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【医師国家試験】不合格だったあなたへ──今できる5つのアクション

医師国家試験を受験された皆さん,本当にお疲れさまでした.

残念ながら不合格という結果になってしまった方につきましては,今はさまざまな感情が入り混じっていることと思います.

何を隠そう,本稿を執筆している私自身も去年の国試に落ちてしまい,国試浪人を行なっていました.

私も経験しましたが,今は大変おつらいことと思います.ですが,この経験をどう乗り越えるかが,今後を大きく変えていきます.

この記事では,私の経験をもとに,国試不合格から次に進むために「今できること」を具体的にお伝えします.

気持ちの整理から学習環境の整備アルバイトの選び方まで,すぐに実践できるアクションを紹介するので,ぜひ参考にしてください.

◆目次◆

(1)自身の精神的なケアを優先する

不合格となった今,何より大変なことは気持ちの整理だと思います.

私自身も不合格直後には「これからどうすればいいのか」という不安を強く感じていました.

悔しさや不安が押し寄せ,勉強を再開しようにも気持ちが追いつかない.でも勉強をしなければと焦る気持ちもある.その二律背反,痛いほどよくわかります.

心の整理ができていないと言う方.今は焦って動くよりも,

国試を頑張った自分をまずは褒めてあげ,好きなことをして過ごしてみたり

家族や友人,先輩など,信頼できる人に話を聞いてもらったり

必要に応じて心療内科や精神科などで専門家のサポートを受けたり

そういった形で精神的に立て直すことが大切です.

気分が沈んでとてもつらいこの時期,誰かを頼ることは,サポートを受けることは,決して恥ずかしいことではありません.

傷ついた自分を労って,自身のメンタルケアを何より優先しましょう

自分のメンタルケアが大切

(2)予備校を検討する

勉強の意思が固まった際に多くの国浪生が検討するのは,予備校の利用ではないでしょうか.

私も2月の不合格がほぼ確定した段階で,予備校を探して片っ端から問い合わせを行いました.

予備校は,特に通学型のものだと2月中に定員に達してしまうこともあるため,少しでも利用を検討されている方は早めのアクションをとることをお勧めします

ここでは,予備校の種類とそれぞれの特徴や価格感(私が問い合わせを行った2024年時点のもの)を解説します.

① 通学型の国試対策予備校

校舎に通学して,授業やサポートを受けるタイプです.多くの場合は備え付けの自習室も利用可能です.

一般的な予備校といえばこの手のものをイメージする方が多いのではないでしょうか.

対面で勉強しているかを管理してもらえ,仲間と一緒に切磋琢磨できるため,国試対策で大切な「勉強に集中できる環境に身を置く」ことを最も達成しやすい形態だと思われますが,価格は最も高額な傾向があり,年間300万円ほどのところが多い印象です.

② オンライン型の国試対策予備校

自宅やカフェなどからPC等のデバイスを用いてオンラインで利用するタイプです.

オンラインで授業を受けられるほか,オンライン上での学習管理,メンターとのWeb面談などを通じて国試対策を進められるので,通学型の予備校がない地方にお住まいの方でも利用可能

オンラインになってしまう分,どうしてもある程度の自己管理や学習環境の確保が必要となりますが,その分通学型より費用が抑えられ,年間200万円ほどのところが多いと思います.

③ 個別指導型の国試対策予備校

週1回などの個別指導が中心となる予備校も存在します.

このタイプの予備校は,週何回かの個別指導があるだけ,というよりは,自習の計画を立ててもらい,個別指導を通じて学習内容の理解を促進した上で,Web上のコミュニケーションツール(slackなど)を用いた進捗管理や質問対応を行うといった形で学習管理を提供しているイメージです.

最も費用を安価に抑えられるのは恐らくこのタイプで,多くの予備校が週1回の個別指導前提で1回2~3万円ほど.私の見積もりでは,年間100万円ほどとなるところが多い計算になりました.

なお,「Q-Assist」で有名な清澤先生も,国試対策予備校『メディックスペース』を運営されています(私も問い合わせました!).

メディックスペース』では通学型とオンライン型の2タイプの受講形式が提供されており,清澤先生や盛永先生,さとみな先生による生授業も受けられるそうです.

興味がある方は,以下のページをご参照ください.

メディックスペース

(3)勉強会・グループ学習に参加する

国試対策のための勉強会やグループ学習会なども存在します.

自大学や知り合い同士で国試対策の勉強会を定期開催できそうなら,それに参加したり,あるいは主催したりしてみることも一つの手でしょう.

また,最近はWeb上で国試浪人生同士が集まって開催される勉強会もあり,私はまさにこのWeb勉強会に参加していました.

Web勉強会は費用がかからず,しかし予備校のように仲間たちと切磋琢磨して計画的に勉強を進められます

その一方で,メンターなどがいないので,勉強会が上手く回るかどうかは参加者の主体性や積極性に左右されてしまいます

もしあなたがWeb勉強会に参加する際には,以下を満たすような勉強会を選ぶとよいのではないかと思います.下記を満たす勉強会がなければ,あなたがそのような勉強会を主催してもよいでしょう.

① 決まったスケジュールに沿ってみんなで勉強を進めていく

Web勉強会の主目的は,「みんなと同じペースで国試に間に合うように勉強を進めていくこと」なので,スケジュールが予め決まっており、それに合わせてみんなで勉強を行っていく形態が望ましいと思います.

