国試

[国試受験生向け]【国試体験記】
本当に使えるゴロの作り方

国試まであと1ヵ月半となりました.
みなさんいかがお過ごしでしょうか.

「以前覚えたはずの内容なのに…,問題演習中に全然思い出せない…」
といった,暗記・記憶に関するトラブルで悩んだりしていませんか…?

今回は国試対策のためにゴロを作って対応した先輩の体験談です.
ぜひ参考にしてみてくださいね!


本当に使えるゴロの作り方

J大学 O.Iさん)


● 覚えにくい内容に「ゴロ」を

私が国試対策を始めたのは秋頃でした。
学習しながら気付いたのは、国試の勉強には「どうしても覚えられない範囲」「丸暗記しないと対応できない範囲」があるということです。
そこで、私は国試対策にゴロを取り入れるようにしました。
今回は「本当に使えるゴロの作り方」と称してその方法を皆さんにお教えします!

● ゴロはなるべく作るな!

ご存知の通り、医師国試で求められる知識量はとても膨大です。
私は「医師になるために最も必要な知識は疾患の病態だ」と考えていたため、
自分の脳のメモリはなるべく病態の理解に使うよう心がけていました。
しかし、全ての疾患について、「病態を十分に理解して、さらに重要な項目を暗記する」としていると、いくら時間があっても足りないと感じ始め、
これをきっかけに、ゴロを自分で作ったり、医ンプットを使用したりするようになりました。

ただ、ここでみなさんにお伝えしておきたいのは、
私自身、ゴロを作るのが楽しく沢山作っていましたが、過去問演習や本番で使えたのはそのうちのほんの一握りだけだった、ということです。
ゴロに慣れてしまい、何でもゴロにして覚えようとしてしまうと、
ゴロを作ることにとにかくたくさんの時間を費やすことになります。
でも「多くの時間を費やして作成したけど、使えたのが一部分だけ」というのは本当に割に合いません
見出しにある通り、「ゴロはなるべく作るな!」
ゴロを覚えることだけが勉強ではないことに注意してください。

■ ゴロ作りのポイント1:ゴロは最短・最小限に!

先ほど述べた通り、国家試験で必要になる知識の量は膨大です。
なので、国家試験直前に長~いゴロを覚えている余裕はありません
長いゴロは含まれている知識が多く、安心するのは分かりますが、
試験当日に長いゴロをいちいち確認していたら、試験本番で時間が足りなくなる可能性もあります。
そのため、試験直前でも覚えられる比較的簡単で、かつ必要最低限のゴロを作ることをオススメします

例)「発作性夜間Hb尿症が血管内溶血する疾患であること」を覚えたいという場合

暗記したい内容のエッセンスを取り出して、疾患名や略称の中にこじつけられるところがないか考えるのも、手軽で有効的だと思います。
例えば「血管内溶血→血管の【なか】で赤血球が壊れる」と考えて、発作性夜間Hb尿症の略語であるPNHの一文字を使って『N=なか』と覚えるなどです。

※編集注:「体質性黄疸を呈する疾患のうち、直接ビリルビン優位に上昇するもの」を覚える場合の、「直接→DiRect」という英訳に「Dubin-Johnson症候群とRotor症候群」を結びつけるものなどもいい例でしょうか。

私は特に例2のようなゴロを多く作るように意識していました。
短い内容で連想しやすく、とてもオススメです。

■ ゴロ作りのポイント2:問題の聞き出しとゴロの書き出しを統一する!

これは非常にシンプルで、要するに聞かれやすいキーワードをゴロの見出しにするということです。

例)「結核菌、水痘・帯状疱疹ウイルス、麻疹ウイルスが空気感染で伝播する」ことを覚えたい場合

国試本番で目にする「設問文→選択肢」の流れとゴロの構造を揃えておくことで、
より自然にゴロを思い出すことができるようにしたいので、まず国試過去問を確認します

すると、108B33「空気感染する病原体はどれか。2つ選べ。」のように、「設問文に感染様式→選択肢に病原体」の順で問題中に提示されることがわかります.
なので作るゴロもこれにあわせて,「空気感染→結核菌、水痘・帯状疱疹ウイルス、麻疹ウイルス」になるようにします.
これによって【空気、結局吸います】のような,問題の流れにマッチしたゴロを作ることができるわけです.

自分自身、緊張して国試本番に一瞬頭が真っ白になったのですが、この構造でゴロを統一していたおかげで、なんとか試験中に思い出して正答にたどり着けたこともありました。
国試本番の自分の精神状況は思ったより想像しづらい部分なので、そのあたりに影響されずに使えるゴロづくりを心がけましょう。
自分にとって暗記しにくいからゴロにしているワケですから、覚えやすく、思い出しやすいものにする努力が必要です。

● ゴロを活用して国試を乗り切ろう…!

ゴロを使うのは、あくまで「どうしても覚えられない項目」や
「理屈では考えることが不可能で丸暗記しなければならない項目」です。

そんな項目にぶち当たったときに絞って活用することで、非常に効力を発揮してくれると思います!

みなさんもぜひ自分なりのゴロを作って国試を乗り切ってくださいね!

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