[6年生向け]『データマニュアル(DM)』マラソン始まります!

みなさんこんにちは!
編集部のA.Mです.

4月に入り,新6年生の方は112回国試へ向け,
対策を始めた方もいらっしゃると思います.

さて,今回は国試の問題形式のお話をしたいと思います.

国試で最も多いのはA形式と呼ばれる五肢択一ですが,
101回からはX2形式と呼ばれる“2つ選べ”問題,
103回からはX3形式と呼ばれる“3つ選べ”問題や
“6肢以上の選択肢から選ぶ”多肢選択問題,
“数値を組み合わせて解答する”計算問題も出題されています.

ここで,111回国家試験の出題形式の内訳(計算問題(4問)は除く)をみてみましょう.
●A形式406問(平均正答率 79.1%)
●X2形式65問(平均正答率 73.7%)(採点除外となったE35,G34は除く)
●X3形式21問(平均正答率 72.5%)
●多肢選択2問(正答率 83.8%)
となっていました.

X形式はA形式や多肢選択の問題(つまり正解を1つだけ選ぶ問題)よりも
正答率がやや低くなっていますね
これはどうしてでしょうか.

X2あるいはX3形式の問題を解くときに学生さんが悩む理由で最も多いのは,
1つは選べるけど,あと1つ(あるいは2つ)が選べない」ということです.
2つ,あるいは3つ選択肢を選ばせる問題では,
より深い知識をたずねてくることがあります.
111回の実際の国試の問題を例にみてみましょう.

【111I34】
低血糖をきたすのはどれか.2つ選べ.
a 大量の飲酒
b 乳糖不耐症
c 胃全摘術後
d インターフェロン投与
e 非ステロイド性抗炎症薬〈NSAIDs〉投与

選択肢を1つずつみていきましょう.

○a アルコール誘発性低血糖症は糖分そのものの不足によるものではない.アルコールの代謝に肝臓が利用されるため,肝糖新生をはじめとするブドウ糖の産生が,低く抑えられるためである.アルコール誘発性低血糖症は,糖尿病患者ではより注意する必要がある.
×b 乳糖不耐症とは,ミルクに含まれる糖質である乳糖をグルコースとガラクトースに分解する乳糖分解酵素(ラクターゼ)の活性が低下しているために,乳糖を消化吸収できず,著しい下痢や体重増加不良をきたす疾患である.グルコースの利用は障害されないため,低血糖はきたさない.
○c 胃全摘出後には食後にダンピング症候群が起こり,低血糖をきたす.
×d 発熱や全身倦怠感などの副作用がある.糖尿病の悪化や一過性の糖尿病発症もみられる.
×e 消化器症状(食欲不振や消化性潰瘍)はよくみられる.まれに喘息発作(アスピリン喘息など),腎機能障害(急性腎不全)を認めることがある.

と,いうことで,この問題の正解は,aとcでした.

そして本問の正答率は34.1%でした.
X2形式の平均正答率が73.7%ということを考えると,
低い正答率といえますね.

さて,各選択肢の正答率はというと,
a52.2% b57.2% c78.9% d9.8% e1.5%
となっていました.

どうやらcはすんなりと選べたようですが,
a,bで迷った人が多かったようです.
問題の内容自体,なかなか自らは対策しない分野だったとは思います.

1つだけなら正解選択肢を選べるのに,もう1つの正解がわからないから
この問題は点数を落とすかもしれない!
そんなプレッシャーは意外と大きいと思います.

このプレッシャーに打ち勝つためには,
1つ1つの選択肢が正解か不正解か,きちんと考えられることが重要です

国試の過去問を解いていると,明らかな正解選択肢があれば,
その他の間違い選択肢は特に気にしない人も多いかもしれません.
でも,大事にしていただきたいのは,不正解選択肢の解説!
国試では,前年で不正解選択肢として挙げられていたものを,
次の年で突っ込んで聞いてくる,なんてことが多いのです.

とは言え,『クエスチョン・バンク(以下QB)』で問題を解くときに,
じっくり不正解選択肢の解説まで読むという方は少ないのではないでしょうか.
また予備校の講義でも,不正解選択肢の細かい解説は省かれてしまうこともあるかもしれません.

そこで活用していただきたいのが,1つ1つの選択肢をしっかり吟味するための問題集,
データマニュアル(以下DM)』です.

『DM』は,国試の過去問の各選択肢をバラバラにして,
選択肢ごとに○×を付けられるようにした短期集中型問題集です.

DM12_各論_カバーDM12_各論_カバー
DM12_各論_カバーDM12_各論_カバー

●2017-2018版では110回までの過去問を掲載しています.

左ページに問題,右ページに○×と解説という構成になっており,
『QB』同様,疾患ごとの項目で整理されているので集中して問題を解きやすい作りになっています.

『DM』を解く=「1つ1つの選択肢に○×を付ける力がつく」ことなので,
実力が伸びること間違いなしです!
ぜひ,国試直前期の総仕上げにご活用ください.

また,QBオンラインのアカウントをお持ちの方は,
DMをWEBアプリにした「QuickCheck」,
略して”QC“も利用できます.

詳細はコチラへ!↓
https://informa.medilink-study.com/wordpress/web-informa/post8829.html
こちらもあわせてご利用ください.

そして『DM』を実際に体験していただける,
毎年好評のメルマガ限定DMマラソン』2017-2018も本日から開始します!

毎週5問,国試直前までお届けしていく企画です!
たった5問ではありますが,5問×国試までの46週(予定)で230問の問題を演習できます.
まさに,塵も積もれば山となる!
これから国試までの10ヵ月間,ともに頑張っていきましょう!

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では早速,DMマラソンスタート!

★DMマラソン:各論(消化管・腹壁・腹膜疾患)に○×をつけよう!

(1)胃静脈瘤ではバルーン閉塞下経静脈的静脈瘤閉塞〈B‒RTO〉を行う.(104E32)

(2)タール便の患者で,尿素窒素は高値を示す.(109C6)

(3)セロトニンは後期ダンピング症候群に関係する.(104G45)

(4)Cronkhite–Canada症候群は軟部腫瘍を合併する.(93B37)

(5)外鼠径ヘルニアのヘルニア門は内鼠径輪である.( 106D7)

★正解★
(1) 【○】B-RTOは,経頸静脈的肝内門脈静脈短絡術(TIPS)とともに,胃静脈瘤の治療に使われる手技である.

(2) 【○】血液を構成する蛋白が消化管より吸収されて窒素源となり,尿素窒素が上昇する.

(3) 【×】早期ダンピング症候群に関連する消化管ホルモンである.

(4) 【×】Cronkhite-Canada症候群は爪萎縮,脱毛,色素沈着や蛋白漏出性胃腸症を伴う.非遺伝性で,中年以降の男性に多い.

(5) 【○】外側鼠径ヘルニアは内鼠径輪から発生する.

※問題文の終わりに直近の国試番号を掲載しました.
「元の問題が知りたい」,「もっと詳しく勉強したい」といったときに
QBオンラインですぐに調べられます!
ぜひご活用ください.

(編集部A.M)

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