[5年生向け]国試からみる,臨床実習のポイント!(その4)イメージしにくい検査や治療
こんにちは,編集部のA.Mです.
今週もお届けします,「国試からみる,臨床実習のポイント!」
第4回の今日は「イメージしにくい検査や治療」についてお送りします.
■実習を通してイメージをつかめ!
「実習中,回っている科の過去問を解くといいよ」
こんなことを先輩から言われたことはありませんか?
それはなぜでしょう.
過去問演習でわからなかった内容を調べたくて教科書をめくった際,
難解な言葉で説明されていてイメージが全然つかめず
理解できないということがときどきあると思います.
こんなとき,イメージをつかむためには実習がとても役立ちます.
見たことない,経験したことがないからわからないことでも,
実習で一度でも見聞きすればすぐに理解できることもあるはずです.
それを実感できる問題を112回から1問紹介します.
【112B4】
成人の筋骨格系の診察において正しいのはどれか.
a 徒手筋力テストで筋収縮のみが認められる場合は1と評価する.
b 下腿周径は膝蓋骨下縁から5cm 遠位の部位で測定する.
c 下肢長は恥骨結合から母趾爪先までを測定する.
d 膝関節の可動域は6方向を測定する.
e 大腿周径は最大周径で測定する.
正答率が79.6%の必修問題.
徒手筋力テスト(MMT)の内容については覚えている人も多いので,
ほとんどの人はaが正解であるということはわかったようです.
しかし,2番目に選択率の高かったe(選択率16.5%)を始め,
他の選択肢がなぜ不正解なのかを正確に答えることができる人は
そう多くはないのではないでしょうか.
112回は明らかな正解選択肢があったため解けたものの,
みなさんがこれから受験する国試では,今回不正解選択肢だったような
細かい内容が当たり前のように問われるかもしれません.
実習中に過去問を解いてみて,わからなかった内容については,
見て,聞いて,できれば実際に自分で行ってみて,
イメージを掴むことをオススメします.
他にも,【112C57~59】術前検査および周術期管理といった,
実際に体験していればすぐにわかったり,状況がイメージできたりする問題があります.
症状,所見,検査から治療,その他の対応まで,
実習中はイメージがつかめずあやふやだったものをちゃんと確認できるチャンスです!
それを逃さないためにも,実習で回っている科の過去問は解くようにしてみましょう!
今日はここまでです.
次回は「実習と画像問題」をお送する予定です.
★メルマガで紹介した問題の詳しい解説は,
QBオンラインや『112回医師国家試験問題解説』でチェック!
(編集部A.M)