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[5年生向け]国試からみる,臨床実習のポイント!(その5)
やっぱり研修医に必要な知識は問われる

5年生のみなさん,こんにちは!
編集部のM.Tです.

 

今月初めからスタートした,「国試からみる,臨床実習のポイント!」.
最終回の今日は「やっぱり研修医に必要な知識は問われる」をテーマにお送りします.

 

■ 症候学的なアプローチを身につける

 

今回も113回国試から1問ご紹介します.

 

【113E34】
35歳の男性.路上に倒れているところを通行人に発見され,救急車で搬入された.意識レベルはJCSⅡ-30.体温36.0℃.心拍数104/分,整.血圧156/88mmHg.呼吸数16/分.SpO2 99%(マスク5L/分酸素投与下).対光反射は正常.皮膚は湿潤しており,体表に明らかな外傷を認めない.
まず行うべき検査はどれか.
a 血糖測定
b 頭部単純CT
c 動脈血ガス分析
d 胸部X線撮影
e 尿の薬物スクリーニング

 

必修臨床(1問3点)として出題された問題で,正答率は90.4%でした.
意識障害に対し,何を鑑別に挙げてどう対応していくのかが問われた問題です.
必ず80%得点しなければならない必修問題において,臨床の3点を落とすのはかなりの痛手になりますが,みなさんは答えがわかりますか?

 

意識障害の患者をみたら,意識レベルの評価と呼吸・循環の確認を行い,SpO2の低下があれば酸素投与を開始します.
本設問ではここまでの対応は済んでいるので,次に意識障害の原因の鑑別をします.
意識障害の原因を覚えるゴロとして有名なものにAIUEOTIPSがあります.
(『イヤーノート』をお持ちの方は,付録の『Quick Reference for Resident』をチェック!)

 

しかし,考えてみると意識障害の患者が自らの病歴を語れるわけがありませんよね.
そのため,意識障害について頻度の高い疾患をスムーズに鑑別するための「お作法」のようなものが存在します.
AIUEOTIPSの中で最も簡便に評価でき,かつ迅速に対応できるのが「低血糖」です.
そのためお作法としてはまず「a 血糖測定」を行い,低血糖を鑑別します.

 

研修医になって,患者さんをみるとなった際に,毎回症候学の本を開いて対応を検討するわけにはいきません.
基本的な症候については,ルーチンとしての対応をしっかり理解しておく必要があります.
そのため,研修医になる直前の試験である国家試験では,研修医として欠かせない対応力がこのように必修問題として出題されているのです…!

 

研修医になっていきなり困ることがないよう,最低限の症候学的なアプローチについては勉強しておくのがよさそうです.
また,それらの勉強をする中で何を読めばいいか,どこまでは研修医に必須の知識なのかなどについては,やっぱり研修医の先輩に聞くのが一番だと思います.
研修医の先生から色々学びとる姿勢.これを大事にしていってくださいね!

 

それでは最終回もここまでです!1ヶ月という短い期間でしたが,
「国試からみる,臨床実習のポイント!」はいかがでしたか?

メルマガで紹介した問題の詳しい解説は,
QBonlineや『113回医師国家試験問題解説』でチェックしてみてくださいね!

それではまた!

 

(編集部 M.T)