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第112回 医師国家試験【体験記】臨床実習を甘く見るな!国家試験の勉強はもう始まっている!

こんにちは,編集部のA.Mです.
本日の体験記は,現在,病院実習真っただ中の5年生のみなさんに
ぜひ読んでいただきたい内容となっています.
実習の合間の息抜きにお読みくださいね.

◆◆◆
臨床実習を甘く見るな!国家試験の勉強はもう始まっている!
(東京慈恵会医科大学Y.Wさん)
◆◆◆

みなさんは日々の臨床実習をどのような意識で行っていますか?
初めはCBTを通過してやっと医師の仕事を間近に感じられて,
頑張るぞという気持ちが強かったですよね.
でもだんだんと実習に慣れてきて,楽したいなとか,サボりたいなとか思って
ないがしろにしだしていませんか?
また,カリキュラムや時期によれば回れない科があったり,
意味あるのかわからない実習内容にあたったりして,
やる気がなくなってしまったなんてことや,
正直,実習より机で勉強していた方が有意義だと考えてしまうことありませんか?
そんな方,この記事をぜひ読んでもう一度実習に対する情熱を呼び戻してください!

●これからの国家試験は臨床実習を意識したものになる!●
みなさんご存じの通り,今後の国家試験は臨床実習を
真面目に受けていることが前提となって出題されます.
昔のような机上の勉強のみでは対応しにくくなるという噂を聞いたことありますよね.

教科書で勉強していたらなんとかなるでしょと思った方,
最近の国家試験の問題を見てみてください.
特に必修でなんだか解きにくかったり,
全く知らない知識が混じっていることありませんか.
正答率が著しく低くても不適切問題とはならなかったものがあることに
焦る人もいるのではないでしょうか.

教科書の端の方の知識でも実習で当然経験していると厚生労働省がみなした場合は,
採点除外にならない時代になっていることを理解してください.

●実習で見た症例=国家試験の最高の予想問題●
実際に患者さんを見ていたのでなんとなくわかりました
国試の過去問を問いているとき,こんなフレーズをたまにVOICEで見かけませんか?
参考にならないただの自慢では全くありません.
実習を真面目にやれば経験する可能性があることを教えてくれる重要な情報です.
そして,このフレーズが意外に多いことに気づきませんか.
そうです,国家試験の問題の多くは,
学生が担当するであろう症例にスポットライトをあてているのです.

国家試験を作成する先生も上級医の一人として実際に現場に立たれています.
どんな環境でも接する機会の多い症例を熟知されています.
大学も,厚生労働省やその先生方の思いを反映した授業カリキュラムを作っています.
その大学の上級医が自分たち学生にテキトウな患者さんを割り振ると思いますか?
違います.
国家試験で出題される可能性のある疾患に絞って学生に担当させているのです.
その症例に必死に食らいつくことは臨床問題を究めているのも同然です.
机上で習うイメージしにくい症状や所見も,
実習で実際に担当した症例であれば頭に焼きつけられるのも納得できます.
実習に一生懸命に取り組むことで差が生まれるんです.

●学生同士の何気ない会話やカンファレンスが国家試験勉強の効率を圧倒的に上げる●
国家試験を受けて思ったのは,友人との会話が本当に役立ったということです.
友人が担当した症例の話,または自らの疾患の経験などフランクに話している内容が
国家試験の症例や選択肢として丸々出題されることがありました.
勉強と思っていないことが実は国家試験の肝だったりすることもあるのです.

また,カンファレンスは予想問題の宝庫です.
特に他の学生の担当した症例には耳を傾けましょう.
同じ学生ならではの目線で症例を考察するよう指導されているので,
国家試験に必要な情報のみプレゼンしてくれます
話を聞くだけで国家試験の予想問題の解答解説を教えてくれる最高の講義です.

◆◆◆

いかがだったでしょうか.
実習が始まってからしばらく経つと,気持ちが緩まってくると思いますが,
初心に立ち返って実習を有意義なものにしてくださいね.

そして来月から,臨床実習と医師国家試験の問題のつながりがわかる
記事を配信しています.
体験記の中にも記載があった,「実習で当然経験している」と考えられている
問題がどのようなものか,一緒に確認していきましょう.
最新の112回医師国家試験の問題に対応する内容の予定です.
こちらもお楽しみに!

(編集部A.M)

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