[Dr.Pの研修医日記]第14回:2年間の研修をふりかえって

研修医Pです.
6年生の皆さんは,来年度からの働き先も決まり,国家試験の合格発表を終え,
明日からの新たな生活に希望を持っている人が多いと思います.

私は今日で2年間の研修を終えますが,
この研修を振り返って,今回は主に新6年生以下の方々に,
研修先の選び方や,回る科の決め方について,参考になるかなと思うことをお話します.

私は市中病院と大学病院では,みられる疾患や診療の体制が全然違うと思い,
自分の出身大学での“たすきがけプログラム”を選びました.
1年目は市中病院で,common disease救急をしっかり学び,
2年目は大学病院で,診断や治療の難しい疾患を含め,一例一例を丁寧に勉強しました.

やはり,たすきがけプログラムを選んだ時に思ったことは間違いではなく,
2年目で大学に戻って来たときに(学生でも大学病院は経験していたはずですが)
「本当にこんなにも扱う疾患が違うのか!」と,改めてとても驚いたことをよく覚えています.
やはりたすきがけプログラムはオススメです.

市中病院を選ぶにあたっては,
もともと私は内科系の志望で,まずは幅広く経験したいと思い,
内科がすべて回れるところを選びました.
内科を半年で回るプログラムで,3つの科を並行して2ヵ月間回る,などという回り方でした.
やや広く浅くになってしまう傾向はありますが,
各科の配分なども割と自由にさせてくれ,一通りを経験できたので,
このプログラムはすごく良かったです.

内科の中の某科は,学生で回った時には正直つまらなくて,あまり興味がなく,
市中病院でその科を回り始めのた時にどれくらい興味があるかと聞かれたときには
「正直,他の科のほうに時間をかけようと思っています」と答えたのですが(笑),
それでも実際に業務に携わらせていただくと,とっても気に入ってしまって,
結局この4月からは,なんとその科に入ることになりました…!

大学だからつまらなかったのかというとそうではなく,
研修医になってから大学でその科を回りましたが,
学生の時と違い,めちゃめちゃ楽しかったのです.

参加型の臨床実習とはいえ,
医師免許なしでやれることにはやはり限界があります.
学生で回るのと,研修医で回るのとは全然違うので,
学生の時に回ってイマイチと思った科でも,研修で一度回ってみるのはオススメです.

私は今はすごくその科の勉強が面白くて,
4月からをとても楽しみにしています.

人間の興味は経時的に変わるものですし,
先のことがわからないからこそ,人生は面白い…!
(つまり私も5年後くらいに,今選んだ科をあっさり捨てて
他の科で楽しんでいる可能性もありますよね(笑))
重視するものは人によって違うと思いますが,
やはり自分がやりたいと思えることをやる方が,
モチベーションも上がって,自分にも患者さんにも一番いいはず.
とにかく自分がその時「一生の仕事にしたい!」と思えるような科が見つかるといいですね.
研修医は終わりますが,
この研修医日記はもう少し継続させていただきます.
書けそうなときに書いていきますので,みなさま今後ともよろしくお願いします.

(研修医P)

 

◆◆◆

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第1回:自己紹介
第2回:見逃しが怖かった1例
第3回:ひとつの所見に気を取られ…
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●第5回:問診
その1 
その2 
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第7回:救急外来での問診(後編)
第8回:痛みを訴える患者への問診(その1)
第9回:痛みを訴える患者への問診(その2)
第10回:痛みを訴える患者への問診(その3/最終回)
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第12回:安全管理~インシデント,アクシデント~
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