実習・マッチング

【マッチング体験記】病院マッチングでのAI活用法

はじめに

こんにちは! 先日120回医師国家試験を受験し,無事研修医となったK.M.です. 皆さんはマッチングの準備,進んでいますか? 

私は5年生の終わり頃から少しずつ意識し始めましたが,最初はとにかく「自己分析」という言葉にアレルギーがありました.「自分の強みなんて特にないし……」と悩み,履歴書の志望動機欄を前にフリーズする日々でした.

そんな私が,最終的に自信を持って面接に臨めるようになったのは,意外にも「AI(生成AI)」のおかげでした.今回は私が実践した,AIを使ったマッチング対策法をご紹介します.

目次

1.膨大な選択肢から「自分に合う病院」を絞り込む

最初につまずいたのが,病院選び.「選択肢が多すぎてどこから見ればいいかわからない!」という状態のとき,検索ツール兼・壁打ち相手としてAIが活躍しました.

■ プロンプト(指示)の例

”私は将来外科医志望で,初期研修のうちに多くの手技を経験したいと考えています.東京近郊で,外科の症例数が豊富かつ,若手医師の教育体制に定評がある病院を5つ挙げ,それぞれの特徴を比較表にしてください.”

AIは間違える可能性があるので,教えてもらったリストをもとにHPなどで調べ,自分の求める条件と合うかなどを確認した後に病院見学を申し込むようにしていました.

2.見学後の悩みも解決! 病院の強みと自分の適性をチェック

病院見学に行った後,「雰囲気は良かったけど,志望動機を書くには何かが足りない…」と悩むことがありました.そんな時もAIを活用.病院のHPやパンフレット,時には口コミなどからも情報を集めてもらい,実際に自分が病院見学で感じたことと比較しながらその病院が自分にあっているかを考えていました!

■ プロンプト(指示)の例

”〇〇病院について,ホームページでの情報や口コミなどから病院の雰囲気などを把握して!自分にあっているか考えたいから,病院見学に行った感想も聞いて欲しい!”

口コミについては実際に自分で確認し,ホームページやその他のものから妥当性が高いものかどうか自分で判断したり,AIに相談したりしていました.この作業によって病院見学で見落としていたことが確認でき,次の病院見学の際に気をつけたり,病院を改めて客観視したりすることができました.

3. 自分の「弱み」が「強み」に変わる瞬間

自己分析で行き詰まったときもAIに相談しました. 私は性格的に「心配性で,何事も確認しすぎるところ」があり,これをネガティブなものと捉えてしまっていました.面接で短所を聞かれたらどうしよう,と悩んでいたのです.そこで,以下のようにAIに相談してみました.

■ プロンプト(指示)の例

私(入力): “私は心配性で,何度も確認しないと気が済みません.これを医療現場でのポジティブな要素として言い換えることはできますか?”

AIの回答: “それは『慎重さ』や『リスク管理能力が高い』と言い換えられます.医療現場,特にインシデントを防ぐためには確認作業が不可欠であり,あなたのその性質は安全管理の観点から非常に重要な強みになります.”

目からウロコでした.自分ではコンプレックスだと思っていた部分が,医師として必要な資質かもしれないと気付けたのです.ここから,自己分析が一気に楽しくなりました.また,長くAIに相談を続けたりしていくとAIがこちらの性格を分析したうえで提案してくれることもあり,自分では気づけていなかった強みに気付くこともできました.

4. 履歴書・メールの「てにをは」チェックも完璧に

マッチング事務局とのメールのやり取りや,履歴書の作成にあたって,マナー違反がないか不安になりますよね.私は自分が書いた文章の校正にもAIを活用しました.

「この見学のお礼メールを,目上の人に送るのにふさわしい,礼儀正しい文章に直して」とお願いすると,私の伝えたかったニュアンスはそのままに,スッキリとした文章に整えてくれます.ただしAIが作った文のままの使用は絶対にしませんでした.AIが作った文章は綺麗すぎることがあるので,最終的には自分の「体温」が乗った言葉に戻す作業を忘れないようにしていました.

履歴書でもメールと同様に一度自分で作成したものを誤字脱字がないか,履歴書に記載するものとして不適切な部分がないかなどを確認してもらっていました.

■ プロンプト(指示)の例

”〇〇病院の志望動機を書いてみたんだけど誤字脱字,不適切な言い回しや内容があったら指摘・修正してみてほしい!”

このように聞くと,修正案とともにどの部分がどうして良くなかったかなどを列挙してくれるので,次に履歴書を書く際からの参考にしていました.もちろん履歴書についてもAIの修正案をそのまま使うことはなく,最終的には自分の言葉へと変えるを心がけていました.

5. AIを活用した面接対策

面接対策では主に想定質問を考えてもらっていました.病院見学の際に研修医の先輩から聞いた内容を元に想定質問をいくつか考えてもらい,それを友達に聞いてもらう形で対策をしていました.

誰かと面接対策をするにしても,同じ病院を受ける人はそう多くなく,友達同士で対策するとなると一般的な質問に対するもののみで練習時間が終わってしまうことも多かったです.そこでAIにその病院ならではの想定質問を考えてもらうことで病院ごとに対策することをでき,またその病院について調べたりする中で更に病院の魅力に気づくこともありました.

面接練習については,AIを用いて行うことも勿論効果的ですが,個人的には誰かと練習をすることをおすすめします!実際の入退室などAIだけではカバーしきれない部分が多くあります.また,いざ頭の中に浮かんでも言葉にしようとすると出てこないということも,実際に練習する中で多く体験できました.AIでの面接練習は質問に対する答えの精度を上げるうえでは非常に役に立ちますが,実際の面接対策においては対人でやるのが最も効果的だと思います!

忙しい時期だからこそ,効率化できるところは頼る

マッチング対策の時期は,卒業試験の勉強や実習とも重なり,とにかく時間が足りません(笑). 履歴書の作成やリサーチに時間を取られすぎて,肝心の医学の勉強がおろそかになっては本末転倒です.私は時間がかかる部分をAIに助けてもらう形でやることを明確にできました.

後輩の皆さんへのメッセージ

AIはとても便利です.自分なら何時間かかっていたかわからないこともすぐに終わらせてくれますし,わからないこともすぐに教えてくれます.しかしそれは同時に自分で考える時間すらも奪ってしまうことがあります.自分で調べて見学に行き,履歴書面接対策のためにまた調べ,本当にそこの病院でいいか悩むという時間も,将来にとっては非常に重要です.
AIをバランスよく活用して,より良いマッチングを掴み撮れるよう,頑張ってください.

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