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[5年生向け]国試からみる,臨床実習のポイント!(その5)実習と画像問題

こんにちは,編集部のA.Mです.
「国試からみる,臨床実習のポイント!」もついに5回目となりました.
今日は「実習と画像問題」のタイトルでお送りします.

■実習でしか見れない画像がたくさんある!

前回のメルマガでは,
「実習にあわせて過去問演習すると,
症状,所見,検査や治療,その他の対応のイメージがつきやすい!」という話をしました.
https://informa.medilink-study.com/web-informa/post14494.html/

しかし「実習に合わせて過去問演習」をするメリットは,
実はそれだけではないのです…!
ということで,今回も112回の問題をみてみましょう.

【11D6】
ある患者に対して処置を行った後の腹部X線写真を示す.

この患者の疾患として考えられるのはどれか.
a イレウス
b Crohn 病
c 食道静脈瘤
d 総胆管結石
e 非閉塞性腸管虚血症

正答率が59.1%と意外と低いこの疾患.
みなさん正解がわかりますか?
イレウスに対する処置後かと思いきやドレナージチューブを辿った先,
肝臓の方へと向かっていますね.
ということで正解はdでした.

この系統の問題,近年よく出題されます.
診断するための画像は教科書には載っていますが,
処置後の画像ってなかなか載っていないですよね.
でも,ステント留置などした後は必ずX線撮影して位置を確認しているはず.
「へ~写真撮るんだ~」で終わらせず,結果をちゃんと確認しましょう

では今回はもう一問.

【112D52】
78歳の女性.左股関節痛のため救急車で搬入された.本日朝,正座をしていて立ち上がろうとしたときに,バランスを崩して転倒し,痛みのため歩行不能となった.8 ヵ月前に左変形性股関節症に対する左人工股関節全置換術を受け,術後経過は良好で,股関節に痛みを感じることなく歩行できていた.既往歴に特記すべきことはない.左股関節は屈曲,内転,内旋位をとっている.血液生化学所見に異常を認めない.股関節のX線写真を示す.

初期対応として適切なのはどれか.
a 関節造影
b 関節穿刺
c 左下肢のギプス固定
d 左股関節の徒手整復
e 左下肢の持続鋼線牽引

今までも人工股関節の問題(手術適応などを問う内容)は出題されたことありますが,
一歩進んで,その人工股関節置換術後の異常を画像つきで問われたのは
初めてだったのではないでしょうか.
正解はd,正答率は76.5%とまずまず…(やや低い?)
こういった治療後に生じうる合併症や異常は,よっぽど重要なものでない限り
実習以外で勉強することはなかなか難しいと思います.

■画像への苦手意識を払拭しよう!

さて,国試対策を始める前の学生さんの中には,
画像に苦手意識をもっている方もいらっしゃるのではないでしょうか.
実習は多くの症例に触れられる絶好の機会です.
画像への苦手意識をなくすために,
たくさん画像を見て画像に慣れてください.

そのためにも,まずは実習で回る科の過去問を問いてみて,
苦手としているポイントを確認しましょう.
そして実習中に見れる画像は積極的に見ていきましょう.
ポイントとして次のことを挙げてみます.
参考にしてみてください.

●問題文に用語としてしか出てこない画像を実際に見てみる.
過去問に出てきたことのない画像に対応できるようになります.
●CT,MRIなどで頭部・胸部・腹部の血管や臓器を追いかけてみる.
結構いいトレーニングになるうえに,解剖も学べます!

また,先生に質問できる場合は,
診断に有用なポイント,見逃してはいけないポイントなどを聞けると良いですね.
臨床実習でしか学べない画像をできるだけ多く見て国試対策に役立てましょう.

今日はここまで.次は最終回.
私が個人的に気になった問題をお送りします.
それではまた来週.

★メルマガで紹介した問題の詳しい解説は,
QBオンラインや『112回医師国家試験問題解説』でチェック!


(編集部A.M)

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