クエスチョン・バンク医学共用試験CBT
第113回 医師国家試験【体験記】「QBオンライン」を中心とした勉強法について
こんにちは,編集部のY.Tです.
今回は113回医師国家試験に合格した先輩から「QBオンライン」の使い方について教えていただきました.
5年生の夏〜国試直前期までの間,
どのように「QBオンライン」を使っていたかを時期別に詳しく書いてくださったので,
国試に向けて準備を始める6年生だけでなく,
5年生の皆さんにとっても参考になる内容となっています.
ぜひ,お読みください!
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第113回 医師国家試験【体験記】「QBオンライン」を中心とした勉強法について
(T大学 H.Iさん)
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■□「QBオンライン」の4つの活用法□■
私はCBT終了後~国家試験までの2年間の勉強では,
基本的に2つの教材しか用いませんでした.
1つめはビデオ講座,そしてもう1つが「QBオンライン」でした.
国家試験を終えた今振り返ってみると,
この2つの教材に絞った勉強は,
国家試験の合格のためには必要十分量であったと感じています.
しかし,やみくもに「QBオンライン」の問題を解くだけでは,
いたずらに過去問を消費するだけの非効率な勉強法になってしまいます.
私自身,5~6年生の間に多くの時間を不毛な勉強に割いてしまったという反省があります.
本体験記においては,私が試行錯誤を経て行きついた,
比較的効率の良い「QBオンライン」の活用法について簡単に紹介したいと思います.
私の「QBオンライン」の活用法は,大きく分けると以下の4つです.
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①5年生夏~6年生夏:1周目問題を順番通り解く
②マッチング期~6年生11月:未回答問題を解く+「QBオンライン」のノート機能を駆使する
③6年生11月~6年生12月:解答履歴をリセットし,過去問5年分+1周目問題を解く
④国試直前期:「QuickCheck」との併用,問題検索
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以下,これらについて具体的に説明を加えていきます.
■□①5年生夏~6年生夏:1周目問題を順番通り解く□■
私はビデオ講座を5年生の6月ごろより受講しはじめました.
4年生まで不真面目な学生であった私にとってビデオ講座で教えられる知識のほとんどが新規知識であり,
とても一度の受講で覚えることができなかったため,
知識の復習の手助けとして「QBオンライン」を用いました.
例えばビデオ講座で「腎臓」の講座を一通り見終わった後,
「QBオンライン」で腎・泌尿器の章の1周目問題を解いて知識を定着させました.
臨床問題を解く際に「KEYWORD」の項目に書かれていることはざっと目を通すことを強くお勧めします.
なぜなら,知識が不十分な時期に必死に問題文を読み込んでも,
出題者の意図が十分に理解できずに結局適当に解答してしまうことが多いからです.
ただ大量に問題に取り組んでも,1問あたりから得られる知識量が少なくなってしまいます.
「KEYWORD」は診断に至るまでのキーワードを列記している項目で,
問題から知識を得る際の“補助”として役立つため,
知識が不足しがちな5年生には特におすすめです.
なお,この時期の1日の演習量は,臨床問題をおよそ30問というペースでした.
■□②マッチング期~6年生11月:未回答問題を解く+「QBオンライン」のノート機能を駆使する□■
マッチングでは,多くの病院がメジャー科のみを出題する傾向にあります.
したがって,8月頃に一度メジャー科の総復習を行う必要がある人が多いかと思われます.
私は①の時期にやり残していたメジャー科の1周目問題以外の問題に取り組みました.
この時,私が好んで使用していたのがノート機能です.
私は「QBオンライン」上の「ノート」に自分が問題を解いていて知らなかった知識や忘れていた知識などをとにかく雑に書き込んでいました.
この機能の優れている点は,なにか記録したいと思ったらすぐに書き込めること,
そして「ノート一覧をダウンロード」という機能を用いることで
全ての記録したノートを一覧にしてまとめて出力してくれることです.
私は紙のノート整理がとても苦手だったので,
この機能は復習に大いに役立ちました.
(上図:マッチング前頃の演習問題数を示したグラフ.適宜受験先の病院の過去問を併用して勉強していました.)
(上図:実際のノートの一例.大量の誤字や省略記号がありますが,自分の復習という観点ではこのぐらい雑なものでも全く問題ありませんでした.)
■□③6年生11月~6年生12月:解答履歴をリセットし,過去問5年分+1周目問題を解く□■
6年の11月に私は一度解答履歴をリセットしました.
なぜなら5年生の,それもビデオ講座を受講直後に解いて正解した問題すべてについて,
再度正解できる自信がなかったため,過去に正解した問題を含めて復習をしたかったからです.
一度解答履歴をリセットするメリットとして
「ランキング」がグングンと上昇していく過程を観察できるということが挙げられます.
これは私にとって思わぬ副産物で,良いモチベーションとなり,
マンネリ解消になったと思われます.
(上図:私の1年間のランキング推移を示したグラフ.グンと上がっていくグラフを見てやる気を出しました.)
この時期は①の時期とは異なり,
知識の習得以上に高い正答率を出すことを目標にひたすら問題を解いていました.
1問あたりにかける時間は①の時期よりも短くなり,多くの問題を解くことができたため,
私は1ヵ月で5年分の問題(1日83問ペース)を解きなおす計画を立てて,
それをこなすよう勉強を続けました.
(上図:6年生12月後半の演習問題数を示したグラフ.)
■□④直前期:「QuickCheck」との併用,問題検索□■
11月~12月にかけて,アウトプットの技術に関してはある程度身についたこともあり,
直前期は「最後の知識の詰め込み」を最優先して勉強していました.
知識の最終詰め込みにあたって,私には「QuickCheck」による勉強が有用でした.
私の友人の間では,直前期に「過去問研究」といって,
直近の過去問に出題されたすべての選択肢に対して吟味し,
その関連事項まで調べるということが流行していました.
この勉強法は大変学習効果は高いのですが,
私は問題を解かないと集中力が持続しない人間であったため,
「QuickCheck」でその作業を代用しました.
「QuickCheck」はほぼ全ての国試問題の各選択肢をバラバラにした〇×形式の問題となっているため,
自分の知識不足がどこにあるかが確認でき,過去問研究の代用としては最適でした.
「QuickCheck」には各問題に「QBオンライン」のリンクが付いているので,
実際の問題ではどのような文脈に沿って出題されているのか確認できます.
このように,私は「QBオンライン」を問題検索ツールとして利用していました.
■□最後に□■
本文では,私が「QBオンライン」をどのように用いたのかについて簡単に説明しました.
個人的にはただやみくもに何周も問題集を解くよりは効率的に勉強できたのではないか,
と自負しています.
長文になりましたが,今回の体験記がみなさんにとって自分に合った方法で
効率的に過去問を勉強する方法を編み出すきっかけとなれば幸いです.
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いかがでしたか?
国試に向けた「QBオンライン」の活用法が具体的にイメージできたのではないでしょうか.
皆さんも先輩のように,自分に合った勉強方法を見つけていきましょうね.
H.Iさん,貴重な体験記をありがとうございました!
(編集部 Y.T)