公衆衛生がみえる 2026-2027
みなさんこんにちは,編集部Iです.
マッチングがひと段落し,そろそろ国試対策に本腰を入れ始める人が増えるこの季節.
国試の最頻出科目といえば公衆衛生!!
…ですが,範囲の広さと馴染みの薄さから後回しになったり,記憶に定着しなかったりと,学習が進みづらい分野でもありますよね.
今回ご紹介するのは,継続的な対策で公衆衛生を得点源にし,見事合格された先輩の体験記です.
効率的なインプット・アウトプットの方法はもちろん,他科目とバランスを取りながら進める学習スケジュールの立て方まで詳しく教えてもらいました.
これから対策を始めようという方にも,今すぐに対策を始めるにはまだ忙しいかも…という方にも,きっと参考になる部分があります!ぜひ,最後まで読んでみてください!
昭和医科大学 K.A.さん
6年生の皆さん,マッチングも落ち着き,そろそろ国試に向けた準備を考えている頃でしょうか.
ご存じの通り,国試で最も配点の大きい分野は公衆衛生です.分かっていても,なかなかやる気が出ないものですよね.大丈夫です.多くの6年生が同じ気持ちです.
しかし,卒業試験も迫る中,いつまでも逃げ続けるわけにはいきません.この記事では,私が実際に行っていた勉強方法を紹介しながら,どのような考えで計画を立て,実践していたのかをお伝えします.
ひとえに6年生といっても,アルバイトや部活,実習の状況は人それぞれです.本記事では,参考になる部分を少しでも心に留めていただければ幸いです.
公衆衛生は範囲が広く,後回しにするとメジャー・マイナー分野の学習が疎かになってしまうと感じたため,私は9月頃から本格的に対策を始めました.
後ほど具体的な方法も紹介しますが,公衆衛生の最大の難点は,各項目が独立しているため,疾患のように「病態・症状・治療」といった流れで関連付けて覚えにくい点にあります.
このような科目に対する基本的な対策は,「とにかく触れること」です.
とっつきにくい科目ではありますが,見方を変えれば,各項目が独立している分,分野ごとに細かく区切って学習できるという利点でもあります.
そうした側面についても,この記事を通して知っていただき,皆さんの学習の一助となれば幸いです.
私は公衆衛生に限らず,「動画視聴後にQB+レジュメの反復」を徹底していました.
動画はCBTの際にすでに視聴していましたが,統計などの内容に更新があったため一通り見直し,CBT時に作成したレジュメに変更点や追記を反映させました.
9月から直前期までの具体的な流れは以下の通りです.
9月初旬から,Q-Assistの動画を5日ほどで一通り視聴する.その際,修正が必要だと感じた部分は,以前作成した資料を差し替える.
(レジュメは「公衆衛生がみえる」などから画像を引用したり,QBで新たに得た知識を書き加えたりしていました.)



▲変更点や追記を反映した資料の例
移動時間などの隙間時間を活用して公衆衛生のQBを全問解く.これにより,出題レベルや初見問題の割合を把握する.
自分の中で覚えていられたもの,覚えられなかったものの濃淡をつけようと思い,QBを1周解いてから,9月中はあえて公衆衛生に触れないようにする.
(この間は,メジャー・マイナーの演習を行っていました.)
→実際に忘却期間を設けることで学習の優先順位を付けられました.
最初はレジュメを冒頭から軽く読み直し,2回目以降は苦手と感じた分野を重点的に学習する.
(この時期はメジャー・マイナーとのバランスを取りながら,計画的に勉強を進めました【後述のスケジュール例参照】.私は基本的にレジュメを覚える作業を中心に据えていたので,レジュメの比重が重めのスタイルです.)
毎日の演習の中で,少しでも曖昧に感じた部分や忘れていそうな箇所を見つけ次第,都度復習する.
(公衆衛生は忘却が非常に早いためです.)
医療保険や介護保険など頻出分野に絞って復習する.新しい内容には手を出さないよう意識して取り組む.
(レジュメ中心の学習スタイルで,部活・実習・アルバイトの都合上まとまった時間が取りにくかったため,QBは朝や移動時間に他科目と合わせて解くようにしていました.)
【ルール】
・月始めに取り組む診療科をメジャー,マイナーで決め,公衆衛生とバランスを考えてスケジュールを立てるようにしていました.
・苦手な分野を勉強する日は公衆衛生の勉強を軽めにしたり,得意な分野を勉強する日は少し重めの公衆衛生の分野を勉強するようにしていました.
(大体1日に1分野をやる計画を立てていましたが,実際消化できない日も多く1週間に1度計画を立て直していました)
立てたスケジュールは,Goodnotesに取り込んだカレンダーのテンプレに書き込み,演習が完了したらその項目を塗りつぶす,という使い方をしていました.
▼11月のスケジュール例(1週間分)

メディックメディアのレジュメに限らず,時事やニュースにも意識的に関心を向けるようにしていました.皆さんも大学受験の際に,小論文のネタになりやすい時事問題には目を通しておくように言われたことがあると思います.
医学と社会的関心が結びついた話題は,公衆衛生の理解や得点につながることがあります.
大学受験の時ほど積極的に情報収集をしていたわけではありませんが,例えば私がちょうど5年生から6年生に上がる頃によくCMで目にするようになった「帯状疱疹が65歳以上の高齢者で定期接種の対象となった」というニュースや,子宮頸がんワクチンやノーベル賞,高額療養費制度の改正検討など,関連する話題は多くあります.
ただ,6年生の忙しい時期に,これらのニュースをわざわざ時間を割いて集めるのは効率的とは言えません.
そのため私は,日常生活の中でふと目にしたCMや街中の広告などを復習のきっかけにする,というスタンスをとっていました.
CMなどで医学に関連する新しい情報に触れた際に,「この制度って何だっけ」「そういえばこの疾患の治療って?」など,忘れかけていることを軽く調べてみる,といった程度でも十分効果があると思います.
ここまで公衆衛生の勉強法について述べてきましたが,最も大切なのは「特別なことをすること」ではなく,「決めたことを継続すること」だと思います.公衆衛生は範囲が広く,すぐに成果が実感しにくい科目ですが,繰り返し触れていくことで確実に得点源にすることができます.
また,完璧を目指す必要はありません.
実際の試験では,細かい知識をすべて覚えているかどうかよりも,「見たことがある」「一度触れたことがある」という経験が得点につながる場面が多いと感じました.そのため,分からない部分があっても立ち止まりすぎず,全体を回すことを意識することが重要です.
6年生の時期は,卒業試験や実習,他科目との両立などで思うように勉強が進まないこともあると思います.それでも,自分なりのペースで「毎日少しでも触れる」ことを続けていけば,直前期には必ず手応えを感じられるはずです.
この記事が,皆さんの公衆衛生対策の一助となれば幸いです.皆さんの健闘を心より応援しています.