マッチング

【4・5年生向け】なぜ私がアンマッチに【マッチング体験記・後編】

前編】
1.はじめに
2.マッチング対策の全体のスケジュール感
3.コロナ禍での見学
4.エントリーシートは丁寧に
5.面接練習のやりかたや,本番で聞かれる質問について

【後編】今回はこちら!
6.アンマッチを振り返って,自分なりの反省点
7.二次募集について
8.アンマッチを回避するためには



【後編】私のマッチング体験記
~なぜ私がアンマッチに~
昭和大学 K.Yさん


6.アンマッチを振り返って、自分なりの反省点

それではなぜ自分がアンマッチになってしまったか,振り返ってみます.

①自分のアピール・頑張ってきたこと・将来どんなことに頑張っていきたいか,について集中しすぎた

先ほど述べましたが,多くの病院では面接試験であなたが頑張ってきたことはあまり聞いてこない印象です.
「チーム医療で大切なことはなにか」
「座右の銘は何か」
「医師として大切なことは何か」
「~といった状況の時にあなたは医師として何をするか」
「臨床実習でなにか思い出に残るエピソードはないか」
など,私たちの性格,人となりを知ろうとしてくる質問が多かったです.

病院側も一緒に働きたいと思える性格の人か,周りとうまく研修していけそうか,などを見ようとしているように感じました.
そういった”自分の魅せ方”を知っておくべきでした.

②自大学の関連病院以外の病院のみの受験をした

マッチングにおいて有利にも不利にもなるのが、出身大学です.
よく見学や説明会に行くと「大学はバラバラです」とほとんどの病院で言われるかと思いますが,
多くの病院で大嘘です(※個人的意見です)

A大学の関連病院でA大学出身者がいない,なんてことはほとんどないです.
そういった面でも自大学の関連病院を受験すると有利に働きます.

じゃあ他大学出身者は皆不利になるのか,というと,そんなこともありません.
大事なことは,自分と同じ大学の先輩が過去数年以内にいるのか,
自分と同じような境遇(地方なのか,国立・私立か,縁もゆかりもない出身からなのか)の先輩を探してみることです.

「相手を知る」というと語弊がありますが,
自分が他の受験者と比べて有利なのか不利なのかを知っておくことは大切です.
不利であれば,アンマッチを避けるためにも,他の病院を探しておくなどができるので.

私の受験した病院は「出身大学に偏りはない」といわれる病院ばかりでしたが,結果を開けば旧帝大や一都三県の国立大出身者しかいない,なんて病院もありました.

③高倍率病院ばかりの受験だった

これは都市圏の病院の就職(特に東京・神奈川)を考えている人にいえますが,年々都会の病院の倍率が上がってきています.
全体の倍率で5倍超えは当たり前,人気病院となると10倍から20倍にまでなる病院も出てきます.
そんな倍率を勝ち上がるのは決して容易ではありません.

④圧迫の質問に対してうまく返すことができなかった

病院の中には時々圧迫気味な意地悪な質問が来ます.

「履歴書には~って書いてあるけど,これからの世界,そんなことは必要じゃないと思いますが」
「あなたの性格じゃうちには向いていませんね」

こんなことを言われた際に取り乱さず,素直に返すことができませんでした.
何倍もの倍率を乗り越えていくためには,これらの質問をうまく返す練習も必要だったかもしれません.

7.二次募集について

上記のように何年もかけて抱いてきた理想の病院での研修ができるか否かは自分の採用試験が終わってから約2ヵ月間,待ち続け,決まります.前述しましたがアンマッチは本当に辛いです.しかし辛いだけでは終わらず,結果発表後すぐに二次募集の準備をしなければなりません.

基本的に二次募集は早い者勝ちと言われます.空席が出た病院のリストはマッチングのHPに掲載されますので,どんどんapplyしていきましょう.

妥協と切り替えが全てです.悔しい気持ちや不安な気持ちがあるのは痛いほど分かりますが,早く切り替えて,次の病院を探しましょう.

二次募集をあきらめて三次募集に回る人もいますが,あまりオススメしません.三次募集は国試に落ちた人がどこで見つかるか分からず,運要素が強いうえに自分だけ就職先が決まっていないというメンタル的にもかなりきついです.早め早めに動いて,どうしても就職先が決まらない際に三次を考えましょう.

専門プログラム(外科,産婦,小児など)は空きが出やすいので二次募集の対象になりやすいですが,注意が必要です.「外科志望じゃないけれど半年間の外科ローテdutyがある」ということを決まってから知るのとあらかじめ知っておくとではかなり違うと思います.

私は二次募集で5病院に出願をしました.
実際に受験したのは2病院で,1つは受験日が重なってしまい,受けられず,
また,最初の2病院で合格をいただけたので残る2病院は受験をしませんでした.

やはりどちらの病院でも聞かれるのが
「なんでアンマッチになったと思いますか?」
「どういった病院を受験したの?」
「うちの病院で大丈夫そう?」です.

おそらくこの質問で受験者がどういうタイプの人間か分かるからなのでしょうか.

8.アンマッチを回避するためには

履歴書をしっかりと吟味をして書く.面接の練習をしまくる.筆記試験で周りと劣らない点数をとる.使えるコネはどんどん使う.面接試験は自分の人柄を見てもらうこと,ヒーローインタビューではないことに気を付けましょう.

これらが大切です.枠の広い,大学病院の受験もアンマッチ回避のためには有効でしょう.

他にも,頼れるものは何でも頼りましょう.親,先生,友人,先輩,などなど….面接試験は不確定な部分も大きいので,持てる武器はどんどん増やしていきましょう.

マッチングの結果が出る10月の月末は多くの方が卒業試験前であったり,国家試験に向けて本腰を入れる時期でもあるので,一人だけマッチングを一からやり直しているのは本当に焦りますし,辛いです.

これを読んだ皆さんはどうぞ他人事と思わず、明日はわが身だと思って是非対策に力を入れていただきたいと思います.


先輩の体験記はいかがでしたでしょうか?
もしアンマッチになったら…ということまで書いてくれた貴重な体験記でした.
みなさんも,自分のマッチング対策方法を今一度見返してみてもいいかもしれませんね.

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