[5年生・6年生]新・リンカクをつかんでから本気を出す国試対策 (1)

こんにちは.メディックメディア編集部のMです.
今回は,

「いままであまり勉強してなくて,
これから『クエスチョン・バンク』(通称『QB』)で国試対策をしようかな」

っていう5年生・6年生の人に向けて,
国試対策と『QB』のオススメ使用法について,3回連載でお話ししようと思います.

主な対象は,6年生で,
(1) いままであまり勉強してこなかった方,国試対策が得意でない方
(2) 実習や卒試で忙しく,国試対策が秋冬からしかできない方

なのですが,新5年生にも参考になると思います.

題して,新・リンカクをつかんでから本気を出す国試対策


「新」ってことは,「旧」もあるわけで,もともとの内容は,昨年6月に配信したものです.
実はこの記事が予想外に反響をいただき,参考にしてくださった方がわりといらっしゃったようなのです.

ところが,この一方で,
「リンカクをつかむ意義は分かった.でもそれなら『QB』もはじめから,そうしやすいつくりになっていればいいのに,なっていなくて残念」
という意見もちらほらありました.

で,それがきっかけとなって「リンカクをつかんでから本気を出す国試対策」で提案した方法を,『QB』を買って下さった人が,もっと簡単にできないかと思うようになったんです.

そこで,お知らせです!
『クエスチョン・バンク2010』から,1周目で解いておきたい問題に「1周目問題」というマークをつけることにしました!

1周目マークがつきました

いってみれば,このメルマガから生まれたサービスであります.

つまり今回の連載は,
「クエスチョン・バンク2010」に導入した「1周目問題」の使い方をご紹介するために,「リンカクをつかんでから本気を出す国試対策」を1周目問題対応バージョンにして,あらたに配信させていただくというものなんです.

もう去年その記事読んだよ,っていう方もいらっしゃると思いますが,3回目は今までより具体的に勉強法の例を示せているので,どうぞおつきあいください.よろしくお願いいたします.

*************
ではいきましょう.

僕は,仕事がら,
残念ながら国試に落ちてしまった方と話すことが多いんです.
で,ここ数年,彼らと話していて,何人も同じようなことを口にすることに気がつきました.それは…

「国試の全体像をつかむのが遅かった」っていうこと.

これだけだと,イマイチよくわかりませんね.
まず,3年前に知り合ったT君(仮)の例をみてみましょう.

T君は,すごく真面目で,一つのことを徹底しないと気がすまないタイプでした.
しかも5年までずっと部活をやっていて,ほとんど勉強が追いついておらず,それを不安に思っていたんです.

で,彼は,6年の4月から『QB』を始めようとしたのですが,
まず「解けないとつらいから」
教科書を熟読し,それをマイノートにまとめ,その作業が終ってから『QB』を解くようにしました.

結果的に,循環器だけで2ヵ月近くかかってしまい,
それにあせってがんばったのですが,呼吸器でも消化器でも1ヵ月半くらいかかってしまった.

9月にTEC●Mの模試を受けたら,循環器と呼吸器と消化器はわりと解けたけど,他の科は実習で経験したものの知識が定着しておらず解答に至らない.
特に一般問題は,ひどい成績だったとのこと.
自分ではがんばったつもりなのに,偏差値もまさかの33.不合格圏内です.

「分からない範囲が多くて,苦痛.復習もできなかった」

これがトラウマになって,11月の模試は受けるのをやめ,
マイノート作りにせいを出しながらも,時間が足りず12月になって断念.
急いで必修対策をはじめるが,
やはり1月の模試で惨敗.

『QB』も1周するのがやっとで,駆け足でやった神経・小児科・産婦人科などはほとんどアタマに入っていなかったとのこと.
実際の国試は,対策ができていない科はもちろん,6年の初めにあれほどやった循環器や呼吸器も,記憶があいまいになって選択肢をしぼりきれない….

結局,必修は基準を超えたものの,一般が10点,臨床は12点足りず,
国試は不合格となってしまいました.

それで,浪人してメディックメディアでバイトをしていただいたんですが,彼は,決して勉強ができないタイプではありませんでした.
むしろ優秀な方だったと思います.

ただ,要領が悪かったのです.

そして,バイトの面接にきて,敗因について彼はこういったのです.
「全体がみえてなかった」と.

僕は,T君だけでなく,これまでも,そういうタイプを何人も見てきていました.

彼らに共通するのは,山を登るのに地図を持たないで登ってる感じなんです.
ふかん的に国試対策を見れていないんです.
で,1月2月になってから「国試の全体像をつかむのが遅かった」って気づくんです.

じゃあ,「国試の全体像をつかむ」って,どういうことなんでしょう?

これは,同じようにそれまでほとんど勉強してこなかったのに,
または,そもそも勉強できるほうではなかったのに,
国試にはしっかりと確実に受かった先輩たちの話が参考になると思います.

僕は毎年多くの医学生と話してきて,「国試対策ができるタイプ」には
「もとから優秀なタイプ」と「要領よく勉強できるタイプ」の2パターンがあると思うようになりました.

このうち「要領よく勉強できるタイプ」は,
上手く「国試の全体像をつかむ」勉強法をしている人が多いように思うのです.

次回,そういう先輩たちと話してきた経験から,
「国試の全体像をつかむ」を,もう少し話していこうと思います.

(編集部 M)

【関連記事】
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新・リンカクをつかんでから本気を出す国試対策 (3)

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