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[116回国試受験生向け]【体験記】直前期はこまめなスケジュール見直しを!
11月も半ばに入り,医師国試本番がどんどん近づいてきています.
皆さん,勉強は順調に進んでいますか?
12,1月は「国試直前期」.知識の詰め込みや模試の演習など,本番までにやりたいことが追加でたくさん出てくる時期です.
これらをすべて片付けるために,11月からしっかりとスケジュールを立てて,着実にタスクをこなすことが重要です.
今回は115回受験生の体験記を通して,どういった直前期のペース配分の仕方があるのか,その一例をみていきましょう.
直前期はこまめなスケジュール見直しを!
(海外大医学部卒 Y.Nさん)
対策が不十分だった114回国試
私は海外大医学部卒で,大学在籍中は日本の国試のための勉強はしておらず,
その結果,114回国試では一般・臨床が合格点に1点足りず,115回に向けて国試浪人をすることになりました.
今回お送りするのは国浪体験記ですが,
114回受験時に国試対策に割けた時間は正味半年しかなく,
現役生の皆さんと近い知識量での115回受験だったのではと思います.
なので,現役生の方もぜひ参考にしてみてもらえるとうれしいです.
10月までの学習の質を反省
Q-Assistの全科を1周して,9月に夏模試を受験.
その後10月のうちに国試過去問の直近3年分や,マイナー科+公衆衛生+必修の演習をしていました.
でも,演習をしていくにつれて気付いたのが,
「もう11月になるのに知識も演習量もまだ全然足りない!」
ということでした.
ここまでざっくりとしたスケジュール管理しかしておらず,勉強の密度がバラバラだったせいか,
国試初回受験時にはほぼ手つかずだったマイナー,なかでも眼科と皮膚科がこの時点でもまだちんぷんかんぷんというレベルで,
「テキトーな進捗管理で,スケジュールの帳尻を合わせるだけのだらけた学習になってしまった…」
「もっと集中して勉強できる計画を立てておけばよかった…」
とひどく後悔しました.
ただ,ここで落ち込んでいてもしょうがないので,とにかく気持ちを切り替え,以降の学習計画を見直すことにしました.
9月の時点では,国試までにやりたいことを月単位くらいでざっくり考えていたのですが,
ここから「国試までに必ず終わらせたい」という優先度の高いものを抽出して,さらに分量を細分化しました.
そして,自分の精神状態がどう変化していくかを想像しながら,どの時期に何をやるかを考えていきました.
科目の特性や自分のメンタルを考慮したスケジュール
11月頭からは『QB公衆衛生』とメジャーの111・110回を1日25問にわけて演習を行いました.
公衆衛生はシンプルに知識の有無が問われる分野で,単調な問題演習に飽きがきます.
一方,メジャーは分からないところを都度ノートに戻ったりしていると結構時間が掛かります.
それぞれ違う理由ですが,具体的に目標を設定しておかないと,1日の演習問題数が少なくなってしまうリスクがあります.
国試が近づいてモチベーションが高まり,なおかつ体力もまだまだある時期だと考え,
「1日に25問ずつ演習して,この日までに終わらせる」と細かくノルマを決めて演習しました.
それが終わるともう11月後半,そこから怒涛の冬期講習を終えたらすでに12月に入っていました.
本当に時間が経つのが早く,スケジュールを細かくたてて,定期的に見直すことが重要だと再認識しました.
スケジュールのこまめな見直しで質を高める模試受験
12月頭から1月頭の間に受ける予定だった3つの模試は,いずれも本番を想定して臨むようにしました.
事前に決めておいた教材で前日に振り返りを行い,当日の採点はしない.
そして400問全て終わったあとで,模試の復習をしっかり行いました.
ある模試は,間違えた問題と模試中に印を付けた問題だけを一人で黙々と復習して,丸々2日.
別の模試では,自分とは違う考え方や間違え方を知るために友人と一緒に復習して,5日間かかりました.
模試の復習は想像以上に時間がかかり,私は元々立てていたスケジュールを一部見直す必要が出てしまいました.
夏模試の時点でしっかりと復習を行い,「何問の復習に,どのくらいの日数が必要なのか」を確認しておくと,直前期のスケジュールが大きくズレることが少なくなるのでは?と感じました.
また,模試と同様の問題が本番に出ることも意外にありますし,自分の実力が全国の中でどの程度なのかを知るきっかけにもなります.
これから国試を受ける皆さんも,しっかりスケジュールを立てて,冬に2つは模試を受験+しっかり復習して本番に備えてほしいなと思いました.
本番までのメンタルを支えた学習習慣
スケジュールを細かく見直しながら,模試の合間に過去5年分を解き終えて迎えた1月中旬.
ここからは知識の総整理をひたすら行うことになりました.
分野を問わずノートをベースに復習しながら,気になるポイントを動画で再確認.
さらに11月の時点で覚えられていなかった重要ポイントの確認や模試で誤答した問題の復習,
最新3回の3周目を出来る範囲でやりつつ,合間に直前期講習をやりました.
1月中旬から2月上旬の短い期間によくこの分量をこなせたなと,我ながら思います.
やはり11月以降に① やるべきことをリストアップし,② 細分化してスケジュールに落とし込み,③ やるべきことが増えたら,スケジュールを随時修正する,というフローを徹底したことで,
一瞬焦る気持ちが出ても,リスト上の内容をこなすことに集中できたのだと思います.
そして,「やるべきことリスト」や「何度も修正したスケジュール」を繰り返し目にするうちに,
「できることは全部やった!」という自信が生まれ,当日の緊張が軽減されたように思います.
最後に
1年は長いようで,あっという間です.さらに限られた「国試直前期」となるとなおさらです.
気持ちの上で国試対策に集中できない時期はきっとありますし,体調を崩すときだってあります.
私は大まかなやるべきことの書き出しと細かいスケジュールの見直しを意識することで,
質の高い勉強をよりたくさん積むことができました.
私の経験が一人でも多くの方の参考となり,試験当日までの自信の一端となれば幸いです…!
いかがでしたか?
医師国家試験は「過去によく問われている事項」だけでなく,「ガイドラインの変更などによって新たに知っておく必要が生まれた内容」も勉強する必要があるため,
過去問演習に加えて,模試の受験+復習が大切になってきますよね….
僕自身,109回国試を受験したのですが,直前期に模試の解説書を見ながら,
「え?復習多すぎへん…?もう何も終わらん…もっとちゃんと計画立てとけばよかった…詰んだ…」
と呆然としたのが懐かしいです.
しっかり学習スケジュールを立てる+微修正を繰り返すことに慣れておけば,
こういったイレギュラーな「やるべきこと増量!」にスムーズに対応できるんだろうなと思いました!
直前期はとにかくメンタルが崩れないようにしながら,継続して学習を積み重ねることが重要です.
気温も一気に下がって,体調を崩しやすい時期に入りました.
国試本番を無事に乗り切れるように,スケジュールと体調の管理は万全に!
それではまた次回.
(編集部 M.T)