研修医・医師

Dr.さとみなによる「第4回 内科専門医試験」の総評をご紹介!

みなさまこんにちは!編集のK.T.です。
今回は、Q-Assist講師のさとみな先生に、2024年5月26日(日)に行われた「第4回 内科専門医試験」の総評をしていただきました。
第4回試験の難易度や出題傾向、そして今後の試験対策についても教えていただきましたので、ぜひご覧ください!

どうもみなさんこんにちは。

Q-Assist内科専門医の講師を担当しております、さとみなと申します。
私自身、新内科専門医試験を乗り越えた経験を持つ者なので、これからみなさんに様々な情報をご提供できればと思っております。
今日は、第4回内科専門医試験の総評と、今後の対策についてお話しします。

1.第4回 内科専門医試験の総評

◆難易度・問われている内容

難易度 例年通りの印象です。
問われている内容 過去3回と概ね変わりありません。時折、他科の疾患では?と思うような問題も
見られますが、それも含めて例年通りです。

◆頻出の内容がきちんと出題されている

問われている疾患自体は見覚えのあるものが多く、頻出なものはちゃんと出題されているなあという印象です。(例:IgG4関連疾患、大動脈炎症候群、薬剤過敏症症候群など)
「なにそれ美味しいの?」とパニックになるようなニッチな疾患の出題はありませんでした。

過去の問題と似たようなことを問うているものも多いので、Q-Assistを含めた内科専門医試験対策をしっかりと行った人であれば、「ああ〜これね」と、実家のような安心感を覚える問題も多かったのではないでしょうか。
例えば「心サルコイドーシスにPETを施行」、「マカロニサインから大動脈炎症候群を診断する」などの問題は、Q-Assist視聴者であれば、微笑みながら解けたことと思います。
そういった問題をちゃんと取れたかどうかだけでも、合格の可能性は大きく違うでしょう。

◆細かい知識が要求される問題も

しかし、疾患自体は比較的commonである一方、「そこまで聞いてくるかぁ…」と思うような細かい知識の要求が目立ちました。重要な知識をあえて外して問うような問題が多く、例えるならば「日本で一番高い山は富士山ですが、二番目に高いのは?」と聞いてくるような、重箱の隅的な問題が目立ちました。
例を挙げれば、「Quincke浮腫における、治療の標的分子は?」という出題がありました。Quincke浮腫の病態自体は知っていても、「ブラジキニン」という名前は出てこなかった先生が多かったと思います。「主要な知識は頭に入っているのに、答えられない…!」ともどかしく思ったことでしょう。
ただしこういった問題は例年通りで織り込み済みですし、だいたいの先生は同じところで躓くので、受験生は思い悩む必要はありません。
思い悩むべきは次年度の受験生で、「また一つ覚えなければいけないことが増えた」と遺憾の意を表明すべきでしょう。

2.今後の試験対策

と、ここまでが感想で、ここからは今後の対策についての話をします。
新内科専門医試験も第4回を終え、いよいよ傾向が掴めてきました。

◆過去4回を踏まえた新内科専門医試験の傾向

前年度までの「ここまで問う」のレベルを、翌年少しだけ上げる。これが第4回までのやり方です。
逆に言えば、「ここまで問う」のベースがあるのです。
太平洋のように、広すぎて先が見えない試験範囲も、ベースにある「ここまで問う」の範囲を学ぶところからやっていけば、琵琶湖くらいにはなります(それでも膨大なことに変わりはありませんが)。
少なくとも、全体像は掴めてきます。

◆過去に問われた知識をベースに、覚えるべき周辺知識も学習することがカギ!

これを踏まえて、どう対策するべきか。
まず大前提として、試験で問うてくる全ての知識を身につけようとするのは絶対に不可能です。
内科専門医試験で満点を取れる先生が居たらスーパーハチャメチャガチつよジェネラリストですが、おそらく実在しない人物なので目指さない方が良いです。普通に、ギリギリ合格点を目指せば良いです。
となると、過去に問われた「ここまで問う」の範囲を勉強するだけでもおそらく受かります。が、それだけでは少し心許ないので、最終的には『過去に問われた知識をベースに、範囲が大きくなりすぎないレベルでその知識の周辺情報も覚える』という対策が最も現実的と思います。

「ここまで問う」の範囲設定と、覚えるべき周辺知識に関しては、おそらく独学で判断するのは難しいので、ぜひQ-Assist内科専門医、QBオンライン内科専門医、Quick CheckのQシリーズを使って、勉強して行っていただければと思います。

▼Qシリーズはこちら

※クリックするとリンク先に移動できます。

<参考>第4回 内科専門医試験の情報はこちら

試験日 2024年5月26日(日)試験時間 9:00 ~ 16:40
試験会場 横浜、神戸の2地域
出願期間 2024年1月25日(木)~2024年4月15日(月)23:59まで
出願方法 オンライン
受験料 30,000円(税込)
※合格後、日本専門医機構から認定を受けるため、別途「同機構の認定料11,000円(税込)」がかかります。
合否発表 7月末頃、オンライン出願フォームに合否結果を掲載。

出典:一般社団法人 日本内科学会「2024年度 第4回 内科専門医 資格認定試験」https://www.naika.or.jp/nintei/exam/new_senmoni_shiken/


筆者

Dr. さとみな

さとみな先生

内科専門医でありQ-Assist講師。

軽快なトークから繰り出される

臨床エピソードや小ネタによって記憶に残る講義が人気。

https://twitter.com/muroyamuron

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