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[5年生向け]国試からみる,臨床実習のポイント!(その3)
画像を読むなら,他の検査も絡めていこう

5年生のみなさん,こんにちは!
編集部のM.Tです.

 

今週もお送りしていきます,「国試からみる,臨床実習のポイント!」.
第3回の今日は「画像を読むなら,他の検査も絡めていこう」をテーマにお送りします.

 

■ 画像を読む前に所見を予測する

 

今回は113回国試から臨床問題3連問の一部を抜粋してご紹介します.

 

【113C60-62(一部抜粋)】
52歳の男性.歩行時の胸痛を主訴に来院した.
(中略)
心電図で洞調律,心拍数84/分,整.V1,V2,V3,V4に軽度のST低下を認める.
[C061]
冠動脈造影検査が施行された.冠動脈造影像を次に示す.
矢印で示す血管はどれか.

a 左冠動脈前下行枝
b 左冠動脈主幹部
c 左冠動脈回旋枝
d 右冠動脈
e 中隔枝

 

正答率87.3%と決して簡単とはいえない問題です.
左前下行枝は,そこからほぼ垂直に中隔枝が分枝するのが特徴です.
この問題では,矢印の中枢側(先端のすぐ左)にそのような分枝を認めていることから,左前下行枝(LAD)と同定でき,正解はaであることがわかります.
(肋骨の走行が画像で確認でき,患者の尾側かつ左側(≒心尖部の方向)に走行しているのが矢印の血管であることからも,LADと同定できそうです)

 

また,実際の国試本番では「V1,V2,V3,V4に軽度のST低下を認める」という記載があったため,そこから解答にアプローチする方法もありました.
というよりむしろ,僕はこの解き方こそ正攻法だろうと考えています.
(画像を読めるかを純粋に問いたいならば,症例文中で心電図所見は記載せず,設問文を
「心電図で異常を認めたため冠動脈造影検査を行った.矢印で示す血管はどれか.」
とするはずです)

 

このように他の検査も絡めて,
「この患者さんは運動負荷心電図でV1-4誘導に異常所見があるから,造影で前下降枝か中隔枝に狭窄が見つかるんちゃうかな?」
と,予測し,答え合わせをすることで,疾患や各種検査の理解が深まります.
(脳梗塞であれば,症状から病変部を予測しながら頭部MRIを読むなど)
ぜひ様々な科で一症例を通して一貫して勉強する方法を実践してみてください.

 

また,画像の読み方については独学では十分に理解できないこともよくあります.
ぜひ実習中は指導役の先生に「この患者さんの狭窄部位って,前下降枝であっていますか…?」,「梗塞部位って右内包後脚ですか?」と自分なりの読影結果をお伝えしてみましょう.
画像について用語を用いて正しく所見を述べる練習になりますし,
間違っていたとしても,先生が臨床で使える画像の読み方を教えてくださるはずです…!

 

今日の「国試からみる,臨床実習のポイント!」はここまで!
メルマガで紹介した問題の詳しい解説は,
QBonlineや『113回医師国家試験問題解説』でチェックしてみてくださいね!

 

次回は「研修医になって必要なことは問われる」をお送りします.お楽しみに!

 

(編集部 M.T)