[分析]データでみる103回国試 - 出題形式編

みなさんこんにちはー!
このぽかぽかの陽気,春だなぁ~って感じですよね(=u=).

これからQBを解きはじめる,という方も多いかと思いますが,
そんなアナタにちょっとアドバイスがあります.

問題を解いていく際に気をつけてもらいたいのが,
正解を導き出せればヨシ,ではなく,
それぞれの選択肢にO×をつけるように解いていってほしいということ.

なぜかって?

以前からお話ししていることの繰り返しになりますが,
近年の国試は出題形式が難化しており,
より確かな知識が求められてきているためです.国試の問題は,基本的に5つの選択肢が示されていますが,
答えの選び方のことを「出題形式」と呼んでいます.
103回で出題されたのは,以下の3パターンでしたよね.

● 1つ選べ問題(Aタイプ)  362問
● 2つ選べ問題(X2タイプ) 106問
● 3つ選べ問題(X3タイプ)  32問

Aタイプは「1つ選べ」問題のこと.例えばこんな感じです.

〔Aタイプ〕
胆汁酸が再吸収される腸管の部位はどれか.
a 十二指腸   b 上部空腸   c 下部空腸
d 回腸末端   e 上行結腸

問題文の「~はどれか.」の後に,
「2つ選べ.」とあればX2タイプ
「3つ選べ.」とあればX3タイプになります.

AタイプよりもX2タイプのほうが
難易度が上がるのはおわかりですよね.
「1つは選べるんだけど,もう1つが選べない」
という人が,最近多いんです.

X3タイプは×の選択肢を2つ決めるのと変わらないので,
難易度的にはX2タイプと同じですが,
受験生の心理的な負担は大きいようです.

ここで,95回以降の出題形式の推移をみてみましょう.

形式別出題数の推移

形式別出題数の推移

「Kタイプ」という聞きなれない出題形式がありますね.
例えばこんな感じの問題です.

〔K2タイプ〕
腸管膜を有しているのはどれか.
(1) 上行結腸  (2) 下行結腸  (3) 横行結腸
(4) S状結腸  (5) 下部直腸
a (1),(2) b (1),(5) c (2),(3) d (3),(4) e (4),(5)

これ,例えば (1) がOだとわかると
あとは (2) か (5) のどちらかをOか×にできればいいわけで….
Aタイプより難易度が下がりますよね.

中途半端な知識でも,解けることがある
このKタイプ(K2とK3があります)は年々減少し,
100回からはまったく出題されなくなりました.

反対に,難しいX2タイプの出題が急増し,
近年では国試の1/5を占めているのがみて取れるかと思います.
また,今回からX3タイプも新しく導入され,
Xタイプの問題が幅をきかせてきています.

以上から,あいまいな知識で偶然正解することのないように,
出題形式を難化させてきていることがわかるかと思います.

さらに,
メック&メディックメディアの国試採点サービスより集計し,
103回国試のAタイプとXタイプで
正答率の平均を比べてみました.

● Aタイプ 82.0% (348問)
● Xタイプ 73.8% (132問)

やはり,「1つ選べ」よりも
「2つ選べ」や「3つ選べ」は正答率が下がっています.
逆にいえば,ここをしっかり解答できれば安心ですよね.

そのためにも,過去問を解く際は
選択肢の1つ1つに対して,Oなのか,×なのか,
自分の頭のなかではっきりと理由をつけながら解いていく
ように意識しましょう.
こうして普段から訓練しておくわけです.

★ 『DM』でトレーニング!

この訓練にうってつけなのが『データ・マニュアル』
『DM』は60~102回国試までの一般問題を一問一答化した問題集です.

国試データ・マニュアル
一問一答というのは,
過去問の各選択肢をバラバラにして,
一問ごとにO×をつけられるようにしてあるということ!

左ページに問題,右ページにO×と解説,という構成に加え,
「疾患ごと」など項目で整理することで
集中して問題を解きやすいつくりになっています.

***

また,103回国試を分析してみたところ,『DM』を使えば,
一般問題のうち約半数の問題で解答が容易になることが分かりました.
(マイナーは除く)

どれくらい解けたかを3段階(★~★★★)で表してみると
こんな感じです.

● Aタイプ(144問中)
 ★★★ 46問 (1つ選べたor4つ除外できた) → 解けた
 ★★  10問 (2つor3つ除外できた)
 ★   17問 (1つ除外できた)
● X2タイプ(52問中)
 ★★★ 16問 (2つ選べたor3つ除外できた) → 解けた
 ★★  15問 (1つ選べたor2つ除外できた)
 ★   3問 (1つ除外できた)
● X3タイプ(24問中)
 ★★★ 4問 (3つ選べたor2つ除外できた) → 解けた
 ★★  7問 (2つ選べたor1つ除外できた等)
 ★   3問 (1つ除外できた)


『DM』を1問ずつ解いていくということは,
=1つ1つの選択肢に○×を付けていくイメージ.

これは,さきほどから話に出ているXタイプの対策にはモチロン,
「103回国試から導入します」と厚労省が通知した
正解肢数を指定しない問題(「正しいのはどれか.すべて選べ.」)
の対策にも力を発揮します.

「すべて選べ問題」は結局103回では出題されませんでしたが,
今後は出題が予想されるので,
DMで弱点をつぶしておきましょう.φ( ̄U ̄)

***

ちなみに,ご好評につき,
メルマガ限定の「DMマラソン」も復活することになりました!

登録はこちらから(携帯はこちら

今週からスタートで,毎週水曜日に5問ずつ,
国試直前までお届けしていく予定です.
チリもつもればなんとやら….実力試しにお使いくださいね.

それでは,みなさんこれからの1年,
共にがんばっていきましょー!(>_・)☆
以上,D子でした~.

(編集部 D子)

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