[6年生向け]○○から予想する109回国試第11回:予想問題 総まとめ!(後編)

こんにちは,編集部A.Mです.
さて,今回で「○○から予想する109回国試」シリーズも最終回.
総まとめの後編です!

前編はコチラ↓
http://web-informa.com/benkyo/20141015-2/

それでは早速,6回目から振り返っていきましょう.


第11回:予想問題 総まとめ!(後編)

◆第6回:デング熱◆

デング熱は8月の後半頃から連日報道されていましたね.
2014年10月15日の時点で,患者数は159名となりました.
最近は冷え込んできたこともあり,だいぶ落ち着いてきたとは思います.

デング熱は4類感染症であることや媒介生物がいることがポイントです.
ヒトからヒトへ直接感染することはなく,
感染者を吸血した蚊が他のヒトを吸血することにより感染拡大していきます.

デング熱は一過性熱性疾患であり,2~7日の潜伏期の後,
典型的には発熱,頭痛,後眼部痛,重度の筋肉痛,背部痛が出現し,
その後発疹が出現して1週間程度で回復します.
一般的には予後良好ですが,重症化すると血漿漏出・出血傾向を示すデング出血熱となります.

発熱に対してはアセトアミノフェンを用います.
アスピリンは出血傾向やアシドーシスの助長,Reye症候群の発症の可能性があるので禁忌
有効なワクチンはないので,蚊に刺されないことが一番の予防法です.

詳しくは第6回の記事をお読みください.
http://web-informa.com/benkyo/20140911-3/
◆第7回:ミトコンドリア病◆

英国が”Three-person IVF”の合法化を検討していることで話題になっているのでしたね.
日本で話題になっているわけではないのですが,
国家試験ではそろそろ再出題されてもおかしくないので復習しましょう.

ミトコンドリア病は母系遺伝の形式をとり,
ミトコンドリアの異常により,エネルギー産生が障害される疾患です.
中枢神経が障害されやすく,ミトコンドリア脳筋症とも呼ばれます.
3大病型(CPEOMELASMERRF)の疾患名が
病状や所見を示唆していることは知っておきましょう.
診断が難しく,一般的な検査ではわかりにくい病気ですが,
母の既往歴脳卒中様発作知能低下などのキーワードがあれば疑ってみましょう.

詳しくは第7回の記事をお読みください.
http://web-informa.com/benkyo/20140919-2/
◆第8回:梅毒◆

梅毒患者数は近年再び増加傾向にあるので,
国試で今後頻出となる可能性があります.

梅毒は5類感染症で,トレポネーマの感染によって起こります.
性的接触経胎盤感染により感染します.
臨床経過は第Ⅰ期~第Ⅲ期に分けられます.症状は復習しておきましょう.

検査には鏡検,血清梅毒反応の2つがあり,鏡検は初期梅毒を確定診断する唯一の方法です.
血清梅毒反応はSTS法TPHA法を組み合わせて行うことをおさえましょう.

STS法はSLE,抗リン脂質抗体症候群,妊娠などでも陽性となりえます(生物学的偽陽性).
TPHA法は特異度が高いですが,治った後も陽性のままです.
これと異なりSTS法は治癒により陰性化するので,治療効果の判定に有用です.
そのため,この2種類を組み合わせるのでしたね.

詳しくは第8回の記事をお読みください.
http://web-informa.com/benkyo/20140925-2/
◆第9回:腹部造影超音波検査◆

腹部造影超音波検査は,近年急速に普及してきています.
ソナゾイドという造影剤を用い,肝細胞癌など肝腫瘍の診断に用います.
Dynamic CTに近い診断的価値があるといわれているので,
正解選択肢として出てもおかしくありません.
覚えておきましょう!

詳しくは第9回の記事をお読みください.
http://web-informa.com/benkyo/20141010-2/
以上,総まとめ後編でした!
予想問題が当たっても当たらなくても,
勉強に役立ったり,ちょっとした息抜きになれたら幸いです.

さて,ここで最後に今回のシリーズでは扱わなかった医療に関するニュースをまとめておきましょう.

●黄熱●
W杯に関連して,厚生労働省ではブラジルに渡航する日本人に対し,
中南米地域の風土病「黄熱」の予防接種を推奨しています.
エボラ出血などともあわせて,今年は輸入感染症の話題に溢れた年でしたね.

●定期接種●
平成26年10月1日から,水痘ワクチンが定期接種になりました.
生後12ヵ月と36ヵ月の乳幼児を対象に2回の接種を行うこととしています.
定期接種は小児科,公衆衛生どちらの範囲としても狙われる可能性あり!

●低血糖発作●
糖尿病の既往がある65歳男性が低血糖発作による意識消失をきたし,
自動車の運転中に事故を起こしました.
糖尿病で血糖を下げる治療を行えば,低血糖の危険性があることを患者さんに説明するとともに,
適切な対処法(車内にブドウ糖を常備するなど)をアドバイスできるようにしましょう.

●クラッシュ症候群●
災害医療の現場で問題となるクラッシュ症候群.
広島で起きた土砂災害でも,救出時意識はあったものの,
病院搬送後に1名の方がクラッシュ症候群で亡くなっています.
医師国試でも度々問われる内容ですので,チェックしておいてください.

●高血圧ガイドライン●
2014年4月,日本高血圧学会は「高血圧治療ガイドライン2014」を公表しました.
従来以上に家庭血圧を重視するようになった他,
降圧目標の一部変更や第一選択薬からβ遮断薬を除外するなどの改訂がありました.
重要なガイドラインの改訂時には,主な変更点だけでも確認してくださいね.
毎日忙しい中でも医療ニュースに関してチェックできるよう,
メディックメディア(医学)のFacebookでは,毎週土曜に医療ニュースを配信しています.
https://www.facebook.com/medicmedia.igaku
こちらで一週間の主な出来事をまとめて確認してみてください!

それではこのへんで.
最後までお付き合いいただき,ありがとうございました!

(編集部A.M)

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