[6年生向け]
『データマニュアル(DM)』マラソン始まります!

みなさんこんにちは!
編集部のA.Mです.

4月に入り,新6年生の方は111回国試へ向け,
対策を始めた方もいらっしゃると思います.

さて,今回は国試の問題形式のお話をしたいと思います.

国試で最も多いのはA形式と呼ばれる五肢択一ですが,
101回からはX2形式と呼ばれる“2つ選べ”問題,
103回からはX3形式と呼ばれる“3つ選べ”問題と
“6肢以上の選択肢から選ぶ”多肢選択問題も出題されています.

ここで,110回国家試験の出題形式の内訳(計算問題(2問)は除く)をみてみましょう.
●A形式416問(平均正答率 79.5%)(採点除外となった110A28,D43,E38は除く)
●X2形式58問(平均正答率 75.1%)
●X3形式19問(平均正答率 73.9%)
●多肢選択2問(正答率 77.7%)
となっていました.

X形式はA形式や多肢選択の問題(つまり正解を1つだけ選ぶ問題)よりも
正答率が低くなっていますね.
これはどうしてでしょうか.

X2あるいはX3形式の問題を解くときに学生さんが悩む理由で最も多いのは,
1つは選べるけど,あと1つ(あるいは2つ)が選べない」ということです.
2つ,あるいは3つ選択肢を選ばせる問題では,
より深い知識をたずねてくることがあります.
110回の実際の国試の問題を例にみてみましょう.

【110D15】
抜毛症〈抜毛癖〉について正しいのはどれか.2つ選べ
a 抜毛は頭髪が最も多い.
b 円形脱毛症に分類される.
c 診断は視診で可能である.
d 抗精神病薬が有効である.
e 成人期発症例は予後良好である.

選択肢を一つずつみていきましょう.

○a 抜毛は頭髪が最も多く禿頭病と呼ばれることもあるが,眉毛やまつ毛もしばしばみられる.
×b 円形脱毛症と合併することもあるが,抜毛症は衝動制御の障害や強迫性関連障害に分類される.円形脱毛症は頭部などに境界明瞭な脱毛斑がみられるが,抜毛症とは異なる疾患概念である.
○c 抜毛を繰り返した結果,体毛の喪失が目立つようになる.脱毛斑は手の届きやすい前頭部に多く,また利き腕側に偏って脱毛されているという特徴がある.
×d 精神療法が主体であるが,選択的セロトニン再取り込み阻害薬などの抗うつ薬が効果的な場合がある.
×e 小学生から思春期での発症が多いが成人期にもみられ,前者に比べ後者は予後不良である.

と,いうことで,この問題の正解は,aとcでした.

そして本問の正答率は40.5%でした.
X2形式の平均正答率が75.1%ということを考えると,
低い正答率といえますね.

さて,各選択肢の正答率はというと,
a93.7% b2.8% c44.6% d26.2% e23.1%
となっていました.

どうやらaはすんなりと選べたようですが,
c~eで迷った人が多かったようです.
問題の内容自体,なかなか自らは対策しない分野だったとは思います.

1つだけなら正解選択肢を選べるのに,もう1つの正解がわからないから
この問題は点数を落とすかもしれない!
そんなプレッシャーは意外と大きいと思います.
(ちなみにX3形式は裏を返せばX2と同じですが,
そのプレッシャーがさらに大きくなるらしく,
平均正答率はX2よりも小さくなっています.)

このプレッシャーに打ち勝つためには,
1つ1つの選択肢が正解か不正解か,きちんと考えられることが重要です.

国試の過去問を解いていると,明らかな正解選択肢があれば,
その他の間違い選択肢は特に気にしない人も多いかもしれません.
でも,大事にしていただきたいのは,不正解選択肢の解説
国試では,前年で不正解選択肢として挙げられていたものを,
次の年で突っ込んで聞いてくる,なんてことが多いのです.

とは言え,『クエスチョン・バンク(以下QB)』で問題を解くときに,
じっくり不正解選択肢の解説まで読むという方は少ないのではないでしょうか.
また予備校の講義でも,
不正解選択肢の細かい解説は省かれてしまうこともあるかもしれません.

そこで活用していただきたいのが,1つ1つの選択肢をしっかり吟味するための問題集,
データマニュアル(以下DM)』です.

『DM』は,国試の過去問の各選択肢をバラバラにして,
選択肢ごとに○×を付けられるようにした短期集中型問題集です.

DM15総論カバーDM15_各論
DM15_小児DM15_産婦

●2015-2016版では108回までの過去問を掲載しています.

左頁に問題,右頁に○×と解説という構成になっており,
『QB』同様,疾患ごとの項目で整理されているので集中して問題を解きやすい作りになっています.

『DM』を解く=「1つ1つの選択肢に○×を付ける力がつく」ことなので,
実力が伸びること間違いなしです!
是非,国試直前期の総仕上げにご活用下さい.

また,QBオンラインのアカウントをお持ちの方は,
DMをWEBアプリにした「QuickCheck」,
略して”QC“も利用できます.

詳細はコチラへ!↓
https://informa.medilink-study.com/wordpress/web-informa/post8829.html
こちらもあわせてご利用ください.

そして『DM』を実際に体験していただける,
毎年好評のメルマガ限定『DMマラソン2016-2017も本日から開始します!

毎週5問,国試直前までお届けしていく企画です!
たった5問ではありますが,5問×国試までの44週で220問の問題を演習できます.
まさに,塵も積もれば山となる!
これから国試までの10ヵ月間、共に頑張って行きましょう!

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では早速,DMマラソンスタート!

★DMマラソン:各論(消化管・腹壁・腹膜疾患)に○×をつけよう!

(1)食道静脈瘤の内視鏡検査で発赤所見がみられるものは破裂しやすい.(91B27)

(2)胃GISTは免疫組織化学染色でKIT陽性が特徴的である.(106I22)

(3)ステロイド抵抗性の潰瘍性大腸炎(UC)ではサイトメガロウイルスの検索を行う.(106A9)

(4)大腸癌で肝転移があれば手術適応にならない.(93B38)

(5)外鼠径ヘルニアのヘルニア門は内鼠径輪である.(106D7)

★正解★
(1) 【○】R–C sign陽性は破裂の危険性大.

(2) 【○】約95%の症例でKIT〈c-kit遺伝子産物〉陽性が認められる.

(3) 【○】CMV感染の合併を考え,採血または下部消化管内視鏡で検索を行う.

(4) 【×】肝転移があっても合併切除の適応となることがある.

(5) 【○】外側鼠径ヘルニアは内鼠径輪から発生する.

※問題文の終わりに直近の国試番号を掲載しました.
「元の問題が知りたい」,「もっと詳しく勉強したい」といった時に
QBオンラインですぐに調べられます!
ぜひご活用ください.

(編集部A.M)

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