クエスチョン・バンク医学共用試験CBT
[1~4年生]近々国試がCBT化する?厚労省で検討中の内容とは
こんにちは,編集部Mです.
4年生の皆さん,
皆さんが受験する予定の117回医師国家試験から
医師国家試験の出題基準が変更になる予定であることは
ご存知でしょうか.
117回医師国家試験がどうなるのか,
過日,厚生労働省
医道審議会医師分科会医師国家試験改善検討部会が開かれ,
これからの国試をどう改善していくか議論がなされました.
【医師国試試験問題について】
①出題数・合格基準について:
現行の出題数・合格基準による試験を継続.
→問題数は当面は現国試の400問から変化はなさそうです.
②出題基準について:
医学生が診療参加型臨床実習に集中して取り組めるよう,
可能な限り臨床実習における経験を評価する内容に絞るよう見直すべき.
具体的には,特に各論について出題する疾患を厳選すること,
出題する疾患はどの程度の知識を求めるかを示すこと,
臨床実習前に修得可能な単純な知識を問う領域を除外すること等を検討し,
全体として出題範囲を絞るべき.
→CBTで問われうるような内容はより国試から除かれ,
より臨床的な内容が出題されるようになるようです.
今後,どのような内容に決定するか動向に注目ですね.
③禁忌肢について:
現時点では禁忌肢問題を従前どおりの出題数で継続することが妥当.
内容について,「極めて非倫理的な事項」では
禁忌肢選択者が少なく有効性の判断が困難であり,
導入当初の「患者の死亡や不可逆的な臓器の機能廃絶に直結する事項」に限定すべき.
→国試でヒヤヒヤされられる禁忌肢…
「患者の死亡や不可逆的な臓器の機能廃絶に直結する事項」に限定されると,
より「禁忌肢踏まなかったかな??」と不安になることも増えそうですね…
さらに,医師分科会医師国家試験改善検討部会では,
「国試をコンピュータ制で実施すべき」との議論もされています.
【コンピュータ制の導入について】
①コンピュータ制の導入:
・最終的な到達目標は,個々の受験者に対して異なる問題が出題され,
異なる日時においても受験が可能となるシステムの構築がなされることが望ましい.
・実施方法,合格基準等の課題の解決が必要なことから,
一部の問題のみの導入や,一斉受験を前提とした導入など,
段階的な導入について,より具体的に検討を進めていくべき.
②試験問題のプール制:
プール問題を適切に再利用することは
試験の質向上に大きく寄与すると考えられ早期導入すべき.
③問題の非公開化:
プール制導入に不可欠であり,
試行問題や絶対評価の導入が可能となる等想定されるメリットを踏まえ,
再度,原則非公開とすべき.
→「個々の受験者に対して異なる問題」「問題の非公開」…
いずれ国試はCBTのようになるということのようですね.
117回国試からすぐにコンピュータ制がスタートするかは定かではありませんが,
オンラインでの学習に今から慣れておくことは大切でしょう.
また, 臨床重視の国試に対応するためにより重要なのは, 実習を手を抜かずに行うこと.
実習が始まったら, 心がけておきましょう.
これからの国試はどうなっていくのか,
117回国試はどうなるのか,
今後の議論が気になるところ….
また情報が出次第,
お伝えできればと思いますー!
【参考】医道審議会医師分科会医師国家試験改善検討部会
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_14356.html(厚生労働省のサイトに移動します)
(編集部M)