イヤーノート2025(電子版)
第114回 医師国家試験【体験記】GoodNotes+「QBオンライン」で知識を持ち歩く!
こんにちは,編集K.Aです.
本日は,デジタルデバイスを活用して,実習から国試まで使えるまとめノートを作った
先輩の国試体験記をお送りします.
第114回 医師国家試験【体験記】
GoodNotes+「QBオンライン」で知識を持ち歩く!
(東邦大学 Mさん)
医学生の勉強のデジタル化が進む中,
皆さんはどのように電子媒体を使っているでしょうか.
私は,5年生の夏前までは予備校の講義動画を見て紙教材に板書を転記していました.
実習先が大学キャンパスではない附属病院になったとき,
電車通学なのに紙の教材を全て持っていくのは大変,
だけどスキマ時間に復習したい!と思い立ったのが始まりで,
夏頃からは電子媒体を使って勉強をするようになりました.
★教材をスキャンしてGoodNotesに★
まず,それまで使った紙教材をスキャンし,
GoodNotes(*1)に保存してiPadで管理するようにしました.
私の大学では夏と冬に国家試験の過去問5年分を範囲とした試験があるので,
冬の試験を目安に過去問3年分と『クエスチョン・バンク』(以下『QB』)の一周目問題だけは
絶対に完璧にしようと目標を決めました.
ポリクリを周りながら,合間にPDF化したノートを確認しつつ
「QBオンライン」で1周目問題を演習しました.
「QBオンライン」を演習するときはiPadを横画面にして
split view機能を使って2画面にするのがおすすめです.
「QBオンライン」の解説文や表をドラッグするとそのままGoodNotesにコピペができます.
このように「QBオンライン」を解きながら,
覚えておきたい表や苦手な疾患の解説をスクリーンショットやコピペでPDFノートの該当箇所に貼り付け,自分だけの臓器別ノートを作りました.
さらに苦手な疾患は『year note』や「医ンプット」のゴロを
スクリーンショットして貼り付けました.
(*1)編集注:iOS/Mac OS用の有料ノートアプリ.2020年7月現在は「GoodNotes5」が配信されている.
★デジタル勉強法の強み★
ノートに書き込むとき,1周目の復習の時は
黄色の蛍光ペンで苦手な箇所に線を引いていました.
ノートを何回か読んだあとや2周目以降にしっかりと覚えていきたいときは,
暗記したい箇所に緑ペンで線を引き,
i暗記シート(*2)というデジタル赤シートアプリを併用して復習しました.
(*2) 編集注:2020年7月現在,アップデート版の「イルカの暗記シート」が配信されている.
ページによってはこのように画像だけを集めて目に焼き付けていました.
GoodNotesで管理をすることで,iPadだけでなくスマホでも,
いつでもノートが見られるようになりました.
周りの同級生が重い紙の参考書を持ってきている中,
最小限の荷物でどこでも復習できるのはかなり強みだと思います.
6年生になってからも情報を一元化したノートを見るだけで,
インプットの作業が完了するのでとても楽ですし,
何度も同じページを開くので目に焼きつきました.
もちろん国試当日の合間時間もいつも持ち歩いているiPadを開くだけなので,
あれもこれも…とならずに済みました.
★実習科目と勉強科目をあえて別にする★
夏~秋まではとにかくこの臓器別ノートを作りつつ,
「QBオンライン」のメジャー,マイナーの1周目問題を1周しました.
その後,冬までにメジャーを2周,6年生の春までにメジャーを3周しました.
私は実習の合間に「QBオンライン」で1周目問題を解きつつ
(1日50問などスキマ時間の多さに合わせてノルマを決めていました)
ノートを作る
→実習後の電車の中やその日の夜に黄色い蛍光ペンを引いた箇所を復習する
→2周目以降はノートに緑ペンを引く
→「QBオンライン」の△,×を解きなおす
→暗記シートで復習する
というサイクルを作りました.
実習で回っている科に合わせて同じ科目を勉強している人もいましたが,
それだとどうしても実習で回る日数に合わせなければならず,
それよりも私は自分の苦手な科目ほど時間をかけるべきだと考えていたので,
あえて実習とはサイクルを合わせず,独立して勉強計画を立てていました.
本当はポリクリが始まるまでに講義動画を見終え,
夏までに「QBオンライン」の1周目問題をマスターするのが理想でした…が,
電子媒体を使い始めてから効率的に勉強できるようになったこともあり,
(もっと早くから便利なことに気づけばよかった…)
多少遅れても周りよりは勉強進度は早いほうだったかなと思うので,
自分の勉強スピードを把握して自分なりに計画を立てることが
一番大事なのではないかと思います.
これからポリクリや国家試験を迎える皆さんも,是非真似をしてみてください!
(編集部 K.A)