国試

[6年生向け]『データマニュアル(DM)』マラソン始まります!

みなさんこんにちは!
編集部のA.Mです.

4月に入り,新6年生の方の中には113回国試へ向け,
対策を始めた方もいらっしゃると思います.

さて,次回国試に向け,今回は国試の問題形式のお話をしたいと思います.
国試で最も多いのはA形式と呼ばれる五肢択一ですが,
101回からはX2形式と呼ばれる“2つ選べ”問題,
103回からはX3形式と呼ばれる“3つ選べ”問題や
“数値を組み合わせて解答する”計算問題も出題されています.

ここで,112回国家試験の出題形式の内訳(計算問題(2問)は除く)をみてみましょう.
●A形式333問(平均正答率 82.6%)(採点除外・複数正解となったA43,B30は除く)
●X2・3形式63問(平均正答率 79.7%)
となっていました.

X形式はA形式よりも正答率がやや低くなっていますね.
これはどうしてでしょうか.

X形式の問題を解くときに学生さんが悩む理由で最も多いのは,
1つは選べるけど,あと1つ(あるいは2つ)が選べない」ということです.
2つ,あるいは3つ選択肢を選ばせる問題では,
より深い知識をたずねてくることがあります.
112回の実際の国試の問題を例にみてみましょう.

【112C22】
わが国において主要な曝露源が魚介類摂取であるのはどれか.2つ選べ.
a 鉛
b メチル水銀
c カドミウム
d ダイオキシン類
e ビスフェノールA

選択肢を1つずつみていきましょう.

×a 鉛加工作業者の呼吸器からの吸入が主な曝露経路として挙げられる.
○b 水俣病の原因物質であり,プランクトン,小魚,より大きな魚の順番で捕食され濃縮,蓄積される.
×c 土壌汚染と関連し,わが国においては米から摂取する割合が最も多い.
○d 魚介類,肉,乳製品,卵などに含まれやすく,我が国では魚介類からの取り込み量が多い.
×e 食品容器や食品缶詰から食品に移行する.

と,いうことで,この問題の正解はbとd.
本問の正答率は34.0%でした.
そして,各選択肢の正答率はというと,
a9.7% b95.9% c48.3% d37.2% e8.7%
となっていました.

bはほとんどの人が選べていますね.
どうやらcとdで迷った人が多かったようです.
問題の内容自体もなかなか細かい部分が問われたので,
受験生泣かせな問題の一つだったのではないのでしょうか.

この問題のように,1つだけなら正解選択肢を選べるのに,
もう1つの正解がわからないからこの問題は点数を落とすかもしれない!
そんなプレッシャーは意外と大きいと思います.

このプレッシャーに打ち勝つためには,
1つ1つの選択肢が正解か不正解か,きちんと考えられることが重要です.

国試の過去問を解いていると,明らかな正解選択肢があれば,
その他の間違い選択肢は特に気にしない人も多いかもしれません.
でも,大事にしていただきたいのは,不正解選択肢の解説
国試では,前年で不正解選択肢として挙げられていたものを,
次の年で突っ込んで聞いてくる,なんてことが多いのです.

とは言え,『クエスチョン・バンク(以下QB)』で問題を解くときに,
じっくり不正解選択肢の解説まで読むという方は少ないのではないでしょうか.
また予備校の講義でも,不正解選択肢の細かい解説は省かれてしまうこともあるかもしれません.

そこで活用していただきたいのが,1つ1つの選択肢をしっかり吟味するための問題集,
データマニュアル(以下DM)』です.
『DM』は,国試の過去問の各選択肢をバラバラにして,
選択肢ごとに○×を付けられるようにした短期集中型問題集です.
https://informa.medilink-study.com/book/datamanual-kakuron.html/
●総論・各論・小児科・産婦人科があります.
●2017-2018版では110回までの過去問を掲載しています.

左ページに問題,右ページに○×と解説という構成になっており,
『QB』同様,疾患ごとの項目で整理されているので集中して問題を解きやすい作りになっています.
『DM』を解く=「1つ1つの選択肢に○×を付ける力がつく」ことなので,
実力が伸びること間違いなしです!
ぜひ,国試直前期の総仕上げにご活用ください.

そして『DM』を実際に体験していただける,
毎年好評のメルマガ限定『DMマラソン』2018-2019も本日から開始します!

毎週5問,国試直前までお届けしていく企画です!
たった5問ではありますが,5問×国試までの44週(予定)で220問の問題を演習できます.
まさに,塵も積もれば山となる!
これから国試までの10ヵ月間,ともに頑張っていきましょう!

では早速,DMマラソンスタート!

★DMマラソン:各論(消化管・腹壁・腹膜疾患)に○×をつけよう!

(1)食道亜全摘術後の再建臓器として最も使用されるのは胃である.(111D5)

(2)早期胃癌の定義はリンパ節転移がないことである.(108I9)

(3)潰瘍性大腸炎は大腸癌の発生母地となる.(111I19)

(4)上腸間膜動脈閉塞症は 慢性膵炎が原因となる.(109I37)

(5)内鼠径ヘルニアは高齢女性の占める割合が高い.(110A18)



★正解★
(1) 【○】頸部までの食道再建が必要な場合,手術手技(挙上性,吻合部は1ヵ所)や侵襲性(腹部操作が上腹部のみ)を考慮し,通常は再建臓器として胃が第一選択となる.

(2) 【×】リンパ節転移の有無は問わない.

(3) 【◯】潰瘍性大腸炎では,長期罹患例に大腸癌の合併がみられるため,定期的な内視鏡によるサーベイランスが必要である.

(4) 【×】慢性膵炎に合併する血管病変としては,炎症の波及によるとされる脾静脈血栓症が知られている.

(5) 【×】中年以降,特に高齢男性に多い.直接型鼠径ヘルニアともよばれ,Hesselbach三角をヘルニア門とする.

※問題文の終わりに直近の国試番号を掲載しました.
「元の問題が知りたい」,「もっと詳しく勉強したい」といったときに
QBオンラインですぐに調べられます!
ぜひご活用ください.

(編集部A.M)

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