
イヤーノート2026 内科・外科編
こんにちは,編集部のUです!
続々と梅雨入りを迎えていますが,いかがお過ごしでしょうか.
今日のテーマは「ノートづくり」.ここでは,ノート作りに力を入れていた学生さんの体験記を紹介します.ぜひ参考にしてみてくださいね.
M大学 Kさん
私は2年生の頃からノート作りを中心に据えて学習をしてきました.
手を動かすのが性に合っていたし,どれだけ勉強したか見てすぐわかるのが好きだったからです.
自分が読めればいいと思って,綺麗さは求めずあくまで書いて記憶を定着させることを目的に作っていました.
今回はそんな私のノート制作術を紹介します.
私のノート作りには大きく分けて2つのパターンがありました.
初めて学ぶ分野や基本概念から理解が必要な領域には,紙でノートを作っていました.ゼロから手書きでノートを作成することで,「書く」過程自体が記憶の定着につながりました.時間はかかりますが,その分,知識が身につきやすいのがメリットです.
問題をただ解いて頭の中だけで完結させると,時間が経つにつれて記憶が曖昧になったり,間違って覚えてしまったりするので,理解した時の思考過程や手を動かした感覚が残るのは大事だと思います.
▼ルーズリーフで作成したノート
『病気がみえる』シリーズなどから画像を簡単に取り込めるため,病理や画像診断,長文や大きな表を扱う際には電子でノート作りしました.手早く作成できる点がメリットです.
ただ,パターン1のように手書きで作成した方がコピペより記憶に残りやすいし,自分の手書き文字の方が目に入りやすいので,主にある程度理解している内容のときにこの方法をとっていました.
なお,Goodnotesで作成したノートも最終的には紙に印刷してバインダーにまとめていました.iPadだと目が疲れやすく,また読む際に視線が流れてしまうためです.
また,紙の方が集中しやすく,何度も繰り返し読み返すのにも適していると感じました.ノートをめくるのとiPadをスクロールするのだと,前者の方が私は丁寧に読み込むことができました.
▼Goodnotesで作成したノート
では,具体的にどのようにノートを作れば良いのでしょうか?私の実践例を紹介します.
①疾患名とその右隣に疾患概要を記載
②疾患名の真下はスペースを空けておく(空白ができることで単純に見やすくなるし,後から追記もできるため)
③疾患概要の下に原因や症状,検査,治療のポイントを記載(重要箇所は赤字で強調)
④空いたスペースに必要に応じ『病気がみえる』などの図表や自作のゴロを書き込む
⑤基本的に使う色は,メインの文字を黒か青,重要ポイントを赤かオレンジ,見返すとき用にマーカー1色.
▼レイアウト例
ノートが完成したら,まず覚えたい箇所にマーカーを引きながらぶつぶつ読み上げます.マーカーを引きすぎるとノートが見にくくなるし時間もかかるので程々にしましょう.
次に,覚えたい箇所を手で隠して完全に暗記できるまで繰り返し読みます.歩きながら声に出して読むと耳からも情報が入るし,飽きて集中が切れることもないのでおすすめです.
3周すると大体頭に入りました.
1.苦手分野は大きく
苦手分野は思い切って大きい紙(A4のコピー用紙など)に書きましょう.
普段使っている媒体と違うものに書くだけでかなり印象に残るので,紙面を画像として暗記できます.
似ている疾患同士の対比の表(たとえば潰瘍性大腸炎とクローン病)などは言葉を丸暗記するより画像を思い出した方が楽だと思います.
2.ノートは科目ごとに
ノートは科目ごとに作りましょう.というのも国試や卒試は全科目がランダムに出題されるので,過去問演習にあわせて順にノートを作っていくと循環器の後にいきなり公衆衛生の話が挟まったりするので,後々確認したいものを探すのが非常に困難になります.
なので最初から循環器はこのノート,公衆衛生はこのノート,という風に分けておいた方がストレスなく復習できると思います.
3.色分けや装飾は頑張りすぎない
これに関しては完全に好みなので自由ですが,理解して覚えることが最優先なので色分けや装飾は頑張り過ぎなくていいかなと私は思っています.綺麗に書かなきゃ!と義務感を持つ必要はありませんからね.
ただ,解剖や病理,身体所見など見た目も覚える必要があるものや,ある概念を視覚的な要素と紐付けて覚えたい時などは何色か使って表現するのが効果的だと思います.
ノート作りは単なる知識の整理ではなく,脳に定着させるためのプロセスです.
医師国家試験のような膨大な知識を問われる試験では復習がとても重要になります.ノートを読み返すと書いた時の記憶が天気や部屋の雰囲気,季節とリンクして思い出されます.エピソードと共に覚えられた知識は消えにくいです.
完璧じゃなくていいし汚くても大丈夫です.あくまで気軽に,自分の理解度に合わせたノート作りを実践してみてください.
皆さんを応援しています.
皆さんいかがでしたか?
ぜひ自分に合ったノートづくりを模索してみてください!
(編集部U)