[6年生]マッチング試験 直前期特集 その4体験記:「自分を売り込む意識」を忘れずに!

みなさんこんにちは!S藤です.
マッチング体験記,第二弾をお送りします.

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「自分を売り込む意識」を忘れずに!
(T大学 K.Sさん)
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◆徹底的に「顔を売る」病院見学

病院見学が自己アピールの場であることはもはや言うまでもありませんが,
やはり,病院側に自分のことを覚えてもらわない限り,マッチングを制するのは難しいと思います.
そのため,第一志望の病院については,
履歴書に書く欄をふまえて異なる科を五年の夏,次の年の春,マッチングの時期の直前と3回見学し,見学説明会にも参加しました.
直前に見学に来る学生は記憶に残ってもらえていることが多いのでマッチング試験を受ける前に見学することもお勧めします.

ただし,当たり前のことですが,何回も行きさえすればいいわけではありません.目的はあくまでも,顔を覚えてもらうことです.
大学の実習で,気配を消すことに慣れてしまっている人は認識を改めた方が良いです.
◆研修医に密着し,採用のキーマンにアプローチする

見学中は,こんな学生に見学されたくないと思わせる言動を慎むのは言うまでもありませんが,遠慮しすぎてもいけません.
無能さを知られたくないとか,もう少し勉強してからと思い見学を先延ばしにしていたら申込期間が終わっていた,という話をよく聞きます.勿体ない話です.相手はプロであり,所詮,学生のやることだという認識です.
恥をかいてもひるまず,積極的に前へ出る姿勢が評価されます.できれば採用のキーマンに自分を売り込みましょう.

また,少なくとも研修医の話はよく聞きましょう.研修生活や試験対策等,生きた情報を
得ることができます.
僕は研修医から過去問やお守りまでいただきました.
◆履歴書を出すタイミングもポイント

履歴書を出すタイミングですが,締め切りに近いほうがいいと思います.
なぜなら早い方が面接の順番が早くなり,その人を基準に面接点が出される可能性が高く高得点が出にくいという話があります.ただしくれぐれも締切に遅れないように.
◆学科試験,小論文に足を引っ張られないように

他の学生と比べて学科や小論文の出来があまりにも悪いと,
どんなに病院見学や面接での印象が良くても,
口先ばかり,見掛け倒しの奴と思われてしまいます.

マッチングの段階で専門的な知識をたくさん持っている必要はありませんが,
平均的な学生として勉強していれば解ける問題を落とすことは,
普段の学習態度が悪く,不まじめ,と取られてしまっても仕方がないのです.
入手した過去問と,QBメジャー科の一周目問題はしっかりやっておきましょう
◆面接は多少演じてもよい

面接対策としては,自分の将来のビジョンをしっかりと持ち,突っ込まれても大丈夫なように具体的に考えておくことです.
僕は将来やりたいことがとくに決まっているわけではなかったのですが,面接用に自分の一つの将来像を作り上げて,架空の自分についてストーリーを考えて面接に臨みました
まだ決まってないからどうしよう,というよりははるかにマシだと思われます.

病院側は研究熱心な人が好きだと思います.将来は大学院に行きたい等と言うと(よほど人手の足りない田舎の病院でない限り)「おっ」と思ってもらえると思います.

自分の志望科がはっきり決まっている人への注意点ですが,決まっているからといって他のことに興味ありませんというふうに取られると不利になります.
たとえば外科志望で外科のことばかり話すと,産婦人科医の面接官は「自分の科を適当に回ってもらっては困る」と思うかもしれません.
僕は志望科を聞かれたら「血液や神経に興味がありますが,回るからにはどの科も一生懸命勉強したいと思います」と言っていました.
◆「採用試験で終わり」ではない

自分をアピールする場は,病院見学や採用試験だけではありません.採用試験後のダメ押し,という方法もあります.
僕は,どうしてもその病院に行きたい,という手紙を送りました.
自分の周りでここまでやる人があまりに少ないことに驚きました.
誰にでもできることです.大切なのは,手間を惜しんではいけない,ということです
◆これから試験を受ける学生さんへ

これからの夏休み期間に病院の試験をいくつか受け,秋になるといよいよ希望順位登録です.
ここでは純粋に行きたい順に1位から順位をつけましょう
アンマッチを恐れて行きたい順に書かないと,
マッチ後は辞退ができないので,絶対に後悔することになります.
途中で中間公表がありますが,学生側にとってはそこまで意味のあるイベントではないので,このあたりで作戦などは存在しません.
10月の終わりにマッチ結果が公表されます.
アンマッチだった場合は速やかに空いている病院を探しましょう.
意外と人気のある病院に空きがあることがあります.

マッチング,不安なこともあると思いますが,
やってみればなんとかなります.
やれることはなんでもやり,アンマッチを恐れずに,
一番行きたい病院にチャレンジして下さい!

—–
体験記は,以上です.
みんながやっていることに流されるだけではなく,自分を売り込むためにできることはなにか?こう考えたK.Sさんは病院からも頼もしく見えたのではないでしょうか.

自分を印象づける一工夫,みなさんもぜひ,考えてみてくださいね!
(編集部S)

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