
クエスチョン・バンク医師国家試験問題解説
「Ankiで苦手な暗記を克服した!」
本日はそんな医学生T.N.さんの体験記をご紹介します.
「Ankiって評判はいいけど,カードを作るのが大変そう……」そんなイメージをお持ちの方も少なくないのではないでしょうか.編集部でも同様の声を医学生さんから聞いたことがあります.
ところが,GoodnotesやQ-Assistのレジュメを組み合わせることで,驚くほど短時間でAnkiのカードを作れるとのこと.
今回お話を伺ったT.N.さんは,国試勉強をきっかけにAnkiを使い始めましたが,「もっと低学年の頃に知っていれば,CBTや定期試験でも使えたのに……」と後悔するほどに,その効果を感じたようです.
暗記が苦手な方や,Ankiには興味があるけれどまだ手を出せていない方は必読です!
Ankiを使って成績アップ
昭和医科大学 T.N.さん
私がAnkiを使い始めたのは6年生の6月でした.
これまではQ-Assistを利用して,実習前や休みの日にコツコツ勉強していましたが,どんなに勉強しても覚えたものをすぐに忘れてしまっていました.
元々暗記がとても苦手なタイプで,なにか良いツールはないかと調べていたため,Ankiの存在自体は知っていました.ただ,Ankiは当時で3000円ほどとアプリにしては高いように思い,それまでは手を出さずにいたのです.
しかし,マッチングや国試を控えているなか,6年生の6月の時点で,疾患をほとんど覚えられておらず,友人との医学の会話にもついていけない……そんな自分に焦りを感じ,藁にもすがる思いで購入を決めました.
主にGoodnotesにとりこんだQ-AssistのレジュメやQB(クエスチョン・バンク)と合わせて使っていました.QBで間違った問題の疾患や暗記事項をQ-Assistのレジュメから探し,コピー&ペーストをしてAnkiに貼り付けるという方法です.Ankiは作成が面倒くさいと感じる方も多いと思いますが,このやり方であればiPadでAnkiとGoodnotesを2画面にしてコピー&ペーストを繰り返すだけなので,短時間で作成することができます.
特に意識していたことは,単語を1対1対応ではなく,疾患全体を覚えられるように作成することでした.臨床問題を解くためには周辺の知識も覚える必要があると考えたからです.例えばカードの表面に「SLEの症状は?」と記載し,裏面にはQ-Assistで見つけたSLEの症状の画像を貼り付けるという感じです.
私はQBの演習とAnkiの周回を数時間単位で区切って交互に勉強していました.また,iPhoneと同期をすることで電車の移動時間を活用しAnkiを確認していました.
デッキは基本的にQBの単元ごとに分けて作成しましたが,直前期には自分がよく間違える問題や,直前講座の講座ごと,各模試ごとなどに分けて作成していました.
直前期には自分の作成したAnkiを辞書としても使用していました.自分で作成したAnkiは,頻出の部分や苦手な部分,覚えるべき部分が集められているため,検索機能を活用すれば,大量のレジュメから該当部分を探す手間が省けます.
Ankiを使う前までは暗記がとても苦手で,勉強してもすぐ忘れてしまうことが悩みでした.友人の医学の話にもついていけず,どんどん差がついていく一方でしたが,Ankiを始めてから,記憶が頭に残り続ける感覚を初めて実感することができました.もっと早くから使い始めればよかったと後悔しています.
また,他のフラッシュカードアプリとは違い,画像を貼り付けることができる点がAnkiの魅力です.医学では周辺知識や画像での暗記が大切であるため,単語のみの1対1対応ではあまり効果的ではありません.さらに,画像を貼り付けるだけなので作成時間の短縮に繋がります.
Ankiは勉強しているはずなのに全然覚えられない,勉強したはずの知識がすぐに抜けてしまうという私のような人に特に効果的だと思います.暗記は医学の勉強には欠かせないもの.値段の高さから敬遠されがちですが,それ以上の価値が十分にあると思っています.ぜひ,早めの時期からAnkiを使って成績アップしてください.
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【全学年向け】「Anki」を活用したデジタルノートの作り方!
また,Ankiと組み合わせるのにおすすめなQ-AssistとQBの詳細もぜひ見てみてくださいね.