[6年生向け]【体験記】マッチング体験記 〜中間発表〜
こんにちは,メディックメディア編集部です.多くの6年生が卒業試験や国試勉強に追われるこの時期,マッチング協議会から「中間発表」が公開されます. SNSでは「倍率◯倍だった…」という悲鳴や,「中間発表なんて関係ない」という強気な意見が飛び交い,心がざわついてしまう方も多いのではないでしょうか?
実際のところ,この中間発表をどう捉えればいいのか? 「自分の希望を貫くべき」というセオリーは聞いていても,リアルな数字を見ると心が揺らぐのが本音のはず. 今回は,中間発表の数字に不安を感じつつも冷静に分析し, 自分の初志を貫いて見事第一希望にマッチした先輩に,当時の心境と判断の理由について聞いてみました.「数字の罠」に惑わされず,納得のいく結果を引き寄せるためのヒントを探ります.
数字に振り回されないためにーマッチング中間発表
T大学 Mさん
・中間発表を受けての率直な感想
私がマッチングを受験した年は,9月末に中間発表が行われました.発表は14時.時間が近づくにつれ,自然と胸が高鳴り,少し緊張しながらマッチング協議会のホームページを開いたことを今でも鮮明に覚えています.
まず確認したのは,第一希望としていた病院の志望者数でした.その病院は定員が前年より減少していたにもかかわらず,志望者数はむしろ増加していました.もともと年々人気が高まっている病院であることは承知していたため,「やはりそうか」という印象で,大きな動揺はありませんでした.
しかし,続いて第二希望以下の病院を確認していく中で,思いがけない数字を目にします.いわゆる“滑り止め”として考えていた病院の第一希望者数が,募集人数70名程に対して前年よりも15人ほど増えていたのです.これは正直なところ想定外でした.瞬間的に心がざわつき,「本当にこのままで大丈夫だろうか」という不安が頭をよぎりました.
私は合計6つのプログラムを登録していましたが,特に3位以下の病院について,希望順位を変更すべきかどうか迷いが生じました.中間発表という限られた情報をどう解釈し,どのように行動に反映させるべきか.短い時間ではありましたが,自分なりに真剣に考えたことを覚えています.
・希望順位を変えないという決断
第一希望者数が増えていても,実際にそのプログラムにどれだけの受験者がエントリーしているのか,また自分がどの位置に評価されているのかは分かりません.中間発表は「あくまで断片的な情報にすぎない」のです.
私の大学では,マッチングに関するガイダンスの中で中間発表について次のような説明を受けていました.
「発表されるのは第一希望者数のみであり,各プログラムの全体的な人気度や最終的な競争倍率が正確にわかるわけではない.」
「自分の中での希望順位そのものが変わらない限り,順位を変更する合理的な理由にはなりにくい.」
それをふまえて,最終的に私は順位を変更しないという決断をしました.中間発表の数字によって気持ちが揺れ動いたことは事実ですが,マッチングのシステム上,ここで順位を変えることに意味はないと考えたからです.
第一希望の病院の面接の手応えがありましたし,自分が見学や面接を通して感じた印象や,将来像を踏まえて決めた当初の順位を信じることにしたのです.ちなみに,私の周囲でも中間発表後に順位を変更した人はいませんでした.皆それぞれに迷いながらも,最終的には自分の判断を貫いていたように思います.
・結果は……?
10月の結果発表当日.アクセスが集中していたのか,なかなかページが開かず,数分間がとても長く感じられました.ようやく画面が表示され,恐る恐る確認すると――無事に第一希望の病院にマッチしていました.
安堵と喜びが一気に込み上げ,これまでの不安が嘘のように消えた瞬間でした.
その後,マッチング結果発表から数週間が経ち,プログラム別の最終的なマッチ結果が公表されました.そこで改めて確認すると,第一希望者数が大幅に増えて焦りを感じた病院も,蓋を開けてみれば最終的な倍率は前年と大きく変わっていませんでした.
一喜一憂してしまったものの,最終的には当初の希望順位を変えず,自分の判断を信じて良かったです.
これからマッチングを迎える方に伝えたいのは,中間発表はあくまで参考情報であり,数字に振り回されすぎないことの大切さです.

●さいごに:惑わされず,でも「リスク管理」は怠らず
いかがでしたか?
Mさんの体験記にもある通り,「自分が行きたい順に書く」のがマッチングアルゴリズム上の鉄則であり,最大の正解です.
中間発表は,第一志望の順位を揺らすためのものではなく,「自分の併願プランに穴がないか」をチェックする健康診断のようなものと捉えましょう.
- 第一志望の倍率が高い → 覚悟を決めて挑む!(希望順位は変えない)
- 滑り止めの倍率が意外と高い → 順位を下げるのではなく,併願枠を再確認する.
このように,いずれにしても「守りを固める(リスク管理する)」方向でデータを活用するのが賢い戦い方です.
9月・10月は卒業試験が重なる大学も多く,メンタルが削られがちな時期です. 数字だけに一喜一憂せず,「やるべきリスク管理は済ませた」と自信を持って国試勉強に集中できるよう,冷静に登録作業を進めていきましょう.
みなさんのマッチングが納得のいく結果になるよう,編集部一同応援しています! 残りの医学生生活,悔いのないように駆け抜けていきましょう!

