[5年生向け]国試からみる,臨床実習のポイント!(その5)
早めの国試対策で,画像に強くなろう!

皆さんこんにちは,編集部のM.Tです.
今週もお届けします,「国試からみる,臨床実習のポイント!」
第5回の今日は「実習と画像問題」についてお送りします.

■ 早めの国試対策で,画像に強くなろう!

前回のメルマガでは,
「実習にあわせて過去問演習すると,
疾患・症状・検査のイメージがつきやすい!」
という話をしました.
https://informa.medilink-study.com/wordpress/web-informa/post9664.html

しかし「実習に合わせて過去問演習」をするメリットは,
実はそれだけではないのです…!
ということで,今回も110回の問題をみてみましょう.

【110E12】
3ヵ月前に転倒し左肩を打撲後,左肩運動時痛と夜間痛が持続している72歳の男性.この男性の左肩関節MRIのT2強調冠状断像を次に示す.

110E12

診断として最も疑われるのはどれか.
a 腱板断裂
b Bankart損傷
c 上腕骨骨嚢腫
d 肩関節後方脱臼
e 肩関節ガングリオン

整形外科の問題を1問紹介しました.
肩関節MRIを読む必要のあるこの問題,皆さんはすぐに正解がわかるでしょうか.
正解は「a 腱板断裂」で,正答率は75.4%と4人に1人が間違えた問題でした.

直近10年の国試を振り返ってみると,整形外科の場合,
出題された画像のほとんどがX線で,MRIは11問のみです.
また,その11問中8問が脊椎の疾患についての問題でした.

しかし,110回国試では膝関節,肩関節のMRIが
それぞれ1問ずつ出題されていました.
皆さんお分かりのように,過去問演習だけでは
これらの画像について十分に対策することができませんね

実習にあわせて国試対策をすることで,
「肩関節MRI,過去問だけじゃ足りない」と気付くことができるかもしれません.
そしてそれが,実習の合間に
「国試で肩関節MRIが出てたんですけど,整外でよく使うんですか…?」
と先生に質問をするチャンスにつながるかもしれません.

また,画像については教科書で勉強することも大切ですが,
実際に現場の先生方から「何を意識してみているか」や,
「見逃しをしないために何に気をつけるべきか」をきくのも重要です.

実際の症例から画像を学べる機会は,学生の間は病院実習しかありません.
これからの国試の画像問題に十分対策するためにも,
ぜひ早め早めに過去問演習を開始して,
臨床実習をより充実したものにしていきましょう!

今日はここまでです.
次は最終回,「入院から退院までイメージを持とう」をお送りします.
それではまた来週.

(編集部M.T)

 関連コンテンツ

 関連する記事

新着記事カテゴリー


 すべて

 国試

 CBT・OSCE

 動画・アプリ

 実習・マッチング

 研修医・医師

 コラム

 その他