国試

[6年生向け]第116回医師国試【体験記】国試の点数がド平均だった ごくごく普通の人の国試対策スケジュール

6月に入り,暦の上でも夏が始まりました.

117回国試受験生のみなさんの中には,国試対策を始めてみたはいいものの,これからどういうスケジュール感で勉強をすすめればいいのか不安…,まわりにはもっと進んでいる人もいる…,という方もいらっしゃるかもしれませんね.

本日紹介するのは,演習量も成績も「普通」を自称する先輩の体験記です.国試勉強の「普通」がわからない受験生の方,早めにイメージを掴んでおきたい4,5年生の方も必読です!

QBonlineの機能 成績表示
自分と周りの学習状況がくらべられるQB onlineの機能.成績も演習量も真ん中くらい.
(※編集注:後にあるように、Mさんは、1周目の演習を紙の書籍で行っていますので、実際の演習数(問)は上のプロットよりも多くなっております。ご参考にされる際にはご注意ください。)

国試の点数がド平均だった
ごくごく普通の人の国試対策スケジュール
順天堂大学 Mさん


医師国試対策 5・6年生の学習スケジュール
Mさんの5・6年時スケジュール

〜5年生 3月

Q-Assist :メジャー3/4ほど視聴,マイナー未視聴
問題演習:Q-Assistの演習問題のみ

コロナ期間中で大学の実習もほとんどなかったため,2月までは周りと同じようにQ-Assistを進めていたつもりでした.が,だらだらと見てしまっていたため,メジャー科目も1周見終わっていませんでした.

そんな中一個上の学年の国試が終わり,焦りも出始め毎日少しでも動画を見ることにしました.それと並行してQBを紙で解き始めました.

この時期から段々と周りの受験生も国試対策に本腰を入れ出すため不安は出てきますが,自分は毎日決めた分量をこなすことに主眼を置き,その日にやることが終わったら帰るようにしたので勉強時間などはあまり意識していませんでした.

6年生 4~7月

Q-Assist:メジャー,マイナーを一通り視聴
QB(紙):メジャー+産婦小児などを一通り目を通した状態に
TECOM1受験

実習も再開し,病院見学などもできるようになったので忙しくはなっていましたが,時間の合間に動画をみるなどして,メジャー科目は1周,マイナー科目も大体見終わっていました.

QBは,マイナー科目以外はひととおり解いて目を通したという状態にしていました.この時期は復習などあまりせずただひたすら解き進めていました.

また受験生全体の中での自分の位置を確認するために5月にTECOM1を受験しました.

8月~10月

卒業試験やマッチング試験の受験などの勉強メイン

QB(紙):マイナーを一通り演習

自分の大学では卒業試験が8月から約2ヵ月ほど続くため,一旦QBの演習を止め,卒業試験の過去問演習に切り替えました.

また自分はマッチング試験も受験したため,時間的にはあまり余裕がありませんでしたが,隙間時間にQBマイナーを一通り解きました.

11月

息抜きしつつ,TECOM3受験

卒業試験も終わり,束の間の息抜きのはずが結局11月は旅行などで日々の勉強時間は大幅に減ってしまいました.そんな中でも,毎日30分程度,QBのミニテストで全分野から50問ランダムで選び,8割正解を目指して解いていくなど何かしら医学に触れようとはしていました.

そんな中TECOM3を受験し,夏までの知識がほぼ抜けていることに気づき少し焦りはじめました.

12月前半

QBオンライン:メジャー,マイナーの1周目問題を解き直し

とりあえず国試の全体像を把握するために,紙からQB onlineに切り替え,1周目問題を毎日1科目ずつ解き進めていました.1周目問題は各科目多くても80問程度なので1日で1科目分終わらせることができます.その中で気になった問題は問題セットに入れてあとで見直せるようにしました.

QBオンラインのブックマーク機能
QB onlineの問題セット機能を活用

12月後半

QB online:公衆衛生,必修を1周すると同時に苦手な科目や分野の問題を解いていく

大学の国試対策講義で予備校の先生が公衆衛生と必修の大切さを強調していたので,QB公衆衛生とQB必修を解き進めました.どちらも1周目問題だけでなく全問題を演習するようにしました.公衆衛生は取り組みやすいため,動画を見ずにいきなり問題を解き始めました.1日100問程度解いて行けば1週間程度でQB公衆衛生を1周できるので,結果的には5周分ほど演習したと思います.

1月

お正月に発売されるmedu4の究極マップを始める.

それ以外の時間は回数別111~115回を紙のQBで演習したり,QB公衆衛生・QB必修などを解く.
TECOM4受験

お正月に国試対策のまとめ動画が発売されるので,箱根駅伝などを見ながら視聴しました.余った時間に回数別(111回~115回)を時間を決めて演習していました.結局回数別は1回普通に解くのと,間違えた問題の復習をしました.間違えた問題の復習についてはQB onlineの問題セット機能にフォルダ機能が追加されたので活用していました.

この間も毎日公衆衛生の問題には触れるようにはしていました.朝起きた後に1時間程度公衆衛生の問題を解いていました.公衆衛生は反射的に解ける問題も多いので,朝あまりやる気の起きない時間帯にやってしまうのがおすすめです.

2月

究極マップを高速で見直したり,模試の復習や過去問の間違えやすい箇所を繰り返し解く

いよいよ国試まで1週間を切り,かなり精神的にも追い詰められていましたが,あれこれ考えてもしょうがないと割り切り,朝早く起きることと体調にだけ気をつけていました.この時期には問題を解いていても集中できないことがありましたが,そんなときは思い切って休憩してしまうのが有効でした.
前日などはホテルで同級生と大事なところを確認したりしました.振り返るとここで確認したことが国試で出たりしたので,他の人と確認することは大事です.

◯ 具体的な勉強法について

前述の通り主にQBをメインに使って演習していたのでQBを使う人向けになってしまいますが,結果1.5周程演習しました.
Q-Assistを先に見ていたのでそのテキストを基本的に参照として使っていました.QBで問題を解き,間違えた問題の解説のポイントやyearnoteなどで調べたことをQ-Assistのテキストに書き込んで情報を集約していました.

ここで書き込んだテキストは何度も見直すことができるため,卒業試験前や国試直前期に活躍しました.何度も見返していると自然と覚えていく上,自分が欲しい情報が大体どこらへんに載っているかがわかるようにもなっていくので時間短縮にもなります.
ちょっとした小技ですが,Q-AssistのテキストのPDFは目次の見出しから各ページにジャンプできる機能があるため.ページをスクロールする必要がなく素早く見つけることができます.

Q-Assist テキストの書き込み例
Q-Assistのテキストに情報を集約 

◯ まとめ

私が国試対策に取り組み始めたのは6年生の始めごろからと周りと比べても普通のペースだったと思います.演習量も1.5周とごくごく普通で模試の成績も普通でした.自分的には,ギリギリを攻めることなく,またやりすぎることなく,無理なく普通のペースで合格したいと思っていたので結果には満足です.コロナで医学生全体の進度が早くなっていると言われていた中,例に漏れず自分の大学にも進度が早い人がいましたが,結局しっかりと自分のペースを最後まで保つことが大事だと思いました.
また教材に関しては,自分はQ-Assistをずっと使っていましたが,あれこれと手を出しすぎず,他の予備校の教材を使っている方はそのまま自分の慣れ親しんだものを繰り返しずっと使い続けることが大切だと思います.

いずれにしても,自分の気に入った教材を適切なペースでこなしていけば国家試験に合格するだけの実力は十分につくのではないかと思います.

本稿はあくまでも一例として,参考になれば幸いです.

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