:研修医が予想!【造影剤ショック】

研修の2年間で必ず1度は行うであろう造影剤を使った検査ですが,
まず基本事項として,造影剤を使う検査の際は,
今までに造影剤を使用してアレルギー反応を起こしたことがないか,
必ず確認しなければなりません.

108回の国試では,次のような問題が出題されました.

108B18
肝動脈化学塞栓療法の適用を決める際に最も注意すべき病歴はどれか.
a 緑内障
b 脂質異常症
c ペースメーカ植込み術
d 慢性閉塞性肺疾患〈COPD〉
e ヨード造影剤によるショック
解答
TACEは血管内治療の1つで,施行するには造影剤を使わざるをえません.
そのため,最も注意すべき病歴は「e ヨード造影剤によるショック」.
正答率91.2%と,比較的容易な問題でした.

ショックは造影剤を使用する際に気をつけなければならない,重篤な副作用のうちの1つ,
要はアナフィラキシーショックのことですね.
造影剤に限らず,様々な医薬品を使う場合に起こりうる反応です.

アナフィラキシーは主な発生機序(Ⅰ型アレルギー反応)から
2回目以降の投与により起こると考えられますが,
初回投与時に起こることもあります
(特に抗癌剤で多いようです.)

検査前に今までに起こしたことはない,あるいは使用歴がないと確認できても,
今回起こらないとは限らない・・・
実際にお話を伺った研修医の先生は,同期に造影剤ショックに遭遇した人がいたため,
きちんと対処法を学ばなければならないな・・・と感じたそうです.

では,アナフィラキシーショックに対してどのように対処すべきか,
確認していきましょう.
研修医になったあなたが検査のために造影剤を使用したところ,
15分後,患者さんが悪心を訴えました.
皮膚所見を確認したら,前胸部に蕁麻疹がみられます.

すぐに検査を中止しましたが,
呼吸困難がみられ,血圧を測定したところ80/55mmHg
意識レベルも低下してきました.

造影剤の投与後に蕁麻疹などの皮膚所見やショック症状を呈したことから,
アナフィラキシーショックを考えて治療を行わなければなりません.

●気道の確保,酸素吸入
●同時にアドレナリンの筋注
●急速輸液の開始
上記3点は,国試でも毎年のように問われる頻出事項です.
また,ステロイド静注を行なう場合もあることや,
応援医師を呼ぶことも大事なことなので,覚えておいてくださいね.

さて,アナフィラキシーを抑制するためにアドレナリンを投与し,
輸液も十分に行って血圧が上昇することを期待していましたが,上がる気配がありません.
それどころか,75/50mmHgと低下してきました.

ここで予想問題!

問題
この患者が現在治療中である疾患として最も考えられるものはどれか.
a 脂質異常症
b 前立腺肥大症
c 鉄欠乏性貧血
d 緊張型頭痛
e 白内障
解答
正解は「b 前立腺肥大症」です.
前立腺肥大症などの治療で用いられるα1受容体拮抗薬の投与中は,
アドレナリンのβ2受容体への作用により血管が拡張し,
さらなる血圧の低下が起こる可能性があります

ポイントは,α1受容体には血管収縮作用
β2受容体には血管拡張作用がある,ということ!

アナフィラキシーときたらボスミン!と,
単純に覚えるのではなく,投与する薬の作用機序までしっかり勉強しておいてくださいね.

ちなみに,アナフィラキシーを起こしやすい人には特徴があります.
●医薬品や食物でのアレルギー歴がある
●喘息,アレルギー性鼻炎,アトピー性皮膚炎
●β遮断薬の服用(さらに,アドレナリンの効果が期待できない可能性もあります.
こういった場合,グルカゴンの静注を行うことも覚えておいてください.)

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(QBオンラインに登録している方は,ログインしていれば問題にとべます!)
以上で今回のお話は終わりです.
「○○から予想する109回国試」第5回目,いかがだったでしょうか.
みなさんも,こんな問題が109回国試で出そう!と予想していることがあれば,
ぜひ,(voice@medicmedia.com)までお送りください!
次回もお楽しみに!

(編集部A.M)

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