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115回医師国家試験【体験記】コロナ禍での勉強法
こんにちは.編集M.Dです.
なかなかコロナが収束せず,我慢の日々が続いていますね.
思うように勉強がはかどらず,苦しんでいる方もいらっしゃるかと思います.
そこで前回の115回国試を合格された先輩に,コロナ禍でどのように勉強をしていったのかをお聞きしました.
勉強法に悩んでいる方の参考になれば幸いです.
コロナ禍での勉強法
聖マリアンナ医科大学 Y.Oさん
私は,昨年行われた114回医師国家試験で不合格になってしまい,1年間メディックスペースという予備校に通いました.
そんな中,コロナが流行し,思うように勉強ができず苦しむ時もありましたが,オンラインを活用するなどの工夫をしてモチベーションを保つことができました.
その苦しい状況をどのように打破していったのか,どのようにモチベーションを保ち勉強していたのかを時系列で紹介していきたいと思います.
【4~7月:Q-Assistを活用】
4~7月は正直なところ,傷心しきっていました.私は学生時代,成績は良くはありませんでしたが,コツコツ勉強していたタイプだったので,国試に落ちてしまったことがショックで立ち直るのに時間がかかりました.
しかし,落ち込んでいても現状は変わらないので,その中でもやれることはやろうと思い,取り組んでいました.
具体的には,6月までにメジャー科のビデオ講座,7月の1ヵ月でマイナー科のビデオ講座を見ました.
私は「Q-Assist」(以下,「QA」)を活用していましたが,1講座が10分程度と短いので,飽きずに集中して見ることができました.
また,おすすめしたいのがビデオ講座とともに閲覧することのできるサブプリントです.
サブプリントはビデオの内容が穴埋め形式になっているので,ビデオを見終えた後に,サブプリントをダウンロードしてテスト形式で知識の確認をしていました.
【8月~9月:オンライン勉強会を開催】
この時期から本格的にコロナが流行し,いよいよ予備校にも通いづらくなってきました.
この時期から,私がやっていて本当に良かったと感じたのが,zoomというアプリを使用しての友人同士でのオンライン勉強会です.
勉強会をすると良いと先生に前々からアドバイスを頂いていたこともあり,9月の模試で良い成績を出すために,友人同士で集まってやってみようとなり始めました.
頻度としては週に1~2回,1回2時間程度,メジャー科のみで,「QA」のサブプリントを用いて,サブプリントから問題を出し合う形式で行っていました.
友人と知識について確認していると,自分がわかっていない点,間違えていた解釈などを発見することができ,1人の時よりも深く理解することができました.
そして9月の模試では全員,合格点に達することができ,自分たちの勉強方法に対する自信にも繋がりました.
【10月~12月:模試を使った勉強会】
12月に2回模試があったので,10月からはその模試に向けて勉強を行っていました.
この時も夏と同様にサブプリントを用いて勉強会を行っていたのですが,今回はマイナー科と公衆衛生をメインに行なっていました.
この2ヵ月で手薄になりがちなマイナー科を深く学ぶことで,マイナー科に対する苦手意識がなくなり夏の模試よりも点数を伸ばすことができました.
本番同様に模試を受け,模試のあとは勉強会で,友人と模試の復習も欠かさずに行いました.
勉強会ではどうして間違えたのかを1問1問話し合い,みんなと足並みを揃えて勉強していきました.
【直前期(年明け〜2月):オンライン自習室,朝の勉強会】
直前期はコロナ感染の面からも,一切外出しないで勉強を行っていました.
その時に活用して良かったと感じたのがオンライン自習室です.
少しシュールなのですが,友人と1日中,zoomでオンライン自習室を開いておいて,勉強している様子を各自映すようにしていました.
オンライン自習室はだいたい15人ぐらい参加しておりましたが,特に時間を決めず,出入り自由にしていたため,常にいたのは7,8人でした.
ルールを決めすぎずに行ったのが続いた秘訣だと思います.
また,オンライン自習室を利用することで,外出せずとも孤独を感じずに,十分な勉強時間を集中して確保することができました.
また,この時期からは別途毎朝8時から9時まで,2,3人でオンライン勉強会を行うようにしていました(国試の開始時間に合わせて8時にしていました).
この勉強会ではすべての科目をサブプリントで復習していきました.
自習する前に友人と勉強会をすることで,モチベーションも上げることにも,早起きする習慣をつけることにも繋がりました.
【国試当日】
国試当日は緊張していましたが,普段から友人と勉強会をしていたこともあり,不思議とみんなで戦っている感覚があり,去年よりも落ち着いて挑むことができました.
本番中焦った時も勉強会を思い出して,この問題はみんなもわからないだろう,と自信を持って進んでいくことができました.
勉強面だけでなく,メンタル面でも勉強会に救われたと感じました.
そして無事,合格することができました.
【友人とのオンライン勉強会を振り返ってみて】
勉強会のメンバーは固定のメンバーが居る,というわけではありませんでした.
その都度やりたい人で集まる,という形式で,基本的には2,3人の少人数で行っていました.
勉強会がストレスになってはもったいないので,やりたいときに参加する,自分の勉強に集中したいときは参加しない,など柔軟に対応していくことが大切だったと感じます.
また,TwitterなどのSNSでも勉強会のメンバーを募って,面識の無い方と顔出しせずに声のみで勉強会を行っている友人もいました(私はしませんでしたが・・・).
コロナ禍なので,できることが狭まってしまう,と感じることもありましたが,この状況だからこそ,オンラインを使うことでの選択肢は広がると思います.
同じ目標に向かって一緒に頑張る友人がいることは,一生の財産です.
つらい状況だからこそ,前向きに,支え合って乗り越えられるように,この体験記が役に立つことを願っています.