[5~6年生向け]【国試体験記】勉強方法を紹介!心電図検定2級体験記
こんにちは,メディックメディア編集部のYです.
皆さん,心電図検定は受験しましたか?
今春,研修医になった先輩による,心電図検定2級の受験体験記をお届けします.
申し込みから勉強,国試対策への活用まで網羅的に語っていただきました.
先輩の経験談を参考に,ぜひ心電図検定にチャレンジしてみてください!
国試対策にも活きる!心電図検定体験記
東邦大学 C.U.さん
■なぜ心電図検定を受けたのか?
私が心電図検定を初めて知ったのは,5年生の秋、友達の話がきっかけでした.「履歴書に書ける」「周りも受けている」「心電図が読めるようになる」と聞き,「大学受験でいうところの英検みたいなものか」と興味を持ったものの,その年の申し込みには間に合わず断念しました.
やがて6年生の9月.実習・OSCE・卒業試験・マッチングを無事に終え時間ができたタイミングで,「やるなら今だ!」と受験を決めました.
■受験級の決定,申し込み
最初のステップである3級と,6年生になり多くの友人も受験していた2級のどちらを受けるべきか,迷いました.「5年生で3級を取った同級生に1年遅れで追いつくのは悔しい」「せっかくならレベルを上げたい」という気持ちと,「検定料もそれなりに高い(2級は8,000円・3級は6,000円)ので最初から2級に挑戦したい」という事情の間で悩みました.最終的に「背水の陣」の覚悟で最初の受験から2級に挑戦することにしました.
心電図検定は申し込みが最初の難所です.ここで申し込みができないと,来年の検定までチャンスを待たなくてはなりません!
あらかじめ日本不整脈心電学会でマイページを作り,会場・級ごとに決められた日時に申し込みをします.人気のある検定のため、準備して申し込みに臨むことが大切だと思います.
私はパソコン・iPad・スマホと自分が持てる全ての電子機器を起動させ,申し込み開始時刻から実に40分経ってようやくパソコンからアクセスがつながり,東京の会場を申し込むことができました.
■勉強に使った教材4選
XやInstagramで心電図マイスターや心電図検定受験生をフォローして,みんながどんな教材を使っているのか情報を集めました。
色々調べたのち,公式問題集を購入することに決め,参考書は「みんなが持っていそうで読みやすそうなもの」という基準で選ぶことにしました.
実際に使った教材は以下の4点です.
①Q-Assist循環器のレジュメ
循環器の基本事項や疾患が体系的にまとまっており,ベースとなる知識を得られました.
②『レジデントのためのこれだけ心電図』(日本医事新報社)
とにかく読みやすい!通読向きだと思います.
③『改訂3版 心電図検定2級/3級 公式問題集&ガイド』(メディカ出版)
みんな持っているようです.問題演習に使いました.
④Chat GPT(無料版)
解説を読んでも分からないところを理解できるまで繰り返し聞きました.
■勉強スケジュール
| 時期 | やったこと |
| 5年生 | Q-Assistを視聴する |
| 6年生9月 | 心電図検定申し込み教材選び |
| 6年生10月 | 参考書を1周通読する |
| 6年生11月 | 公式問題集を1周する |
| 6年生12月上旬 | 公式問題集を周回する |
| 6年生12月中旬 | 心電図検定試験当日 |
■実際の勉強方法(全部で65時間程度)
①ベースとなる循環器の知識を入れる:Q-Assist 循環器
取り組んだ時期:5年生
かかった時間:動画約20時間を約1ヶ月かけて視聴
やったこと:平日の実習後、1日2時間ずつくらい動画を見る
サブプリントで見た範囲を復習する
私は5年生の時に国試勉強の一環でQ-Assitを視聴していました.