各々バラバラのスケジュールで勉強を進めていく人たちが集まっただけのコミュニティでは,勉強をほぼすべて自己管理しなくてはならないため,一人で勉強を進めるのとあまり変わりません.

② 参加者のモチベーションがそれなりに高い

これは自分でコントロールできることではないので難しいかもしれませんが,参加者のモチベーションが低いと,途中離脱などにより勉強会そのものの存続が危ぶまれてしまう可能性が高いです.

真面目そうな人が複数人いる勉強会や,途中離脱者が数名出ても人数が担保できるよう,それなりの人数がいる勉強会に参加できると,最後まで走り抜ける可能性がグッと上がると思います.

国試浪人の知り合いがいる場合は,知り合いと一緒に参加することでお互い逃げにくいようにするのも手ではないでしょうか(私はこのパターンでした).

なお,Web勉強会はXやLINEのオープンチャットなどで募集されていることが多く,そうしたSNSで探すといいでしょう.

もしめぼしい勉強会が見つからなかったり,すべて定員になってしまっていた場合には,思い切ってあなた自身が主催者になって,SNSなどで参加者を募ることも検討してみてください.

勉強会の毎週のスケジュール(イメージ)
▲勉強会のスケジュール例(※クリックで拡大できます)

(4)集中できる自習環境を確保する

国試の勉強は,国試対策予備校に通おうが,勉強会に参加しようが,自分で勉強する時間が大半を占めます.

そのため,集中できる自習環境を確保することは必須といっても過言ではありません.

通学型の予備校を利用される方は,基本的には予備校の自習室を利用すればよいと思いますが,それ以外の方は別の自習環境を検討する必要があります.

その際,ベッドやテレビ,ゲームなどの誘惑を断ち切ることができる空間を用意することが重要だと私は考えます.

具体的には,下記のような学習環境を周囲で利用できないか探してみるとよいでしょう.

① 有料自習室

② 公共の図書館(自大学が近くにある場合は自大学がオススメです!)

③ カフェ(コンセント席が充実しているところ)

④ 自宅の空いている部屋を勉強専用の部屋にする

なお,私は自宅周辺のコンセントがあるカフェをリストアップして,近い順に行ってみてコンセント席が使えるかどうかでその日勉強に使うカフェを決めていました.

カフェで勉強

(5)国試の勉強と両立可能なアルバイトを探す

国試浪人中の生活費や予備校のお金などをある程度自分で賄う必要がある方もいらっしゃるかと思います.

その際,アルバイトを探される方も少なくないと思いますが,国試浪人の1年は国試に受かることが最優先なので,勉強と両立できるアルバイトを検討することが大切です.

ここでは,私の経験や周囲の人がやっていたものから,国試の勉強と両立する上でおすすめのアルバイトをいくつか紹介させていただきます.

① メディックメディアの国試浪人後アルバイト

メディックメディアでは,例年国試浪人向けのアルバイトを募集しています.

週3日程度出社するレギュラーアルバイトと,不定期出社の準レギュラーアルバイトがあり,私自身もレギュラーアルバイトとして働いていました!

メディックメディアでは医学生や国浪生が多く働いていることもあって,アルバイトのシフトは病院見学やマッチングの面接などのスケジュールに沿って柔軟に調整してくださいます

また,なかなか周りにはいない国浪生同士の繋がりができることも魅力で,私もレギュラーアルバイトで出会った友人と支え合いながら,国試当日まで走り抜くことができました!

メディックメディアの国浪生アルバイトについてご興味のある方は,下記のリンクもご参照ください.

③ 塾・予備校の講師

塾や予備校の講師は高時給アルバイトの定番.短時間で一定の金額を稼ぐのであれば最も割がいいアルバイトと言えるでしょう.

特に,既卒となる国浪生の場合は,社会人枠のプロ講師としての応募も検討でき,その場合はさらに時給が跳ね上がります.

医学部卒とのことで,医学部専門予備校ではことさら重宝されることでしょう.

実際に私も国試浪人中,社会人プロ講師として医学部専門予備校で働いていました.

プロ講師として働く場合,多くの塾・予備校では4月から授業開始となるので,2・3月中には採用試験を受けるようにしたいところです.

③ 医療事務

病院の受付など,事務作業のアルバイトを行なっている人も周囲にいました.このタイプのアルバイトは,在学中にやっていたという方もいらっしゃるのではないでしょうか.

特に夜間受付のアルバイトは,架電などの仕事がない時間には勉強ができるとのことで,医学生や国浪生に重宝されている印象です.

出身大学の病院で募集している場合もあるので,先輩や親しい先生などから情報を集めてみたり,求人サイトで探してみたりするとよいでしょう.


国試に不合格となった直後は,気持ちの整理がつかず,自分が今後受かるのかという不安,金銭面での不安など,さまざまな心配事が噴出してくることと思います.

「国試対策の教材をまた契約し直すお金が……」と負担を心配されている方もいらっしゃることでしょう.

国試対策の根幹を担う過去問集「QB Online」につきましては,「講師速報」に登録された不合格者の方に向けて,利用期限を無料で1年延長するキャンペーンを実施しておりますので,ぜひともご活用ください.

今はつらい時期かもしれませんが,国試浪人という経験が必ずあなたの成長につながります.自分に合った方法で,無理なく前進していきましょう.

来年,合格発表の日に笑顔でいられるよう,今できる一歩を踏み出してください.

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