診察ができる vol.2 鑑別診断
研修が始まるまでにやること5選〜春から研修医になるあなたへ〜
みなさまこんにちは!編集のN.M.です。
今回は研修医1年目の先輩から、医師国試合格後から研修が始まるまでにやることを紹介していただきます。
先輩が経験したことや気づきをもとに、合格後の流れや準備すべきアイテムなどをお伝えしていきますので、ぜひご覧ください!
みなさん初めまして、研修医1年目のY.Y.です。
医師国家試験、本当にお疲れ様でした!!
国試を終えてから、勤務初日までの長いようで短い期間、みなさまどのようにお過ごしでしょうか。
旅行、物件探し、引っ越し、研修の準備等・・・やることが盛りだくさんだと思います。
僕自身が「こうすればよかった!」ということも踏まえて、医師国家試験合格後にやることを5つをご紹介したいと思います。
目次①書類関係、引っ越し、郵便転送②物品を揃える③国試の知識を劣化させない勉強④勤務初日から使う手技の勉強⑤病棟業務の知識 |
①書類関係、引っ越し、郵便転送
<入職までの書類関係>
医籍登録については、以前公開されている記事に掲載されていますので、診断書、研修病院への連絡、医師賠償責任保険の加入についてお話します。
ここでは、入職までの書類関係、 引っ越し、郵便転送について軽く紹介していきます!
・診断書
多くの医療機関で書いてもらえますが、私はQ-Assistにお世話になっていたこともあり、赤坂にある盛永先生のクリニックに行きました。
先生の外来は週3ですので、事前に確認することをオススメします。
・研修病院への連絡
14時の合格発表の後すぐにメールか電話でお伝えすることがベストだと思います。しかし、私の場合、合格発表直後から、お世話になった人たちへ連絡をとりまくっており、16時頃に病院の方から合否の確認の電話が届きました。ごめんなさい。
・医師賠償責任保険
意図せず発生する可能性がある医療過誤や事故による損害賠償請求をカバーするための保険です。加入は任意です。
私は、他の書類に追われており、加入は4月半ばでした。
各々の会社が提案する保険に、大差はないように思ったので、自分の直感で決めました。団体割引もあったりするので、自分たちでしっかり調べましょう。
<引っ越し>
まだ引っ越しができていないあなた。3月は繁忙期で引越し料金が馬鹿になりません。引っ越しの一括見積もりサイトを利用しましたが、申し込みをした直後から電話が多発。
見積もりのための訪問予約をして・・・というプロセスにもどかしさがあり、他の手段がないかググっていた時に「くらしのマーケット」に出会いました。口コミも見れるので選びやすかったですし、費用も抑えられました。
<郵便転送>
忘れがちなのが、郵便局での郵便物の転送手続き。これを忘れてしまうと、意外と不便な時があります。手続き後、転送されてきた郵便物の登録情報を適宜、現住所に変更していきましょう。転送してくれる期間は1年間です。
②物品を揃える
さて、学生のうちに買っておくとイイものをご紹介します。
PC | とりあえず、あるとなにかと便利。大学入学時に購入したPCを使っている方々は買い替え時です!6年前のPCと今のPCではスペックが全然違います。 |
マイクロソフトオフィス | 症例発表や症例まとめに使うことが多い。(Googleドキュメントやスプレッドシートでも代用できますが、学会発表の際にパワポでの提出が求められたり、上級医がチェックする際にマイクロソフトオフィスの方がスムーズな場合がありました) |
印鑑 | 処方箋、紹介状などを書く時に必要。 |
ネームタグ | ビヨーンって伸びるやつを買っておくと、スタッフ専用通路などに行く際に便利だったり。 |
白衣、スクラブ |
通気性のいい白衣や消臭加工があるものが暑い夏でも着やすいのでおすすめ。そんな私は、シワになりづらい、コート型の通気性の良くない白衣を着ています。正直、夏場は暑くて着れません。 |
聴診器について、私の病院では病棟に置かれている聴診器を使用することが多く、購入しませんでした。(もちろん自分の聴診器を持っている先生もいます!)
③国試の知識を劣化させない勉強
よく先輩が「国試の知識なんて一瞬で忘れちゃう!」と言ってのですが、本当に一瞬で抜けてしまいます。
そんな私は、ヒッソリ公開されていた、研修Assistの救急コースに出会いました。このコースは徳洲会湘南鎌倉病院の救急ERの先生方による1〜3分の講義動画です。
働き始めの頃は、救急外来で患者を目の前にすると、何を聞くべきか、どこを診察すべきか、など全部忘れてしまい、テンパってしまうことも多々。
例えば、病棟から「大腸がんで入院中の〇〇さんが胸が痛いと言っています。診察お願いします」と電話を受けた場合、なにを考えるべきか?
病棟に向かうまでの道のりで、聴き流せるこの動画を重宝しました。
どんな検査をオーダーするか(採血の項目は?エコー?X線?単純/造影CT?単純/造影MRI?)なども、考えながら見ると楽しいです。
編集コメント
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研修医に役立つ動画コンテンツを配信しておりますので、ぜひご覧ください。
④勤務初日から使う手技の勉強
勤務初日から、看護師さんや上級医から「先生、ルートお願い」「採血お願いします」と頼まれます。
しかし、準備しようにも、何が必要かわからない。だから、近くにいるスタッフさんに恐る恐る声をかけ、トレイに翼状針(針の太さって・・・)やシリンジ(何mLが正解だ・・・)を準備していきます。
聞けるスタッフさんがいればいいのですが、忙しそうにしているときは、すごく聞きづらい。
国試の必修ブロックの初見の問題では、写真付きで、わかってなくても消去法で正解まで導き出せます。しかし、手元に選択肢がない病棟では、スマホやiPad、〇〇マニュアルなどを駆使して正解までたどり着くしかないのです。採血の準備するのも一苦労で、5分とか10分とかが、一瞬で溶けていきます。
そんな時間のロスをなくしたいあなたにオススメなのは、看護がみえるvol.2です。どのようなモノが必要か一目でわかり便利でした。
⑤病棟業務の知識
「病棟業務」という言葉は、研修生活が始まってからしばらく、イメージがわかなかった言葉の1つでした。ざっくりいうと、書類系がメインの業務です。
医学部では習わないけど、働き始めたら必要な業務で、一瞬で時間が溶けていきます。入院診療計画書や同意書の作成(同意書の内容知らないから、説明する医師本人があたふた)で時間が溶け、入院オーダーや指示簿入力で時間が溶け・・・。
外来→入院準備→入院中→退院時の中で起こる書類作成などの流れを全く理解しないまま、業務にあたっていたので、最初の数ヶ月はとても非効率でした。
そうならないためにも、是非、入院から退院までの流れで発生する業務を、なんとなく理解しておくことをおすすめします。知ってるだけで、大分楽になります。
編集コメント
近日中に研修Assistから「はじめての病棟業務」が公開予定です!
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さて、これからなが〜い医者生活の始まりです。
「想像していた研修生活と違う!」「医者になったらモテるって聞いてたけど、全然モテない!」
などいろいろ不満も出てくるかと思います。しかし、まずは、色々やってみること!
積極的に参加して、失敗して、嫌われたり、好かれたり、魅力的な人間であり、先生になって下さいね。応援しています!