CBT・OSCE

[5年生向け]国試からみる,臨床実習のポイント!(その1)OSCEと国試の関係性

こんにちは,編集部のA.Mです.
5年生のみなさん!もう臨床実習には慣れてきましたか?

1年以上を費やして行われる臨床実習!
これが研修医生活だけではなく,
国家試験にも大きく関係していることをみなさんご存じでしたか?

今週から数回にわたって,112回国試の問題を例に
臨床実習と国試の関係についてお話したいと思います.
題して「国試からみる,臨床実習のポイント!」.
第1回の今日は「OSCEと国試の関係性」をテーマにお送りします.

■OSCEの内容こそ落とし穴

OSCE?いまさら勉強しなくても大丈夫,
そう思っている方も多いのではないでしょうか?
いいえ,違います.
国試はOSCEで勉強するような手技の基礎・基本こそが大事なのです.
112回国試で出題された問題をみながら一緒に考えていきましょう.

【111E5】
身体診察と用いる手指の部位との組合せで適切なのはどれか.
a 脾腫の触診────────手背
b 腹部の打診────────母指の先端
c 上顎洞の圧痛───────手掌近位部
d 声音振盪の触診──────示指の先端
e 鎖骨上リンパ節の触診───示指から環指までの指腹

みなさん,答えがすぐにわかりましたか?
答えはe,正答率は98.4%と高く,決して難しくはない問題となっています.
ただこの手技,言葉だけで勉強した場合,覚えるのは難しいと思いませんか?
実際の112回の受験生の中でも,頭の中で手技を思い浮かべて解くことができたと
言っている方もいました.

このような手技を実際に学ぶチャンスは,OSCEくらいしかないと思います.
OSCEで学んだことは,国試までの間に忘れないようにしましょう.

■実習でOSCEの復習をしよう!

そうは言っても,4年生の後半にOSCEを受けてから国試を受験するまで
かなり時間が空いてしまいます.
OSCEで勉強したことを忘れないためにできることは何でしょうか.
それは,実習中に実際に手技を行うことです.
それも1回だけでなく,科が変わるごとに受けもった患者さんにお願いして診察を行い,
手技を定着させる
ことが重要です.

1年以上ある実習を何もせずに過ごせば,手技のポイントはすぐ記憶から消えていきます.
当たり前だからと,OSCEの知識をないがしろにしていると
国家試験で「あのときちゃんと復習しておけばよかった」と後悔することになります.

安心して合格するためにも,実習に積極的に参加し,
OSCEで練習した手技について,しっかり復習をしましょう.

■手技は「必修問題」で問われる?

ちなみに,OSCEで勉強するような手技などの基本的な内容は,
必修問題」で出題されることが多いです.
112回でいうと,【112E18】心肺蘇生の胸部圧迫方法
【112E26】口腔内診察などがこれにあたります.

「必修問題」は得点率80.0%が合格基準であり,
1つの誤答が大きく響く受験生泣かせの問題群です.
基本的な内容,みんなが解ける問題はできる限り落としたくありませんね.
そういった意味でもOSCEで学んだ内容を実習で復習し,
忘れないようにしましょう!

今回はここまで.
次回も国試の問題を使って,臨床実習について考えていきます!
お楽しみに!

(編集部A.M)

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