全部で約20時間ある動画ですが,心電図検定に備えるなら,01心臓総論、03不整脈、04虚血性心疾患の約8時間分(余裕があれば07心筋疾患,08心膜疾患で+2時間)はぜひとも見ておくと良いと思います(※時間数は講座改訂前)
「上室性」「脚ブロック」などの言葉の意味を知らずに心電図から始めてしまうと,知らないことを知らない言葉で勉強することになりかなり苦しいと思います.
②心電図の読み方の基本を押さえる:『レジデントのためのこれだけ心電図』
取り組んだ時期:6年生の10月
かかった時間:1周読み終わるのに3週間
やったこと:1日10分〜1時間くらいのペースで読み進める
約3週間かけて電車の中や図書館で読み進めました.この本で初めて知ったことはQ-Assistのレジュメに追記するようにしていました.
③実際の出題形式に慣れる:心電図検定公式問題集
取り組んだ時期:6年生11月に1周目
6年生の12月、直前期に2〜5周目
やったこと:5周
1周目:1日30分14問ずつ解く.この時点で正答率は半分くらい.
2周目:間違った問題だけを解いて,解説をよく読む.気になることはQ-Assistのレジュメに戻り,それでも分からないことはChatGPTに聞く.
3周目:再度問題集を全て頭から解いてみる.正解できるまで繰り返す.
4周目:今度は選択肢を見ずに,心電図だけを見て主要な所見を指摘できるか書き出してみる.書けないところは「 」のようにスペースを作っておいて,再度書けるかトライ.
5周目:再度問題集を頭から解いてみる.この時点でもまだよく分からないことをChatGPTに聞く.
公式問題集は111問ありました.フリクションのペンでゴリゴリ書き込みながら勉強を進めました.
④1問を深掘りする:Chat GPT無料版
公式問題集の解説を理解しきれないとき,「なぜその所見になるのか」「どの誘導で見られる波形なのか」「鑑別のポイントはなにか」をChat GPTに徹底的に質問しました.
勉強にAIを使うことについては情報リテラシーの観点からも賛否両論があると思います.私は限られた勉強時間の中で,どんなトンチンカンなことを聞いても,どんな基礎的な内容でも,どんな時間帯であっても,数秒でそれなりに整理された答えを返してくれるAIに何度も助けられてきました.
もちろん全てを鵜呑みにするのではなく,自分で考えたり調べたりする姿勢は大切ですが,心電図への理解を深める一助として上手に活用できると良いのではないかと思います.

■心電図検定を受けて得られたこと
自分で受けることを決めた検定ではありましたが,疲れていて勉強が手につかない日などは心電図検定の勉強があることを重荷に感じたこともありました.
一方で,これまではただのジグザグの線でしかなかった波形が,意味を持った線として見えはじめる瞬間は好奇心が満たされとても面白く感じました.
検定当日は,不安なところもありながらも概ね「やりきった!」という気持ちで試験を終えることができました.
さらに大きかったのはその後の変化です.
心電図検定受験から間髪おかず医師国家試験の模試・勉強が待っていましたが,心電図検定にあてていた時間や熱量をそのままスムーズに国家試験対策に投入することができました.
また,国試レベルの心電図なら必ず解けるいう自信がつき,国試当日まで循環器は安定した得点源にすることができました.
医師国家試験の翌日,無事,心電図検定2級合格を確認しました.大きな達成感と喜びを味わいながら春休みを迎えることができました.
振り返ってみると,心電図検定の勉強は単なる資格対策にとどまらず国家試験の勉強の質を高める良いスイッチになっていたと感じています.
心電図検定2級を受験して本当に良かったと思っていますし,来年は1級にも挑戦したいと考えています.
■後輩へのメッセージ
ここまで読んでくださったみなさんは,きっと「心電図検定を受けてみたい」と思い始めているのではないでしょうか?
最初はただのジグザグの線にしか見えなかったものが,意味を持った波形として見えはじめる過程はとても楽しいものだと思います.
だからこそ,心電図が面白いと思えるまで,諦めずにぜひ勉強を続けてみてください.
心電図をひとつの武器にして,みなさんの強みを増やしていきましょう!


